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2012年8月11日 (土)

「音質」とは何だろう?

先日の日経新聞「抗加齢を学ぶ」というコラムに、こんな記事があった。曰く・・・

音楽を聞いて気分明るく
 心身の健康を維持、回復、向上させる手段の一つに音楽がある。音楽を聴いたり、演奏したりすることで、心理的な効果だけでなく、生理的な変化も生じるのだ。実際、植物状態にある人でも音楽に反応するという。少なくとも幸福感やQOL(生活の質)を高めてくれることは確かだろう。
 古くから、音楽は宗教の儀式に多く取り入れられている。教会やお寺などでは、賛美歌や読経などが荘厳な響きを醸し出せるように、音響効果が素晴らしい。これらを聞くことで精神的な苦痛が和らぎ、心が落ち着く。
 音楽は病気の治療にもよく使われてきた。最近では、認知症や引きこもり、発達障害者や薬物乱用者などの治療にも活用されている。
この音楽をアンチエイジングの手段に用いることも可能だ。自分の好きな曲を聴いて疲れを癒し、ストレスを取り、イライラした気分を和らげることができる。高齢者にありがちな気分の落ち込みやうつ状態からの脱出には、音楽による治療が最適だ。日ごろからいろいろな曲を聴き、自分なりの音楽による処方籤を作っておこう。(京都府立医科大学学長 吉川敏一)(2012/08/03「日経新聞」夕刊p7より)

こんな記事を読むと嬉しくなる。別に老化防止のために音楽を聞いているワケではないのだが、結果として音楽が健康によいとは、結構なことだ・・・
何度も書いているが、自分が「幸せだナー」と感じるのは、夜ベッドで、目をつぶってSTAXの高級ヘッドホンで“高音質”の音楽を聞くとき・・・。やはり「高音質」というのがキーワード。

ところで、先日FPGAフルデジタルFMチューナーを手に入れたのを機に(ここ)、「音質って何だ?」と色々と考えてしまった。そして、図々しくも“色々なプロ”に、「音質」について聞いてしまった。自分の備忘録もかねて、少し書き留めておく。

昔よく行ったクラシックのコンサートで、初めに出る音には、いつも感激した。特にイ・ムジチの弦の音には「さすがにナマ・・・」と感激したもの。でも少し時間が経つと、その弦の音にも慣れてしまって、あまり感じなくなる・・・。人間の耳はいい加減・・・・

よって、学生の頃から、自分は「弦の柔らかな湿った音が好き」と思い込んでいる。逆にキライな音は「金属のバリがあるような固い音」。このコンセプトで、学生の頃からオーディオ機器を選んできた。独身時代には、コンデンサースピーカーの音が柔らかいと聞いて、QUADのESL(コンデンサースピーカー)を買ったもの。しかし当時持っていたトリオのアンプにつないだ時、あまりの音の固さにガックリ。それで同じQUADのアンプを買って何とか本来の音が出た(と思う)。特に個性が強いESLでは、相性が重要なのだろう。

トランジスタアンプが登場した当時、「真空管アンプは音が柔らかいが、トランジスタアンプは音が固い」と言われた。もちろん自分は柔らから音が好きだが、そもそも柔らかい音とは何か?・・良い音とは何か?・・・について、最近色々と聞きまくってしまった。
真空管アンプのメーカーや、オーディオ雑誌の編集部など・・・。皆、親切に教えてくれた・・・。まあそうだろうな・・・という回答が得られたので、それをまとめて見ると・・・

・趣味のオーディオの世界で「良い音」とは、音楽を聴いて感動できるか?という部分が大きなウェイトを占めている。
・感動するポイントは、聴く人の感性や経験、音楽の嗜好などによって左右される。
・機器の物理的な特性を維持する事は必要だが、全てのパーツの特性が良いからといって表現力が向上するわけではない。
・真空管はその種類やブランドによって音が変わり、それ自体が持つ豊かな響きが魅力的で、熱烈なファンが多い。
・一般的には真空管アンプは偶数次歪みという耳に心地良い歪み成分が多いため、豊潤な響きを持ったアンプが多いといわれており、それが真空管アンプは柔らかいと言われる所以ではないか。
・半導体アンプは音が固く、真空管アンプは音が柔らかいというのは、先入観からきているもので、全てにあてはまるものではない。真空管アンプでもスピード感のあるかっちりした音を出すアンプもあるし、半導体アンプでもA級プリメインアンプのように、柔らかい音だと表現される機器もある。また、真空管から発せられるほのかな明かりを見つめながら音楽に浸りたいという人もいる。
・FMチューナーで、バリコン式の方が音が良い、という話もあるが、バリコンのチューナーは音の解像度や広がりはシンセ方式に比べ狭い感じがするものの、低音が出るパンチのある音、という評価もある。
・もちろん、プリやパワーアンプ、接続ケーブルでも音が変わり、特性などのカタログ値で音の質が分かるものでもない。そもそも、それらでなぜ音質が変わるのかというのも分かっていない。
・同じ設計でも、部品が違えば音が変わる事は有り得る。よってオーディオメーカーでは、部品の選定を含めて、自社製品として納得の出来る音を探し、設計を決めているのだろう。
・よって「音質」はあくまでも聞く人の好き嫌い、好みの問題なので、「良い音」「悪い音」というのは無く、色々試聴して自分の好きな音を探すしかない。

言われてみると、まあそうだな・・・・

しかしこのトシになると、色々な機器の音を、瞬時に切り替えて比較してみても、違いが分からない・・・。機器があるレベル以上のためか、それとも自分の耳が弱ってきたせいか・・・
でも自分の基準はただ一つ・・・・。フト聴いた時に「これは良い音だ」「こんな音楽が聴けてシアワセ・・」と感じるかどうか・・・
これは自分とその音との対話、つまり絶対値の話であって、比較論ではないのである。

そしていつも自分は、テイチク録音による石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」(ここ)をSTAXのヘッドホンSR-009で聞きながら、“シアワセ・・・”を感じるのであ~る。ホホホ・・・(まさに唯我独尊の世界・・・)


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コメント

昔、トリオのTW30を、購入しました。アメリンクのシューベルト[春に]を、よく聴きました。すばらしい歌でした。

【エムズの片割れより】
トリオのTW30は、トリオ最初のトランジスタアンプだったのですね。
音質は“人それぞれ”ですね・・・

投稿: naritetu | 2012年8月29日 (水) 22:02

エムズの片割れさま、
音楽を聴くという趣味(音楽鑑賞・オーディオ)は、まさしく唯我独尊の世界・・・だと思います。この本に書かれている抗加齢化に効果のある音楽(音質)は、個々の趣向に合った音楽を聴くことのみ効果が有ると感じますねぇ~。
・・・・ですから、幾らクラッシックが身持ちをリラックスさせる音楽だと言われても、気に入らなければ、効果が薄いと思われます
ね、ただ、エムズさん同様、私も還暦を迎えるような年齢になると、クラッシックが脳内活性化に効果が有るように感じます。

【エムズの片割れより】
まったくその通りですね。自分は、歌謡曲を良い音で聞くと、生きてて良かった・・・と思います。クラシックはそうは感じません。まさにジャンルは人それぞれ・・・。でもトシと共に、耳の性能が劣化しているのは、残念至極です。

投稿: 杉ちゃん | 2012年9月23日 (日) 09:22

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