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2013年11月 3日 (日)

「安倍主導人事、聖域踏み込む」

今朝の日経新聞にこんな記事があった。
安倍主導人事、聖域踏み込む 日銀・法制局・NHK…「任用」続々 慣例破り個人関係重視
 安倍晋三首相がこれまでの永田町や霞が関の慣例にとらわれない人事を相次ぎ打ち出している。「通貨の番人」として金融政策で独立性を持つ日銀や「法の番人」といわれる内閣法制局などのトップに意中の人物を送り込み、自らの主張に沿った政策を実現する環境を着々と築く。個人的な関係を重視する姿勢も目立ってきた。=文中敬称略(坂口幸裕)

 政府が10月25日に衆参両院の議院運営委員会理事会に提示したNHK経営委員の5人(新任4人、再任1人)の人事案。候補の顔ぶれは安倍カラーが鮮明だった。
家庭教師を起用
 新任の候補のうち、安倍は作家の百田尚樹とは昨年9月に雑誌の対談を通じて親交を深めた。哲学者の長谷川三千子は保守派の論客として知られ、古くから交流がある。日本たばこ産業顧問の本田勝彦は首相が小学3、4年当時の家庭教師だった。
131103abejinji  視野に入るのは来年1月24日に任期を終えるNHK会長の松本正之(元JR東海副会長)の後任人事。経営委員12人のうち9人以上の賛成が必要で、6月に選んだ5人(新任3人、再任2人)を加え第2次安倍内閣で任命された経営委員は10人に増える。世論形成に影響の大きいNHKにも官邸支配が着々と進む。
 「国際金融マフィアとなりうる人材、大胆な金融緩和を説明する能力が大切だ」。安倍が国会答弁で次期日銀総裁の条件を示したのは、白川方明の後任選びが大詰めを迎えた今年2月8日だった。
 安倍が新総裁に白羽の矢を立てた元財務官の黒田東彦は財務省OBとしては15年ぶりの起用だったものの、事務次官を経験していない。森永貞一郎、澄田智、松下康雄ら、日銀総裁ポストを10年に1度の大物次官が就く至高の天下り先とみなす財務省の人事秩序は崩れた。
 政策に加えて個人的な関係も重んじるのが安倍人事の特色だ。安倍と黒田は10年前にともに小泉内閣を支えた旧知の仲。当時、安倍は官房副長官、黒田は内閣官房参与だった。首相周辺は「デフレ脱却を目指す政策的な一致だけでなく、信頼できる人を総裁に選んだのだろう」と話す。
 今年8月には前フランス大使の小松一郎が外務省出身者として初めて内閣法制局長官に就任した。歴代長官は内閣法制次長から昇格する人事が繰り返され、その内閣法制次長のポストは法務、財務、総務、経済産業の4省出身者が独占する慣例だった。
 小松は異例の外務省出身。条約課長や国際法局長を歴任し、国際公法には精通するが、法制局で勤務した経験はない。ここでも過去のつながりが安倍を動かした。
首相が一本釣り
 安倍と小松の接点は2006年発足の第1次安倍内閣にさかのぼる。安倍が強い意欲を示す集団的自衛権の行使をめぐる「安全保障と法的基盤の再構築に関する懇談会」の実務に携わった。小松は過去の法制局長官が抵抗を続けた集団的自衛権の憲法解釈見直しに前向きとされ「首相の一本釣り」(閣僚)。政府関係者によると「首相は昨年12月の第2次安倍内閣発足前から法制局長官を交代させる人事案を温めてきた」という。
 内閣発足直後、官邸で外交政策を担当する官房副長官補(次官級)に、昨年9月に外務省国際法局長に就いたばかりだった兼原信克を抜てきしたのも異例だ。安倍の地元の山口県出身で、安倍や副総理・財務相の麻生太郎に近い。前任の梅本和義はわずか1カ月での交代となった。
 民主党政権の人事は一掃した。日本郵政が昨年12月の衆院選直後に駆け込みで社長に就けた財務省出身の坂篤郎を事実上、更迭。3月には環太平洋経済連携協定(TPP)政府代表だった大島正太郎を退任させた。
 官房長官の菅義偉は官邸主導の人事を「自らが信頼し評価している方にお願いするのは当然だ」と誇示している。」(
2013/11/03付「日経新聞」p4より)

安倍首相お得意の「お友達内閣」の流れは、今も健在らしい。これらの動きをどう見る??

先日、WOWOWで映画「かぞくのくに」を見た。北朝鮮への帰国事業で北朝鮮に渡った息子が脳腫瘍の治療のために一時帰国する。しかし息子の言葉は極端に少なく、自分の言葉を発しない。北朝鮮では、何も考えない、それが生きる知恵だと・・・

中国などを含むこれら独裁政権下では、情報が管理され、世論が政権によってコントロールされる。国民の自由な発言など、望むべくも無く・・・。日本とは違って、怖い国だ・・・。そう思ってきた。しかしこれら安倍内閣の動きを見ると、日本も他人事ではないな・・・と思う。
特にNHK人事は心配。他の人事がどちらかというとプロ相手の人事であるのに対し、NHK人事は、世論の動向をも左右する。NHKのトップ人事がNHKの報道スタンスにどの程度の影響を与えるのかは分からないが、ふと中国のマスコミでの情報管理を思い出した。
しかしマスコミのスタンスは色々。先日、秋の園遊会で、山田太郎議員が天皇に手紙を渡した件で、料理を作りながらテレビを見ていたカミさんが言っていた。「民放はこの報道に大騒ぎをしていたが、NHKはまったく無視していた」とのこと。
ある事件も、それを報道するかどうか、またどんなスタンスで報道するかで、国民の見る目は大きく変わってしまう。そこに政治の意図が入り込むとすると、何とも背筋が寒い。

またまた話は飛ぶが、現役時代、ある官庁の天下りさんと机を並べたことがある。その人は、官庁では局長が替わると配下の課長などは総入れ替えになる、と言っていた。「局長は自分の実績を残す必要があり、そのために、与えられた人事権で自分の仕事がやりやすいような体制にするのは当然・・・」と事も無げに・・・

前にこんな記事もあった。
「――投開票日の21日昼。麻生太郎副総理は首相にこう語りかけた。「あなたは歴史上にない独裁者になりますよ」首相が「独裁者、ですか」と応じると、麻生氏は「謙虚さが大事だ」と忠告。首相は「そうですよね」とうなずいた――」(2013/07/23付「朝日新聞」p2より)

“独裁者”と“強力なリーダーシップ”との大きな違い・・・・。国民がマスコミに扇動されることなく、自分の目で政治を見守っていく必要がある・・・と痛感した今日の記事である。

131103news <付録>「ボケて(bokete)」より


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