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2011年11月 1日 (火)

有料老人ホームを探した話

ここ数ヶ月間、ある人を入れるための有料老人ホーム探しをしたので、そこで見知ったことをメモしてみた。
今回の場合、第一の条件は場所。場所は千葉県の、とある町・・・。
良く分からない最初は、“頼りになる”ネットで調べ始めた。

有料老人ホームには、住宅型と介護付の2種類がある(健康型は、名前だけはあるが存在しない)。住宅型は、あくまでも住宅で、介護が必要になった人は訪問介護など、外部の介護サービスを受ける。それに対して介護付は、施設内に介護の人が常駐している。
でもこれは建前で、住宅型でも、同じホーム内に介護のサービス会社がある場合もある。しかし、介護付きは、日常の介護サービスが一体で運営しているのに対し、住宅型は、あくまでも各個人が外部の介護サービスに契約するので、利用者はどのサービスを幾らで受けているかが分かる。介護型は、介護保険から出ているお金が、どのサービスに幾ら使われているか良く分からない。

これら施設の設置は、経営している事業主体会社の姿勢も大きいが、最近は、介護保険を押さえる目的で、介護付ホームの新設が自治体から抑制されているため、開設が難しいらしい。
今回の場合は、“(都道府県から認定を受けている)介護付を選んだ方が良い”と判断した。
常識的には、“住宅型は自立の人が主”で、“介護型は介護が必要な人が主”というイメージだが、実態は違う。住宅型でも、入居条件が介護保険認定者であり、自立の人は介護保険からの入金が無いので、毎月8万円追加になるというホームもある。(少ないケースでは+3万5千円程度)どちらも介護保険からの入金が経営の前提となっているようだ。

入居一時金が高い豪華なホームもたくさんあるが、これは利用方法次第。つまり、入り口に受付の女性(コンシェルジュ)がいるホームも見学したが、ここは豪勢な設備全てにお金が掛かっていた。また、数百万円の入居金の他に、色々な設備を使う時はそれぞれ使用料が必要だった。例えば、誕生会をホールの横の部屋で開いたら、部屋の使用料が数千円必要とか・・・。もちろん、受付嬢の人件費も自分たちで払う。豪華な設備での生活を希望する人向けだが、それなりに金が掛かる・・・ということ。
一方、入居金ゼロのホームもある。これは経営している事業主体会社のスタンスによる。訪問してみて気が付くのは、高額入居金のホームに比べると、当たり前だが全体的に質素。でも、主に生活場所が自室になる介護が必要な人に取っては、豪華なシャンデリアも入り口の受付嬢も、無用の長物になりかねない。よって、質素で充分、と考える人も多い。どのタイプを選ぶかは、利用者の好みで決まる。

それにしても入居金ゼロは魅力。一旦入居してから、フィーリングが合わなくて退居する人も多いらしく、どのホームの説明書にも、入居金は5年以内なら償却分を減じた金額を返却する、と書いてある。しかし入居者にとっては、一旦入ったらお金の面で出られない。その点、入居金ゼロのホームは、頭金が無いだけに拘束されず、いつでも退居できるので気が楽・・・
もっとも入居金ゼロと言っても、本当は必要だが毎月の費用を増やして入居金をゼロにするコースもある。それらは、ほとんどが5~6年で累計費用が逆転する。長く居る人ほど、最初に多くの金額を払って、月々の費用を少なくする方が長期的には安くなる・・・。

ホームの善し悪しを調べるために、週刊ダイアモンドなどのランキングも参考になる。週刊朝日も、5年間の平均費用の特集をしている。自分もヤフオクで古いそれらの雑誌を手に入れて研究した。それらを見ても、これは・・・と思うホーム程、入居率が高く、十数人待ちで、直ぐには入れない。良いホームは誰もが目に付ける・・

客観的にホームの内情を知るには、「重要事項説明書」を読んで比べるのも有用。千葉県の場合は、(ここ)に全施設の資料がまとめられている。
この中で、週刊ダイアモンドのランキングでも評価対象になっているが、やはり介護職員の退職率は気になる所・・・。それに入居者の平均介護度も気になる・・・。

最初にNetで調べたとき、色々なホームの資料を一括して送ってくれるというので、インプットしたことがあった。すると電話が掛かってきて、入居予定者の年齢は?名前は?・・・という質問。それに答えなければ、資料は送れないという。つまり自分がアクセスしたのは“紹介サービス業者”のサイトだった。

有料老人ホーム探しには、紹介業の会社が多数存在する。自分もたまたまある人に紹介されて、1社の人の話を聞いた。たくさんの業者が存立出来るのは、入居者をホームに紹介すると、ホームから業者に謝礼が払われる仕組みがあるという。よって利用者は無料で相談できる。
今回は、色々と勉強したあとで話を聞いたので、自分なりに客観的に話を聞けた。すると、結構ホームの良い悪いをはっきりと言う。
「入居金がゼロで月々の費用も少ないA社はどう?」
「当社は、A社は絶対に紹介しない。食事をエレベータの前で摂らせるし、食事が二交代制だという。安かろう悪かろうで、相当介護で手を抜かないとあんな値段は実現出来ない。よって紹介しない」
当のA社の人に、その話をして聞いてみると・・・
「食堂は確かにエレベータの横に位置しているが・・・。二交代制も、食堂で食べられる人の後に介護が必要な人を自室で食べさせるので、二交代と言われるとそうかも知れない。当社は紹介業とは付き合っていない。」・・・・
ついでに同じA社の人に、雑談レベルで聞いてみた。
「“W社はメシがうまいというウワサがあるが・・・”と聞いたら、紹介業者は“W社がうまいなど聞いたことがない”と言っていたが・・・」
「同業のW社に友人がいるが、普通の食事はまあまあだが、食事のイベント(寿司職人の出張等)は確かにスゴイ、と言っていた」とのこと・・・。
空室を減らしたいホームと、何も分からない家庭とを結ぶ紹介業者。そこに相談する時は、利用者側がそれらを良くわきまえて利用したいもの。

結局自分なりに分かったことは、やはりホームの善し悪しは、「重要事項説明書」などで、自分で調べるのがベターのようだ。
週刊ダイアモンドのランキングも、それらのデーターも参考にしているのだろう。

そんな試行錯誤の結果、介護付のアミーユに決めた。入居金がゼロで、月々も安いホーム。もちろん施設は質素。でも頭金ゼロなので、前にも書いたように、いつでも退居(転居)できる気楽さはある。
その会社の人に聞いてみた。
「何で安くできるの?」
「地主に建物を建ててもらって、それをただ借りているだけなので、毎月の家賃は掛かるが、頭金は無くても経営できる」とのこと。なるほど・・・。それに安いと、人も集まるので、紹介業者も不要だし、そもそも頭金が無いので、その一部を紹介業者に回すことも出来ないのだろう。
しかしこの会社のホームは、さすがに入居率が高い。ホームページに最新の空き室情報が載っている。
まあサービスは、必要最小限かも知れないが、特に困らないので「可」としよう・・・

自分のここ数ヶ月間の老人ホーム探し。その結果で、実際に入居した人から、今後どのような感想が出るか・・・。何とか慣れてくれると良いが・・・


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コメント

ホーム探しご苦労さんです。

下記の表現は明らかに間違いです。
『特養は少しでも蓄財がある人は入れない。つまり特養は、身寄りが無く、財産が無い人の施設』
 
特養とは、『身体上、または精神上、著しい障害があり、介護保険制度で介護の必要がある「要介護」の判定が出た人が利用可能な、老人福祉法上の老人福祉施設の中の一つ』であって、身寄りがあっても、資産があっても入れます。

他人のブログに目くじらを立てる必要はありませんが、大事な内容なので、あえてコメントします。

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。
確かに書き過ぎたかも・・。修正しました。しかし、結果として、身寄りがあって蓄財のある人は、幾ら待っても、順番が回ってこないのが現実・・・

投稿: 通りすがり | 2011年11月 2日 (水) 09:00

私の身内は身寄りがあり、蓄財があるにも関わらず入ることが出来ました。
真偽のほどは分かりませんが、以前病院関係者に話を聞いたところ、
徘徊や暴力、異食もない、寝たきりの人は、施設側としては手間がかからないので、
入居しやすいのだとか。
身内は寝たきりでした。
先にも書きましたが、真偽のほどは不明です。
でも順番待ちはかなりの数だったのに、割と直ぐに入ることが出来たのも事実です。

【エムズの片割れより】
良かったですね。確かに、ホントウに身寄りのない人より、事情があって面倒を見られないが、何かあったら動いてくれる親族がいる人の方が、施設にとっては何かと都合が良いですよね。
建前は建前として、施設の本音があるのでしょうね。自分がもし施設側としても良く分かります。

投稿: 過去の記事ですが | 2014年9月18日 (木) 13:00

どうしても必要な世帯には、どうしてでも入れるのがケアマネの腕だ、と聞いたことがあります。

ウチも「どうしても」段階ではないので申し込みだけして待ってます。
施設の方も、「まだだいじょうぶでうか? 申し込みは継続しますか? 」と電話を掛けてきてくれます。

【エムズの片割れより】
どの家でも、老老介護になると共倒れとなるのでツライですよね。特養は自治体の指導が強いので、どうしても、と言う時には、市役所に泣きつくのも手かも・・・

投稿: Tamakist | 2014年9月19日 (金) 12:17

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