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2012年3月21日 (水)

「公務員給与の削減を巡る議論」

だいぶん前の記事で恐縮だが、いつもの日経新聞の「大機小機」。先日、公務員給与削減の話題が載っていた。曰く・・・

公務員給与の削減を巡る議論
 2012~13年度の国家公務員の給与を平均7.8%引き下げる特例法が成立した。これによって生じる約6000億円の財源は震災復興のために使われる。おそらく大部分の人々は、「当然だ」と思っているだろう。しかし、次のような点をもう少し考えてみてはどうか。
 第1に、多くの人は「民間企業の賃金も上がらないのだから、公務員の賃金も抑制すべきだ」と考えているようだ。
 しかし、もともと公務員の給与は、人事院が民間企業の給与動向を参考にして、毎年改定勧告を行っている。民間企業の賃金が上がらなければ、公務員の賃金も上がらないのだ。現に、11年の人事院の勧告は0.23%の引き下げとなっていた。
 第2に、多くの人は「国の財政がこれだけ赤字なのだから、人件費を削るのは当然だ。民間企業が大赤字になれば。従業員の賃金も削らざるをえない」と考えているようだ。
 しかし、民間企業と国では従業員との関係が異なる。民間企業の場合は、企業における従業員の働きぶりが収益に関係するが、公務員の場合は、一生懸命働いたからといって税収が増えて財政が黒字化するわけではない。
 逆に、公務員が怠けていたから財政が大赤字になったわけでもない。財政が大赤字になったのは、国民の要求に応えて歳出を増やしていった半面で、国民がその負担を十分担ってこなかったためだ。
 第3に、多くの人は「それでも、公務員は身分が安定していて、給料も高い。もっと待遇を引き下げてもいいのではないか」と考えているようだ。
 しかし、仮に公務員の待遇が民間に比べて恵まれ過ぎているから、これを是正するというのであれば、改めてどう是正すべきかの議論が必要であり、それは恒久的な措置であるべきだ。
 この点では、今回そうした議論が行われた形跡はなく、しかも2年限りの措置となっているから、本来の意味での公務員の待遇の見直しにはなっていない。
 今回の経験を将来の建設的な政策形成につなげるためには、「多くの人が疑問を持たないから」「世論が支持しているから」として議論を止めてしまうのではなく、「どうして公務員の給与を削減する必要があるのか」という基本問題を、改めて考えてみる必要があるのではないか。(隅田川)」(2012/03/09付「日経新聞」p17「大機小機」より)

広辞苑で「白ける」を引くと、こうある。
「しら・ける【白ける】」=③興がさめる。気まずくなる。「座が―・ける」

まったくこの記事には“白ける”!!
その通りだ。「民間企業の賃金も上がらないのだから、公務員の賃金も抑制すべきだ」と考えているし、「国の財政がこれだけ赤字なのだから、人件費を削るのは当然だ。」とも「それでも、公務員は身分が安定していて、給料も高い。もっと待遇を引き下げてもいいのではないか」とも自分は考えているのだ。それで何が悪い!

でも軟弱な自分は、このような論を張られると、「それもそうかな・・・」と、つい迎合してしまう。いかんいかん・・・・。何と軟弱な・・・・!!

何度も書いているが、物事を見詰めると言うことは、なかなか難しい。同じ事実を、表からだけでなく、裏から、右から左から見ると、その姿は変わって見える。それは分かっているが、色々な視点から見ることは、素人ではなかなか難しいのだ。
よって、こんな新聞記事で、別の視点を提示されることは、自分にとって非常に“貴重な体験”になるのであ~る。よって、いつも白けさせてくれる「大機小機」は、自分が好きなコーナーなのであ~る。


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コメント

公務員給与の削減については、「どうなるのかな?」と外野席から眺めてはいますが、
現在、給与を貰っていない身になると
上の記事の是非については感覚が麻痺しているように感じます。

1.遅かれ早かれ、消費税は上げざるを得ないでしょう。
2.特殊法人も急激には減らすことが出来ずとも整理していく方向にあるでしょう。

ところがキャリアではない、公務員の給与を削減するとなると、みんな人生設計があるのだから簡単には出来ない気もします。

3.まあ、タレント議員を始めとする国会議員こそ大ナタを振って減らせないものでしょうかね。

いずれにしろシナリオライターは官僚さんのようなので内閣とそのスタッフがよほど勉強しない限り改革は進まないでしょう。

経済産業省を辞めた古賀茂明氏の『官僚の責任』PHP新書によると、その官僚より上に東京電力さんが君臨されているようなニュアンスがありました。
巨大組織のからくりは不可解です。

【エムズの片割れより】
まあこの議論は、「自分にさえ影響なければ・・・」という気持ちが出てしまうので、自分には論じる資格は無いですね・・・

投稿: 小父さん | 2012年3月21日 (水) 23:00

バブル期に公務員の給与は民間のようには上がらなかったのです。ボーナスなどは高卒の銀行員のお姉ちゃんより悪かったのです。その実態を世間は無視した過去があります。
しかし今日は民間が不景気で不安定です。とたんに公務員給与が高すぎると総攻撃。しかも、官僚も一般も同じ尺度で見るという暴挙。平の公務員なんて決して高給とは思えないのですがね。警察、消防、教員などの公務員と役所勤めの事務職とを一緒に考えるのもどうなのかと思いますね。
おまけに国家公務員と地方公務員を一緒にしちゃう人がいますが、これも無茶な話です。
公務員を攻めるのが一番簡単だからでしょうか?

【エムズの片割れより】
「自分に影響のない所では、どんどん削れ!」なのでしょうね。
政治のあまりのポピュリズム(大衆迎合主義)にも辟易します。政権が変わっても、選挙第一は変わらなかった・・・・。

投稿: 通行人 | 2012年3月22日 (木) 11:15

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