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2013年2月 1日 (金)

「師の威厳~体罰では保てず」

自分が良く読む日経新聞スポーツ欄のコラム「チェンジアップ」。先日、こんな記事があった。

師の威厳 体罰では保てず  豊田泰光
 時津風親方となっていた元横綱双葉山の部屋を見学したことがあった。双葉山がけいこ場に現れただけで、若いお相撲さんたちの間にビリビリとした空気が漂った。
 スポーツ界の体罰漬けの実態が暴かれているが、偉い指導者は手を出す前に、その存在によって弟子を畏怖させ、言うことを聞かすのだ。
 双葉山と同じ雰囲気を感じたのが、巨人の川上哲治さんだった。少年時代からあこがれていた人に、初めてあいさつしたときの威圧感は忘れられない。
 日米野球などでともにプレーしたときがまた怖かった。一塁の川上さんは私の遊撃からの送球が少しでもそれると捕ってくれない。
 普通の一塁手なら捕れる球が悪送球になる。すでに大ベテランとなっていた川上さんの動きが悪すぎるのでは、と思ったが問答無用だ。ベンチでも「川上さんが捕れないところに投げる方が悪い」ということになっていた。
 それでもついて行きたい、と私に思わせたのはやはり、川上さんの威厳と実力だろう。往年のスターの顔に泥を塗らないよう、私は必死に送球を磨き、捕りやすいところに投げた。遊撃手として独り立ちできたのはあの怖い師匠のおかげだ。
 ちなみに指導者としての川上さんは選手を飲みに連れ出して、子分にするという手法はとらなかったようだ。
 飲んでおごって、人についてこさせようとするのは能力のない管理職がやることで、それは痛みによって選手を縛るのに通じるところがある。
 世の中には酒の席に無駄金を使っている管理職が、まだまだいるのではないか。ちょっとおごってもらったくらいで「一生ついていきます」などという部下は必ず裏切る。
 そもそも、うまい酒とさかなを味わい、気のおけない会話を楽しむこと以外、飲み会に何の目的があろう。
 暴力による恐怖や酒席をベースとするような指導者と選手、上司と部下の関係は長続きしない。選手は力を伸ばしてもらい、それにより指導者はチームを勝たせる、といった実利のみで結ばれる師弟もあり、それはそれでまだ健全といえる。(野球評論家)」(2013/01/31付「日経新聞」p37より)

この論で、後半部分が耳に突き刺さるサラリーマンが多いだろう。
「飲みに連れ出して、子分にする」という言葉や、「飲んでおごって、人についてこさせようとするのは能力のない管理職がやること・・・」、「ちょっとおごってもらったくらいで「一生ついていきます」などという部下は必ず裏切る」という言葉に至っては、それこそドキッとする!?

振り返ってみると、自分のサラリーマン人生の中で、酒は楽しむと言うより、付き合いの道具。上司との酒は、およそ美味くなく、決して酔わない。ほとんどがそんな酒だった。よって、唯一楽しい酒が同期会・・・。

サラリーマンには転勤、転属が付きもの。およそ知らない人の組織にパラシュートで上司として降り立ったとき、やはり頼れるのは酒・・・。酔ったフリをして部下の本音を探る。部下は、酔ったフリをして上司に言いたいことを言う。それが潤滑剤となって日本の社会が動いていたのも事実。
自分はそんな体験は無いが、他の例では実際に自分も見た。ある設計課長が製造部長として赴任したとき、その人は相当な自腹を切って部下と飲み歩いた。それでコミュニケーションの緒を作った、という。その話を聞いて、到底自分には出来ないと思った。これも人それぞれの方法・・・。よって、こう正論を言われると言葉に詰まる・・・。

自分もラインから外れると同時に、飲む機会はめっきり減った。つまりこれは、会社での立場の変化により、付き合いの義務感が薄くなったのが原因かも? よって今の姿が自分の真の姿かも・・・ね。
ともあれ、自分の残った人生。「うまい酒とさかなを味わい、気のおけない会話を楽しむこと以外、飲み会に何の目的があろう。」というスタンスで行きたいものだ。

ところで、最近のマスコミでは運動部の監督の暴力事件のニュースが多い。その中で、「びんた(binta)」と言う言葉を初めて聞いた。自分の頭の中は「ぴんた(pinta)」なのだ。
さっき、広辞苑を引いてみると“びん‐た(binta)=他人の頬を手のひらで打つこと。「―を食う」「往復―」”は載っているが、“ぴんた(pinta)”は載っていなかった。たぶんどちらも通じるだろうが、公式には“びんた(bina)”だったのだ・・・。(子どもの頃、親父に何度ピンタされたことか・・・)

まあ今回は、日本の今までの悪い習慣が表に出たもの。もうbintaの時代ではないのに・・・。これを機に、日本全体がイジメや体罰から目が覚めると良いのだが・・・

130201matte <付録>「ボケて(bokete)」より


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コメント

「ビンタ」という言葉は、元は鹿児島弁で「頭」という意味です。
そして、頭を打つ行為そのものを「ビンタ」と勘違いされて全国に広まっていったそうです。
ただし、ビンタは失神したり鼓膜を破るおそれがあるので、
極力避けましょう。

【エムズの片割れより】
そうなんですか・・・。pintaは、ほっぺたが真っ赤になります。あーイヤだ・・・

投稿: マッノ | 2013年2月 8日 (金) 03:02

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