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2012年5月22日 (火)

「団塊、嫌われぬ老後を~後輩犠牲の高福祉では」

自分たちにとって都合の悪い話、耳の痛い話は、当blogで取り上げない・・という考え方もあるが、この記事がどうも気になって仕方がない。棄てられないこの新聞の切り抜きが、「オレも・・・」と拙宅で“存在感”を示す。仕方がない。長文だけど取り上げてやるよ・・・・(写真はクリックで拡大)

団塊、嫌われぬ老後を~後輩犠牲の高福祉では
    本社コラムニスト 平田育夫
  「いい思いをしてきた戦後のベビーブーム世代が、実に多くの問題を若い世代に押しつけている」
 これは日本の話ではなく英国会議員のD・ウィレッツ氏が英国社会について書いた本、その名も「ザ・ピンチ」の一節である。
 高齢化する先進国に共通の悩みが、社会保障などの世代間格差なのだろう。
 日本のベビーブーム世代の代表は1947~49年生まれの「団塊の世代」。その先頭が今年65歳になっている。670万人のこの塊は、若い世代に迷惑をかけず老後を送れるだろうか。

Img_00051  「恵まれすぎ」などという若者らの声に釈然としない団塊世代も多いだろう。本当はどうなのか。
 年金、医療と介護で生涯に国から受け取る給付と保険料の支払額を比べよう。鈴木亘学習院大学教授(41)の推計(図)では、ほぼ50歳より上は受取額が支払額より多く、その下は支払額が受取額を上回る。団塊世代は2000万円前後の受け取り超過となる。
 この社会保障の格差が不当かどうかは、世代ごとの幸福度や社会への貢献も併せて考えねばなるまい。
 80歳代以上には戦場に行った人、空襲や原爆にあった人も多い。70歳代も戦後の食糧難に苦しんだ。今年79歳の男性が14歳の時の平均身長は、団塊世代である64歳の14歳時より11センチも低かった(文科省統計)。
 貧しさに耐え高度成長の礎を築いたのも70歳代以上が中心。その果実をいただいたのが団塊世代だ。
 団塊世代の大学卒業は70年代初め。その70年代に経済安定のため様々なシステムが導入されたとエコノミストの原田泰氏は「1970年体制の終焉(しゅうえん)」で説く。
 73年の石油危機後、資本自由化は止まり企業が保護された。金融の護送船団体制が本格的に確立し、銀行は人気就職先になる。
 安定した経済の下で職探しも楽で、昨今のように50社以上も回る学生はまれだった。総務省によると70年当時、15~24歳の失業率は2%で、最近の9.2%よりずっと低かった。
 病気や事業の失敗などでつらい思いをされた方もいる。それでも団塊世代は経済の面で相対的に恵まれていたとはいえるだろう。

 では社会への貢献はどうか。課長か部長の頃にバブルの恩恵に浴したが、その崩壊後は役員や幹部社員として事業の改革より人員削減などに傾きがちで、若者の就職難にもつながった。政界にも団塊世代はいたが経済の構造改革や社会保障の見直しには不熱心。
 こうして20年間の経済停滞や財政悪化に直接、間接に手を貸してきた。
 社会から得たものは多く与えたものの少ない世代。老いて厚い社会保障を受けるとなれば、若者の不満も分からなくはない。
 この世代の名前が由来する堺屋太一氏(76)の36年前の小説「団塊の世代」は、2000年時点での年金や医療保険の破綻を予想。若い官僚にこう言わせた。
  「(団塊世代は)まだまだ日本に力があった頃を無為無策に過ごして来た」
  「福祉だとかレジャーだとかで民族のバイタリティーをことごとくその日の消費に使ってしまった」
 滴察は当たったように思える。団塊世代は社会に何を還元できるのか。
 消費社会研究家の三浦展氏(53)は7年前の著書「団塊世代を総括する」でこの世代に起業を勧めた。成功すれば税収や雇用が増える。一定の所得がある人には国が年金を減らせる。
 ライフネット生命保険を6年前に設立した出口治明社長(64)の例もあるが、還暦過ぎのだれもができる芸当ではない。やはり社会保障改革や消費税増税に協力することが、立つ鳥跡を濁さない現実的な道か。
 冒頭に紹介した英国議員の書も、ベビーブーム世代に社会保障を含めた自制を説いている。

 社会保障の削減にあたり特定の世代を狙い撃ちすると制度をゆがめるので、基本は全世代が対象になる。それでも団塊世代の大群が本格的な受給者になる前に改革をすれば、後輩の負担を軽くできる。
 例えば公的年金の給付額を、少子化や寿命の延びに見合って年0.9%程度ずつ削る仕組みをデフレ下でも発動する。現役世代の賃金は減ったのだから文句は言えない。
 また基礎年金の支給開始年齢を66歳とし、団塊世代の最後である49年4月2日以降生まれの男性(現行制度は65歳開始)から実施する。暴論というなかれ、米国は29年前、ドイツも5年前に67歳への段階的引き上げを決めている。
 医療分野では70~74歳の自己負担1割について、団塊世代がこの年齢に達するまでに「一定以上の所得がある人は3割を負担する」仕組みに変える・・・・・・。
 病気や事業の失敗などで困っている高齢者には配慮が必要だが、介護を含め、支出を抑える手は多い。
 消費税増税も危うい情勢だが、政府は社会保障の抜本改革を先送りした。もし社会保障の膨張で財政破綻が迫れば、物価は急騰し年金や貯蓄に頼る人々を直撃する。70年代に消費者物価が2.46倍になったのを団塊世代は経験済みだ。
 だから改革は団塊世代にとって自分の問題でもある。数の力に頼み沈黙を決め込むのは、結局だれのためにもならない。この世代の一員として、そう思う。」(2012/05/14付「日経新聞」p5より)

「まったく痛いところを突きやがって・・・!」と思ったが、最後に「この世代の一員として、そう思う。」という言葉があるので、同じ穴の狢(むじな)。許してやるか・・・

まさに団塊の世代の中心、47年生まれの自分たちは、この指摘の通りだった。行け行けドンドン・・・
オイルショックの時の給料の上がり方は、まさに異常。会社が潰れる・・・ナンテ言うことは、夢にも思わなかった。ひたすら拡大の一途。今考えると、そっちの方が異常だったのだ!?

団塊世代が「逃げ得」と言われて久しい。しかし、自ら返上しようとは思わないのは、まさに上の記事の「沈黙を決め込む」ことに他ならない。それは分かっている。しかしな・・・・・・
今日は、書けば書くほど墓穴を掘るので、この辺で止めておく。
当記事を読んだ団塊の世代の各位が、それぞれの立場で“反省?”して“行動”することにしようぜ・・・・(まあ今晩、孫に小遣いを1000円あげるとか・・・)


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コメント

「だから改革は団塊世代にとって自分の問題でもある。数の力に頼み沈黙を決め込むのは、結局だれのためにもならない。この世代の一員として、そう思う。」

 私もそう思うのですよ。「団塊も同然の世代」の一員として。

【エムズの片割れより】
結局、当事者たちからもこの論は支持されている・・・。 ・・という事は、ここに指摘されている事象を前提に、どうにかして行かないといけない・・ということ。さて何が出来るか・・・

投稿: tamakist | 2012年5月23日 (水) 21:25

自覚されているだけ、優秀だと思います。
ほとんどの老害の方たちは自覚すらできず
TVを見て無駄に長生きして
TVの垂れ流す「最近の若い者は~」を観て説教して喜んでるゴミみたいな存在ですから。

投稿: たろ | 2014年10月25日 (土) 12:39

たろ様 ゴミみたいな存在とは少し悲しいですね。今の老人は戦後の焼け跡を立派に立て直し、文句も言わず汗して働き貴方の住んでいるこの国を築いてきたのです。年を取れば誰でも身体に不調をきたしてきます。少しはのんびりさせてあげて下さい。家の周りをきれいにしたり、町内の用事をしたり、障害者の施設でボランティアをしたりしてくれています。貴方の気が付かないところで結構役に立っていてくれています。無駄に長生きしている人は殆どいません。老人がゴミならその子供はホコリでしかありません。ゴミとホコリでは国が壊れてしまいます。壊れないのは皆、人間だからです。

【エムズの片割れより】
毎朝、初老の男の人が、ビニール袋と挟む道具を持って、道路やバス停のゴミを拾っています。それが毎日なのです。
ウチのカミさんは「こんなことをするのは決まって男の人。なぜ女の人はやらないんだろう」と言っています。

投稿: 白萩 | 2014年10月28日 (火) 19:33

女の人は毎日家の中を這いずり回って掃除をしているので他所のお掃除まではしたくないのだと思います。それにしてもタバコの吸い殻、お菓子の空袋、空き缶、道端に捨てていくのは殆ど男性です。家の周りの道は私もお掃除します。昔の人はいつもお隣の前まで箒で掃いていましたから、散らかっている時はゴミ拾いはします。そういえば戦後すぐ、肩に籠を担いだ人が紙屑拾いをしていました。職業として成り立っていたのですね。鼻を噛んだ紙も勿論お金になったのです。貧乏になればゴミは減るのですが・・・

投稿: 白萩 | 2014年10月29日 (水) 23:14

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