« “ことば”は生きもの~若者言葉から | トップページ | 「なおざり」と「おざなり」 »

2012年10月 6日 (土)

少子高齢化~女性労働力の活用

先日の朝日新聞の社説にこんな記事があった。曰く・・・

少子高齢化―がんばりようがあるか
 たぶん、「がんばりようがある」とわかれば、みんな、なんとか、がんばっちゃうんだと思う。/「がんばりようがない」というときが、いちばん、じつは、くるしいわけで。(糸井重里「羊どろぼう。」から)
 「がんばりようがある」と思うのは、どんなときだろう。
 65歳以上の高齢者が今年、3千万人を突破した。20~64歳の現役世代は減少していく。65年に9.1人で1人のお年寄りを支える「胴上げ型」だった日本社会は、いまや2.4人で1人の「騎馬戦型」。2050年には1.2人で1人を支える「肩車型」になる――。
 政府が社会保障と税の一体改革を訴えるため、盛んに発信したメッセージである。
 これで「がんばれる」だろうか。現役世代は肩の荷が際限なく重くなる絶望感を抱き、高齢者は年をとることが何か悪いことのようで不安になる。そんな反応が自然だろう。
 ここで示された人口構成の変化にうそはない。
 だが、「支える」ための負担の重さは本来、「働いていない人」1人を何人の「働いている人」で支えるかで示すべきだ。
 この指標だと、見える風景は違ってくる。
 今年の労働経済白書の試算によると、働いていない人と就業者の比率はここ数十年、1対1前後で安定してきた。
 高齢者が増える一方、子どもの数が減ることで、社会全体としてみると、働いていない人の割合が極端に高まっているわけではないからだ。
 さらに白書は今後、一定の経済成長を達成し、多くの女性や高齢者が働くようになるケースでは、就業者は現状の延長に比べ、2020年で352万人、30年で632万人増えるという見通しも示している。今より働く人の比率が増える。
 働き手が押しつぶされる肩車型のイメージとは随分違う。
 もちろん、年金や医療、介護でお金がかかる高齢者が増えるため、社会全体での負担増は避けられない。
 ただ、働いていない人が就業者に回れば肩の荷は軽くなる。
 ことに女性の就業である。女性が働きやすい政策が展開されると、出生率が上昇する傾向は多くの先進国でみられる。子育ての支援は、女性の就業率を向上させながら、少子化も改善するという点で効果が大きい。
 働ける人が働くのは「がんばりようがある」世界である。そこに目を向けて、一人ひとりが「がんばっちゃう」と、世の中は変わる。」(2012/10/04付「朝日新聞」社説より)

高齢者激増の議論が盛んだが、この記事が言うように、視点を変えて「働いていない人」1人を何人の「働いている人」で支えるか、という指標では、ここ数十年あまり変わっていないという。 少し元気が出るな・・・

ところで、先日のNHKラジオ第2で、こんな話を聞いた。
・ゴールドマン・サックスのレポートによると、「日本の男女雇用格差を解消できれば、日本の就業者数は820万も増加し、日本のGDP水準は15%も押し上げられ、これは日本の自動車産業のおよそ2倍の規模になる」
・2011年11月の英国のエコノミスト誌によると、「日本が高齢化社会に突入し、経済が弱体したとき、日本企業は力強くてエネルギーに満ちた働き手をどこから探してくるつもりだろうか。女性の活用が成されていない日本社会の歪みをこれでもかと指摘して、日本企業は慎重に紙をリサイクルするが、女性の能力を無駄にすることには無頓着」
・米国のシンクタンク、シルビア・アーヒューレットさんは「日本経済復興の特効薬は、女性の活用にあるが、今も才能とやる気にあふれた多くの女性が男性社会の壁に阻まれている。」という。
・ダボス会議のグローバル・ジェンダー・ギャップ指数によると「各国の男女平等指数=世界男女格差指数で、世界135カ国中98位。先進国では最下位。日本は高等教育を半分以上の女性が受けているにもかかわらず、そのうち9%しか指導的立場についていない。女性の有能な能力を充分に活用しきっていない。」
これらの報告書を読む限り、先進国で最も労働人口の危機にさらされながら、依然として女性の活用に消極的な不思議な国ニッポン・・・、という風に世界は見ているような気がする」(2012年09月16日21時NHKラジオ第2「文化講演会「歴代の金メダル監督に学ぶ」ジャーナリスト…吉井妙子」より)

テレビドラマの昔の場面で、よく「女に教育は必要無い」と父親に言われて、女の子が学校に行けなかった・・・という場面に出くわす。つまりこれは、女性は専業主婦が当たり前、という日本の文化に根差すのだろう。
一方、中国を初め、ベトナムなど海外に行くと、女性が働くのは当たり前の世界。若しかすると、専業主婦なる言葉は、日本独自???これは調べていないので分からない。
しかし女性労働力の活用、という面では、単に就職の問題だけでなく、子どもの保育機関充実の問題など、そう簡単ではない。
先日、テレビで映画「大奥」を放送していた。男だけが罹る流行病で、男の数が激減。女性が左官・大工などで働いている場面があったが、これを面白いと感じるうちはまだまだ・・・
日本の国家政策として、子ども手当の次に、女性雇用拡大の政策が出てくるのはいつの時代だろうか・・・


« “ことば”は生きもの~若者言葉から | トップページ | 「なおざり」と「おざなり」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« “ことば”は生きもの~若者言葉から | トップページ | 「なおざり」と「おざなり」 »