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2013年1月11日 (金)

国会の定数訴訟~「無効」の備え欠く国会

先日の朝日新聞の社説に、こんな記事があった。曰く・・・

定数訴訟―「無効」の備え欠く国会
 衆院の一票の格差をめぐる裁判が来週から全国ではじまる。計34の小選挙区で選挙の無効を求める訴えがおきている。
 昨年の総選挙は、いわゆる0増5減をうけた区割り作業が間に合わず、最高裁が「法の下の平等に反する」とした議員定数配分のままおこなわれた。
 国会は、その最高裁判決から1年8カ月もの間、格差をたださなかった。手直しは十分できたはずで、憲法違反の選挙だったのは明らかだ。
 「なお時間が必要だった」といった言い訳に耳をかす判決が出るようであれば、人々の批判は、国会を通り越して裁判所にむかうことになるだろう。
 焦点は、違憲選挙という判断にたったうえで、「とはいえ無効にすると国政が混乱する」という事情をくみ、選挙自体は有効とする「事情判決」を言いわたすか、それとも無効判決に踏みこむか、にある。
 最高裁はこれまで、定数訴訟で選挙無効を宣告したことはない。この慎重な姿勢が国会を甘やかし、ひいては司法への失望を呼んだ面は否定できない。
 だが、そうした結論にいたった背景にも目をむける必要がある。無効となった場合、その後の段取りを定めた法律を、国会はつくっていないのだ。
 無効判決が確定すると、提訴された選挙区の議員は身分を失い、補充の選挙が必要になる。そのためには、まず、定数の配分方法や区割りに関する法律を改めなければならない。
 残った議員だけで法案の審議をすることになるが、それでいいのか。再選挙の期限をいつに設定するか。制度が全体としてゆがんでいたのだから、一部の選挙区だけやり直してすむ問題ではない。総選挙で再出発するのが筋だが、内閣の解散権との関係をどう考えるか――。
 解散の制度がない参院についても、あわせて対策を考えておかなければなるまい。
 こうした問題は30年以上前から指摘されていたが、この間、国会は放置し続けてきた。
 あれこれ目配りして無効判決にためらいを感じる司法。それを知りつつ手当てを怠る政治。いつまでも権利が全うされない国民。そんなおかしな図とは決別しなければならない。
 もちろん違憲・無効とされないよう、公正な選挙制度をつくっておくのが国会の務めだ。
 しかしそのことと、「無効」に備えて必要な手続きを決め、混乱を最小限におさえることとは矛盾するものではない。
 法治国家としてとるべき、至極当たり前の対応である。」(2013/01/08付「朝日新聞」社説より)

改めて、「社説とは何だろう・・・」。
広辞苑には「しゃ‐せつ【社説】新聞・雑誌などに、その社の主張として掲げる論説。」とある。
それにしても、上の社説の論調は、厳しい。ここまで弾劾している社説は珍しいのではないか?(中国で、新聞の当局の指示による記事書き換え問題で大騒ぎをしているが、それに比べると、日本は言論の自由がある!?)

自分は、両院の1票の格差について、最近興味深く新聞を読んでいる。そして、この記事を読んで、改めてその根の深さを認識した。
そうなのだ。もし裁判で違憲判決が出ても、それに対応する仕組みが無いのだ。それを裏から見ると、このことが、政治が判決を甘く見る温床に見える。要は国会議員が、そして政府が高を括っていられる状態にあるのだ。
なるほど・・・。確かにこんな仕組みであれば、もし自分が国会議員であっても、放って置くだろうな・・・・。
国会議員の腹の中は、“やっと手に入れた議席。それを自ら削るなど、やるわけがない。選挙を無効にするなら、やってみろ!”・・・??

政治に自浄作用が期待できないとなれば、他にどのような手段があるのか・・・。
前に外国の例を見た(ここ)。
国会議員の選挙制度などは、どの国も同じようなもの。つまり手本は外国に幾らでもある。要はやる気だけ・・・。
自分の足を切らないのは当然。警察が「自分で自分を逮捕するバカがどこに居る」という“うそぶき”と同じ。
つまり国会以外でそれを正す仕組みを作るしかない。でもその法律を作るのは国会の仕事。すると、そんな自分の足を切る法律を作るわけ無いよね・・・。
こんな堂々巡り・・・。ま、日本はいつまで経ってもダメですね・・・

(関連記事)
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最高裁の参院選“違憲状態”判決 

130111suteinu <付録>「ボケて(bokete)」より


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