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2013年6月29日 (土)

戦争を知る世代からの意思表明~「日本国憲法を改悪する人に、私の一票は預けません」

今朝の朝日新聞に、下記のような「意見広告」が載っていた。

「(意見広告)日本国憲法を改悪する人に、私の一票は預けません
戦争を知る世代からの意思表明
 私たちは、戦争を知る世代です。私たちは、戦争中、学業も捨てさせられ勤労動員で働かされ、或いは、親兄弟と別れ学童疎開に行かされた世代です。もう少し幼かった人も空腹、飢え、空襲の恐ろしさははっきり記憶に残っています。家族の戦死は名誉と称えられ悲し130629kenpoukaiaku んで泣くことさえも非国民といわれました。惨憺たる生活を耐えたのは聖戦と信じたからですが、その戦争がアジアの人々を苦しめた侵略戦争と知った時は衝撃でした。
 私たちは焼け跡の中で、日本国憲法を得た喜びを忘れられません。もう戦争をしないのだ、理不尽に命を奪われることはないのです。そして他国の人を不幸にすることもないのです。なんという素睛らしいことでしょう。そして、日本国憲法で、主権在民、人権、新しい民主主義の国の在り方を知りました。ことに女性にとって、両性の平等は感激でした。初めて女性が一人の人間として認められ、生き方が変わったのです。この憲法のもとで、憲法に守られながら、私たちは歩んできました。
 それから67年。日本国憲法に何か不都合なことがあったでしょうか。私たちは日本国憲法を世界に誇るものと思っております。この憲法を変え、戦前に逆流し、戦争のできる国になるのはごめんです。国防軍はいりません。
 私たちは次の世代に、平和ですべての人が大事にされる国を残したいと思っております。子孫に恥じない選択をしたいと思います。憲法を護り、活かす議員を選びます。」(
2013/06/29付「朝日新聞」p12全面広告より)

戦争を知る世代なので、70歳代以上の視点か・・・。
しかし言っていることは、何のイデオロギーとも関係無く、ただ“戦争はしてはいけない”というメッセ-ジだけ。
そう、自分も単純に“戦争はしてはいけない”と思うので、この意見には共感を覚える。

左下の絵は、賛同人3,472人の人文字。そして、広告主は「戦争を知る世代からの改憲反対意見広告の会」だという。
今更ながら、「それから67年。日本国憲法に何か不都合なことがあったでしょうか。」という文言が心に響く。その通りだ。

同じ今日の朝日新聞にこんな寄稿があった。

「(寄稿 2013参院選)批判の声はどこに行ったか 作家・橋本治
・・・安倍政権の不思議さは、安倍政権よりも、これを支持する国民の方にあるのだと思う。
 安倍政権が高い支持率を得ている理由はいたって分かりやすくて、この内閣がその目標を「景気回復」の一点に絞っているからだ。おそらく国民は、その点で「内閣支持」を表明している。しかし、当の安倍内閣の目標は「景気回復」だけではない。「景気回復」と「憲法改正」の二つがセットになって目標となっているはずだ。
 それでは国民は、憲法改正をどのように考えているのだろうか? 考えられる意見は、「改正した方がいい」「絶対反対」と「よく分からない」の三つだろうが、そこに至る前に「なんでそれを考えなければいけないのだろう?」という気分が大きく立ちふさがっているような気がする。憲法改正に関する考え方で一番大きいのは、「問われれば考えてもみるが、今なぜそれを考えなければいけないのかがよく分からない」なのではないかと思う。
 安倍晋三自民党総裁は、12年の総選挙以前から憲法改正――とくに憲法9条の改正を訴えている。しかし、内閣総理大臣就任後の各種世論調査では、憲法改正を「是」とする人の割合は、内閣支持の割合よりも低い。問われれば、「憲法改正反対」であるような人たちも、もしかしたら「安倍内閣支持」なのかもしれない。 ・・・・」(
2013/06/29付「朝日新聞」p17より)

そうなのだ。一般国民は、“今改憲しなければならない理由”が分からない。なぜ今、戦争に備えなければいけない時なのか、分からない。

結局は、国民自身がしっかりするしかない。「景気回復」というカードの裏に書いてある「戦争をしょうぜ」という文言を良く認識して投票するしか方法はない。何せ、国民が持っている手段は一票のみ。つまりは、「景気回復」という言葉に乗ってうっかり投票し、後から「裏に“戦争しようぜ”と書いてあったことなど知らなかった」、では、もう遅いのである。我々の孫が、徴兵されて戦場に送られ、死んでしまう可能性があるのである。
そのためには、このような意見広告で国民に気付かせ、認識を深めていくほかないのかも知れない。国民が、今までの能天気は許されないフェイズに入ってきたと思うこの頃である。

130629yonaka <付録>「ボケて(bokete)」より


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コメント

全く同感です。戦争直後生まれですが、戦争の悲惨さは、小学生のころから、本や映画、大人の話の中から、よく心に刻みました。戦争できる国を目指す安倍政権(その人たちは、自分は戦場には行かないと思っているのだろう)。近隣諸国にも不安感を与えている。その政権が人気があるなんて、国民は何を考えているのだろう。…とても暗い気分で、毎日を過ごしています。安倍首相に取り込まれているマスコミもしっかりして、平和を守ってほしい。

(何年か前から、「エムズの片割れ」という名前に惹かれて読ませていただいています。とても勉強になり、且つ、共感するところ多く、就寝前の楽しみです。ありがとうございます。)

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。長期読者さんとは嬉しい限り・・・。こんな拙文を読んで下さる方が居られるだけで励みになります。
今度の参院選は慎重に投票したいですね。

投稿: 戦争直後生まれのトンちゃん | 2013年6月29日 (土) 22:53

60年安保といい、憲法改正(改悪)といい、この一族は焦臭さに溢れているようです。

【エムズの片割れより】
日本は独裁社会では無いはずですが・・・

投稿: 通行人 | 2013年6月30日 (日) 10:43

安倍さん、麻生さんたちは、先ず自分の孫の何人かを自衛隊に入れてから、9条改正について発言すべきです。国民の命を犠牲にしてまで、守らなければならない国益なんて、どこにあるのですか。アメリカと一緒になり、世界中で戦争するつもりですか。平和憲法を世界遺産に認めてもらうくらいの意気込みで、防衛省予算を1割減らし外交努力をするための予算を100倍以上に増やした方が国民の命と財産を守れると思います。

【エムズの片割れより】
「防衛省予算を1割減らし外交努力をするための予算を100倍以上に増やす」というのは面白い発想ですね。
9条改定を言う人は、皆「有事には自分とその家族が真っ先に戦場に駆け付ける」人たちだと“信じて”いますが、勘違いでしょうか?

投稿: カウカウ | 2013年6月30日 (日) 12:13

「景気回復」というカードの裏に書いてある「戦争をしょうぜ」という文言

そうですね。ぴったりはまる表現でした!

【エムズの片割れより】
お褒めにあずかり、恐縮です・・・。

投稿: Tamakist | 2013年6月30日 (日) 20:07

自衛隊の実情を知ってほしい
名称はなんでも良いが軍隊にしないとまずいです。
法律的根拠がないのは可哀想です世界へ出て命掛けの仕事を命じられているのです、例えば、治安の悪い地域で警察官に交じって民間の警備員が仕事をしていると思ってください。
警察官と同じように拳銃こそ持ってはいるがその使用は激しく規制され逮捕権も何もない単なる民間人の自衛隊に守ってもらうのですか?
後に警察を控えさせた相手と交渉する時、貴方はガードマンを連れて対等な交渉できますか?
法的レベルで対等にしておく必要があると思います、私も戦争は反対です、ごこかの属国にならないために。

【エムズの片割れより】
まあ考え方は色々ありますね。それを一票につなげましょう。

投稿: 平和が好き | 2013年6月30日 (日) 20:42

♪僕は軍人大好きよ 今におおきくなったなら勲章つけて剣下げて お馬に乗ってはいどうどう♪小さい頃、この歌を教えられて歌っているうちに戦災で丸焼けになり、飢えと病で多くの人を亡くしました。軍人は平和に貢献しない事を身を持って経験しました。アフガンで活躍している中村哲さんは戦車ではなく井戸掘りで平和に貢献しています。飢えと貧困で戦争が起きます。飢えと貧困をなくすにはどうすれば良いのか兵器を作って金儲けをしている人たちに考えてもらいたいものです。

【エムズの片割れより】
今苦しんでいるEUも、元はといえば、戦争を二度を起こさない、という決意から。
ホントウに、国民の命を犠牲にして守るものって、あるのでしょうか?

投稿: 白萩 | 2013年6月30日 (日) 23:10

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