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2013年1月30日 (水)

「目は囗ほどに…大切な対面」

先日の日経新聞「今どき健康学」にこんな記事があった。曰く・・・

目は囗ほどに…大切な対面
 以前、コミュニケーションを積極的にとることは健康維持に役立つと書いた。特に、こころの健康にとって大切だ。配偶者や友人、知人などとコミュニケーションをうまくとることはストレスの解消につながる。
 このコミュニケーションに関し、私たち人間は動物社会では独特の方法をとっているらしい。これについて、霊長類研究の第一人者である京都大学の山極寿一教授が面白いことを述べている。
 山極教授によれば、食事をとる時の行動の違いで、ゴリラやチンパンジーなど類人猿に共通する方法があるという。長年、アフリカのゴリラを研究していて気づいたらしい。
 普通、サルの仲間は散らばって食事をとる。なるべく仲間と鉢合わせしないよう心がけているようだ。食事は仲間とエサの奪い合いになりがちだからだ。
 ニホンザルの社会では、群れの中で上位のサルが食べ物を独占するというルールがある。順位が低いサルは上位のサルの前では手を出さずに、別のエサを探すことで無用なトラブルを回避する。
 ところが、類人猿では群れの中の上位と下位の区別はない。順位が低い、例えば子どもが上位の個体に近づき、食べ物を譲ってくれるようねだることが常態化しているという。
 そのとき、対面して相手の目を見つめることでコミュニケーションをとっているらしい。対面して相手を見ることは動物社会では敵対行動で、相手を威嚇することにつながる。類人猿ではそういうことはなく、複数の個体が仲よく対面してエサを食べる光景がよくみられる。
 人間はこの類人猿の行動特性を受け継いで、相手の目を見ることでコミュニケーションをとっていると考えられる。そういえば、私たちは食事どき、ちゃぶ台の時代から対面が習慣になっている。
 目はこころの窓、見ることによってその人の健康状態がわかる場合もある。まさに「目は口ほどにものを言う」である。食事に限らず、会話でも相手を見ることは大切だ。
 近年は食事の時に対面しても、何も話さず下を向いて黙々と食べるという人も多いらしい。せっかくのコミュニケーションの機会をみすみす失っているようで少し気がかりだ。(江戸川大学特任教授 中村雅美)」(2013/01/27付「日経新聞」p15「今どき健康学」より)

「目力(めぢから)」という言葉がある。でも広辞苑に載っていない。Wikiには、「目力(めぢから)とは目の表情や視線が相手に与える印象である。目力の強い人は、意思や内面的に強そうに見える。また、目力とは人の精神状態そのものでもあり、楽しい気分の時は強まり悲しい気分の時は弱まるとされる。目力の無い人は死んだ目などと言われる。」とある。

視線の強さ、とも言えるこの眼力。自信に満ちている人は眼光鋭く、逆に体が弱ってる人は、目力が弱い。まさに人の生命力のバロメーターがこの目力なのだろう。目は、いわば心の窓。

それにしても、「対面して相手を見ることは動物社会では敵対行動で、相手を威嚇することにつながる。」という一文に、自分は「なるほど・・・」。動物の世界では、相手を凝視するということは、これから飛びかかるぞ、という一触即発の状態・・・。
それで分かった。
我が家の愛犬メイ子は、目をじっと見ると、直ぐに目をそらせる。メイ子と「あっぷっぷ」をすると必ず自分が勝つ。なるほど、それは、そんな原理があったからか・・・

話は飛ぶが、今朝の朝日新聞「天声人語」のひと言に目がとまった。
「・・東京・井の頭自然文化園のアジアゾウが66歳になり、日本で飼われてきたゾウの長寿記録を塗り替えた。はな子は1949(昭和24)年、2歳でタイから来た。戦後初の輸入ゾウとして人気を呼んだが、まず、ねぐらに忍び込んだ酔っぱらいを、次に持病で倒れた職員を死なせてしまう。荒れる巨体は鎖につながれ、処分を迫る声も出た。幸い、新しい飼育係が鎖を解き、人間不信を癒やしてゆく。その名は、戦中の猛獣処分で餓死させられた上野動物園の花子を継ぐ。餌ほしさに芸を見せる花子の悲話と同様、はな子の波乱の半生も童話や手記になった。ゾウの威容はそれ自体ドラマチックだ。・・・」(2013/01/30付「天声人語」から)

餓死させられるゾウが、何とかエサを貰おうと健気(けなげ)に芸をする姿・・・。前にも聞いたことがある話だが、これほど聞いていて心が苦しくなる話はない。
その時のゾウの目を、普通の人間は見ることが出来ない・・・

ともあれ、相手の視線を避けるような生活だけは、何とも避けたいものだが・・・。

130130imanomita <付録>「ボケて(bokete)」より


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