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2011年11月 6日 (日)

「失われた市場規律」~ギリシャ問題

当サイトが愛読している日経新聞のコラム「大機小機」。昨日の話題はギリシャ問題。曰く・・・

失われた市場規律
 ギリシャ債務危機問題で世界が揺れている。しかし、問題なのはギリシャの国家運営だけではない。ギリシャ国民の一部に「この国に貸し込んだ者が悪い」という見方かあるというが、事の本質を言い当てているように思う。
 市場経済の根幹にある市場機構という装置は、競争を通じて生産性が高く競争力があるところに資源を配分し、経済全体の効率を上げるという機能を持っている。能率の悪い参加者は排除されていくのである。これが「市場の規律」である。
 したがってギリシャのように債務返済に問題がある国には、国債の金利が前もって上昇するかたちで警戒信号が発出され、借り入れが次第に困難になる状況が醸成されるはずなのだ。一方、金融機関は安易に貸せないということになる。当然、借りる側はこの段階で財政規律の強化などの対策を迫られる。
 今回の危機ではこの市場の規律が働かなかった。欧州を中心に多くの大手銀行が、ギリシャはじめ南欧諸国に大量に貸し込んでいたのである。先日、欧州国債への投資で失敗し米連邦破産法11条の適用を申請したMFグローバル・ホールディングスという米国の大手金融機関は自己資本の30倍以上のレバレッジを利かせていたと報じられている。
 この構図は、リーマン・ショックにつながったサブプライムローン問題と基本的に同じである。
  この根底には、市場に情報が適時的確に伝達されているという、市場が正常に機能する条件が整っていなかったことがある。肝心な情報は隠されたり粉飾されたりする。
 それにしても金融機関や格付け会社はこの道のプロなのではないか。この金融のプロの能力不足も大問題であろう。世界経済全体が大変なコストを払わされているのだ。
 関連してもう1つ、付け加えておこう。市場参加者のガバナンス(統治)の問題である。ギリシャにガバナンスの欠陥があることは間違いないが、最近の大王製紙やオリンパスを巡る問題は、日本の大手企業にも依然としてガバナンス上の問題かあることを示している。
 米エンロン事件をきっかけに内部統制の確立など法体制の整備が進んだはずなのに魂が入っていないのだ。これでは市場の規律は機能しない。
 市場経済は厳しい試練のときを迎えていると言わざるを得ない。(一直)」(2011/11/05付「日経新聞」p17「大機小機」より)

何か、自分の胸の奥に引っかかっていたことを、このコラムが言い当てているような気がする。つまり、騒がれている問題の裏に、“何かヘンだ”と思わせるものがあったので・・。
このコラムが指摘していることを自分なりに捉えると、ギリシャ問題は、前政権の粉飾によるEUへの加盟が発端。だとすると、それを見抜けなかったEUも多大な責任があるはず・・。
大王製紙の前会長が、電話一本で106億円もの現金を連結子会社から借りた問題も、“監査役は何をしていた?”、そして“ルールはどこに行った?”という疑問を持つ。
オリンパス問題も然り。イギリスの医療機器メーカーを2200億円で買収した際、仲介した会社に“660億円ものお礼”をしたり、国内の3つの企業を734億円で買収した後、3/4に当たる556億円もの損失を計上したり・・。それで責任者は、マスコミで叩かれるまでトップの座に居座り、責任を取ることはなかった・・という。

不祥事が起きるたびに話題となる「ガバナンス」という言葉。“企業統治”なんて言われてもピンと来ないな・・と思ってNetで検索していたら、ある公認会計士さんがこんな解釈で説明していた。

「コーポレート・ガバナンスとはここより)
(1)経営者の独走・暴走を株主がチェックでき、阻止できること
(2)組織ぐるみの違法行為をチェックでき、阻止できること
(3)企業理念を実現するために、全役員・従業員の業務活動が方向づけられていること」

こっちの方がよっぽど分かり易い。
先の企業の不祥事は、まさに「仏作って魂入れず」??
そこで問題なのは、多分にこれらの問題は“氷山の一角”だろう、ということ。

さて、ギリシャ問題に比べると、スケールは少々小さいが、我が家の財政についてのガバナンスはどうだろう・・・・
我が家の“インプット”も、これからは年金が大きなウェイトを占めることになる。つまり、まさに有限(定額)のインプットしか見込めない時期に突入して行く。それに対するアウトプットのコントロールはどうか・・。
何とか我々夫婦が生きている間は、食べ物に困らないように、そろそろ我が家の財政についてのガバナンスも必要になってくるかもね・・・(自戒を持って・・・)


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