« 「無明」~般若心経に学ぶ発想の転換(2/4) | トップページ | 東京リーダーターフェル1925の「流浪の旅」 »

2011年5月 7日 (土)

FMチューナーL-02TのANTリレーバイパス手術

ケンウッドの最高級FMチューナーL-02Tを手に入れて、ケンウッドサービスのオーバーホールから戻ってきたのが2010年9月。それ以来、連日3番組、延べ毎日6時間稼働している。
でも30年も前の製品。部品の劣化は否定のしようがない。今日は、このセットの故障対応・修理の備忘録である。

L-02Tは、アンテナ入力が2系統あり、自分はBchを使っていた。最初に異変に気が付いたのが、2010年10月頃。たまに「ジャ!」という音。瞬間的な現象だが、その時はシグナルメーターがガクンと落ちる。まるでアンテナ線が外れたみたい・・・。それで、F型コネクタをワンタッチ式からネジ式に替えたのが2010年12月。しかしその現象は止まらない。
2011年3月5日になって、とうとう、チューナーの電源を入れたら「ジャー」という音。まさに電波が切れた音。ダイアルを回すと他の局は弱く入った。そして、アンテナ入力をBchからAchにつなぎ替えたら正常に戻った。それでしばらくAchにつないで様子を見ることにした。
しかし3月9日、電源を入れると、シグナルメーターが10dBほど低い。RFスイッチでは変化無し。Bchに替えてみたが、また無音発生。RF切換スイッチを入り切りしてみると復旧。仕方なく、Achにして、これで何かが起きればRF切換のリレーか・・・?

その後しばらく良かったが、2011年5月5日、今度はシグナルメーターが10dBほど下がり、“ピュー”という音がする。まるで昔の真空管ラジオの同調の音のよう・・・
とうとう壊れたか?とドキッとする。FRスイッチ(NORMAL/DIRECT)では変化無し。アンテナ入力切換スイッチをAchからBchに変えてみた。するとレベルが変わらない。そんなバカな・・・。Bchにはアンテナ線をつないでいないのに・・・。これはまさにアンテナ切換またはRF切換のリレーの不良だ。昔の真空管ラジオよろしく、筐体をバタンと叩いてみた。すると案の定、正常に復帰。つまりAchのレベルは元に戻り、Bchの入力はゼロ。これでよい・・・

つまり原因は、アンテナ入力の切換リレーとRF切換リレーの不良と断定。接触不良もあるが、接点が溶着の可能性も・・・?
Image06512ここ)のサイトに載っていた写真を頼りに回路図を書く(電源を入れてのチェックはしていないので、12Vと0Vは極性が逆の可能性もある)。リレーは、松下製のNR-HD-12V(AE5343)というリレーが使われている。ケンウッドサービスも言っていたが、とっくに廃止されているので手に入らない。Netでさんざん探してみたが無い。互換性があるNR-SD-DC12V(AE5643)というリレーも無い。ということは完璧に直すことは不可能。つまり、アンテナの数μAの電流を入り切り出来るリレーはそうそう無い。(写真はクリックで拡大)
でもチューナーとして「使えれば良い」と考えると、自分の使い方は、アンテナはAchのみでOKだし、RF切換スイッチも「NORMAL」固定だけしか使わない。つまり「DIRECT」モードは電波が弱いので使うことはない。つまり、アンテナ入力を1つに固定し(二つのアンテナを切り替えない)、RF切換スイッチを高感度モード(NORMAL)固定だとすると、5つのリレーを使ったこの基板は不要、と言う事になる。つまりアンテナからの入力をRFアンプへのケーブルに直結してやれば良い。

かくして、今日、アンテナ切換スイッチの基板にジャンパー線を飛ばして、直結させた。結果はしごく順調。原理的に当たり前だが・・・

手順をメモすると・・・
P10904821 1)まずL-02Tの後側の上部にある皿ネジ3つを取る。そして上蓋を後にスライドさせると、上蓋が外れる。

2)次に、背面盤を外す。上部2カ所のネジを外し、下部(セットの底面)のネジ3つを緩める。(底部は緩めるだけでよい)そして背面のメジ8個を全部外す。

P10904831 3)すると背面が動くようになる。しかし下部にケーブルがつながっているので、大きくは動かせない。

4)アンテナコネクタの後にあるのがユニット。それを覆っているカバーをネジ2本を外して外す。

5)基板の2カ所を、ジャンパー線で直結する。(細いケーブルでハンダ付け)(下の3枚目の写真は(ここ)より借用)
P10904951_2 P10904921_2 L02tant

6)チェックは、アンテナをAchにつなぎ、電源を入れる。シグナルメーター が正常値を示し、アンテナ切り替えスイッチをAch、Bchに切り替えても何も変わらないことを確認。Achから直接RFアンプにつないだので、Ach、Bchのスイッチは意味がない。
次にRFスイッチを「DIRECT」にすると、レベルが20dBほど下がり、アンテナ入力をBchにすると「ジャー」。つまりアンテナ断。になるはず。

本当は、基板のパタンを切って、真にアンテナコネクタのAchとRFアンプへのケーブルを直結したかったが、基板が外れないのと、基板下部につながっているケーブルが短く、基板をあまり動かせないので、こうした・・・

ひとつ引っ掛かるのが、「ピュー」という音。いくらアンテナ入力が少なくなってもこれはおかしい。もしかするとRFアンプの入力につながるケーブルと、RFアンプをバイパスした「DIRECT」用のケーブルが、リレー内でショートしたのかも知れない。

このチューナーは性能は優秀だが、リレーの不良には必ず見舞われる。メカ部品の寿命は有限。でも今回のように、使い方を限定(アンテナはAchのみ、RFアンプは常に使う・・・と)すれば、リレーの切換など不要。だから不良のリレーをバイパスさせて信号を直結してしまえば、回路的にはより確実になる・・・というわけ。

このL-02Tは、もうしばらく頑張って貰いたい・・・・・。

(2011/08/23追)~備忘録
何と、オリジナルのNR-HD-12V(AE5343)が手に入った。ヤフオクに出ていた。(色々調べていたが、米国の部品屋からも送って貰えるが、一番安いところで@10$だった)
今日リレーが着いたので、夜ANTENA基板5個とRF基板の1個を交換した。もちろんセットは復活。よって上のジャンパーは外して、L-02T本来の動きに戻った。まさに念ずれば通ず!

(関連記事)
FMチューナL-02Tと、デジカメFX30の修理


« 「無明」~般若心経に学ぶ発想の転換(2/4) | トップページ | 東京リーダーターフェル1925の「流浪の旅」 »

コメント

エムズ様へ
久しぶりのチューナーL-02Tの記事、胸をわくわくさせて読ませてもらいました。
チューナー関連記事の筆使いには圧倒されます。またのトラブルが待ちどうしくなります。ごめんなさい!

【エムズの片割れより】
それが、アンテナのリレー回路を直結したら、音が安定したというか、ノイズが少なくなったというか、とにかく安心して聞けるようになりました。たぶん気のせいだとは思いますが・・

投稿: wolfy | 2011年5月 9日 (月) 07:23

はじめまして、エムズさん。
半月ほど前にT-1100を購入して以来ずっとノイズに悩まされています。
エムズさんの2010年11月25日 (木)の時報とアナウンサーのバックに流れているノイズが当方と全く同じでした。
このノイズは他局にも混入していたのでしょうか。当方はNHK-FMだけ終日発生していますが他局にはこのノイズはありません。
いまNHK名古屋で送り出し側に問題が無いか調べてもらっています。
あと、収録番組の場合、生でも録音でも、ぷつぷつとかプチプちといったノイズがプラスされて聞くのがちょっとつらい状態です。

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。
当方の場合は、blogにも書いた通り、全部電柱の碍子からの放電ノイズが原因でした。これは東電に頼んで、碍子にギャップコネクタを入れて貰いました。かなり遠い電柱の発生でも侵入してきます。
いったん発生すると、全帯域でノイズが発生します。全局です。よってNHK FMだけ、という現象が腑に落ちません。NHKだけ電波が弱いので目立つのでしょうか?それとも送り側??
自分は、FM放送をmp3で録音し、無音部分(時報の前とか、音楽と音楽の間とか、アナウンサーがマイクスイッチを切った瞬間とか)を、mp3DirectCutというフリーソフトで波形を見ています。2010年12月14日の記事を参考にして下さい。
ノイズには必ず原因があります。諦めないで徹底的に退治しましょう。当blogの「パソコン・家電品他」というカテゴリに色々書いていますので参考にして下さい。

投稿: Saku | 2011年5月14日 (土) 23:14

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「無明」~般若心経に学ぶ発想の転換(2/4) | トップページ | 東京リーダーターフェル1925の「流浪の旅」 »