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2012年10月31日 (水)

「次期政権に何を望むのか」~ブームに弱い日本人

先日の日経新聞「大機小機」にこんな記事があった。

次期政権に何を望むのか
 衆院解散・総選挙が近づいている。再び期待はずれの政権選択にしないために、これまでの問題を整理してみよう。
 まず反省しなければならないのはブームに弱い我々国民のありようだ。移り気な投票行動が政策を不安定にし、衆参のねじれを生んだ。政策への一貫した姿勢があってこそ結果責任も問える。現在の政治の混迷は国民自身の写し絵でもある。
 どんな政策にも良い面と悪い面があることが必ずしも理解されていないことも気がかりだ。
 一例は原子力発電所の問題だ。事故の危険を考えれば全廃が理想的ともいえるが、現実には効率的な原発エネルギーが世界の繁栄を支えている面がある。日本が率先して原発利用をやめれば、産業空洞化、雇用・賃金減少、生活切り下げ、一段の増税につながる可能性もある。力を失った日本に中韓が圧力を強めることも想像に難くない。脱原発のためのコストやリスクについては慎重に考える必要がある。
 オスプレイ問題では、危険性への地元の懸念と怒りは理解できる。ただ、中国の膨張をにらみ日米安保を今後も基軸に据えるのなら、対中けん制上、有効な面もある。配備する以上は安全対策の順守や地元への配慮を徹底すると同時に、機能を有効に生かす努力も大切だ。
 政策の効果を享受するには、ある程度の副作用を甘受する厳しさも必要だ。だが、マイナス面が誇張されるケースもある。有権者には功罪両面を踏まえた賢明なる選択が求められる。
 優れた選択には優先順位が付いているとも言われる。では次の政権に望む最優先課題は何か。それは政府・日銀が一体で取り組む円高修正とデフレ脱却だろう。日本の競争力を左右する問題だ。
 だが、この問題も一面だけで判断される恐れがある。デフレは現役世代には雇用と賃金が減る大問題だが、年金生活者には物価は下がる方がよい。投票で多数派を占める高齢者は必ずしもデフレ退治に賛成ではない。
 求められるのは年金世代の深い思慮だ。円高・デフレが続けば日本の産業基盤が根こそぎ崩壊することに思いを致してほしい。雇用が減れば、年金も維持できない。一面だけの利を追い求めると思わぬ落とし穴があることを、経験豊富な日本のリタイア世代は熟知していると信じたい。(六光星)」(2012/10/24付「日経新聞」「大機小機」より)

米国では、いよいよ大統領選が近い。きっちりと4年に一回の選挙が粛々と行われている。新聞によると、この4年毎に国のトップを決めるという米国のルールは、戦争の下でも、一度も破られないでずっと続いているという。国民も、一度託した以上は自分たちも責任を取る(4年間は見守る)、という仕組みなのだろう。
それに引き替え、日本では、政治家たちが国民不在の政争ゴッコをして遊んでいるが、それは政治家だけの責任だろうか・・・?

先の記事で、「まず反省しなければならないのはブームに弱い我々国民のありようだ。移り気な投票行動が政策を不安定にし、衆参のねじれを生んだ。政策への一貫した姿勢があってこそ結果責任も問える。現在の政治の混迷は国民自身の写し絵でもある。」という一文はなかなか痛い指摘。
つまり今の政治も、自分たちの責任では?と思うと、どうもそうにも思えてくる。投票と世論、という圧力で、政治家たちを踊らせているのは我々自身かも・・・

最近のポピュリズム(大衆迎合主義)や第三極(橋下、石原・・)の騒ぎも、そのお祭りに我々国民が乗ってくると踏んでの活動。
“国民をバカにするなよ”と言ってやりたいけど、本当に言えるのかな・・・

加えて、「求められるのは年金世代の深い思慮だ。」という指摘も耳に痛い。“やっと年金を貰えるようになったのだから、絶対に削られないように・・・・”と自分たちは思っていないか??
どうも自信がないな・・・。自分もまさに平均的日本人・・・・


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コメント

音楽の好みが大変近いと感じ、たびたび訪問しています。しかし今回の「日経」の引用には違和感を禁じえません。            震災と原発事故から時間が経過するにつれ、事故直後の原発技術に対する疑問や原発行政に対する反省の気持ちをもういちどどこかに 隠して「日本経済」の維持発展から見て、冷静に判断しよう・・・・などといいだしているのはなんとも恥ずかしいことです。        政府も東電もだれも責任をとらないままにです。オスプレイ問題もそうですが、被害を受けている現地の人の立場を無視して、日本の将来や大所高所の議論をするその傲慢さと想像力の欠如には怒りすら覚えます。

【エムズの片割れより】
まあ、色々な見方がありますよね。

投稿: TODO | 2012年11月 1日 (木) 04:41

TODOさんが言われたように、何かがおかしいと思いますね。今日の朝日新聞の夕刊「人・脈・記」に大津波が起きることを予測していた地震調査委員会の報告書が公表の前に捻じ曲げられたと書いてあります。経済優先で事故が起きると予測不能な事だったでは済まないでしょうね。責任の所在をはっきりさせておかない限りまた同じ過ちを繰り返す事になります。政治家にしろ、経済人にしろ誰も責任を取りません。国民の頭もさることながら、トップに立つ人の頭のすげ替えをしないと安心して暮らせる社会にはならないようです。いつまでも議員の椅子にしがみついている無能な政治家に若者よ怒りの声を上げろと言いたいです。

【エムズの片割れより】
我々が持っているのは1票だけ。たかが1票・・・、されど1票??

投稿: 白萩 | 2012年11月 1日 (木) 21:16

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