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2011年3月27日 (日)

FMシアター『薔薇のある家』を聞く

先日、「最近凝っているNHK FMのラジオドラマ」(ここ)という記事を書いたが、今日はその続き・・・。
昨夜NHK FMで放送された「FMシアター『薔薇のある家』」(これ)を聞いた。昨年の作品だが、今回、平成22年度文化庁芸術祭優秀賞受賞を記念して再放送されたもの。
出演は、大竹しのぶと奈良岡朋子の二人だけ。さすがに“大物さんお二人”の出演だけあって聞き応えがあった。少し聞いてみよう・・・。

<FMシアター『薔薇のある家』>

物語の詳細は書かないが、NHKのサイトにはこの物語の解説として「舞台や映画への出110327fm 演はおろか、足の怪我の後遺症で家から外出すらできなくなった往年の大女優。そして、彼女と同居している献身的な付き人の中年女性。この二人が、ある夏の日の一夜に繰り広げる、残酷だがハートウォーミングな葛藤のドラマ」とある。(写真はクリックで拡大)

テーマは「老い」。往年の大女優。その付き人はもう50歳近い・・・。彼女も“その後”を考えざるを得ない・・・。
ドラマを聞きながら、“あれっ?奈良岡朋子ってもう引退していたんだっけ?”と思わせるような、リアリティ。Netで調べると、現在81歳だという。それに対して大竹しのぶは現在53歳。それぞれが、実にはまり役。

そう言えば、先日エリザベス・テーラーが79歳で亡くなったとニュースで言っていた。往年の大女優も、時代と共に過ぎ去っていくのは、どんな世界も同じ。ただ、女優の世界は、トシ相応の役もあるため、引退時期は色々・・・。映画「阿弥陀堂便り」の北林谷栄などはその代表格。

このドラマで、婚期を逃した付き人が、しみじみと大女優が亡くなった後のことを言う場面があった。唯一仕えているもの(このドラマでは大女優)との関係は、いつか必ず終焉を迎える。それ以降、残された自分はどう生きるか・・・。
これは別に女優の世界でなくても、どの世界でも同じ。

ふと、ある叔父のことを思い出した。親父の弟のある叔父は、唯一子供が出来なかった。ずっと夫婦だけで生きていたが、定年を機に、都会の自宅を売って、夫婦で熱海にある高級老人ホームに引っ越した。そこを旅行の帰りに、一度だけ尋ねたことがあった。その時に聞いたことは、夫婦の誓いは「先に死なないこと」だそうな・・。一人残された時の淋しさを考え、生きるなら二人一緒に・・・。死ぬのも・・。だから先に死なない・・・
お二人とももう80歳をとうに過ぎているが、まだまだお元気・・・

前にも書いたが、テレビドラマと違ってラジオドラマは、瞼の裏で場面の想像が膨らむ。自分はイヤホンで聴いているが、その音質の良さと相まってなかなか面白い。ついでに、100円ショップ・ダイソーで売っている3メートルのイヤホン延長コードがなかなか便利。部屋の中であちこと動いても、イヤホンは外れる心配がない・・。
そんな聴き方をしている最近の自分だが、NHK FM が発信するこの“文化”を、果たしてどのくらいの人が聞いているのだろう・・。今回の震災では、ラジオの有用性が再認識された格好だが、音だけで表現するラジオドラマの世界も、テレビと違ってまた格別・・・
最近テレビドラマを見ない自分だが、ラジオドラマだけは当分熱中しそうな気がする。

*この番組の全部(50分)をお聞きになる方は、ZIPファイルを(ここ)に置くので、クリックしてダウンロードして下さい。最高級チューナーL-02Tの音です。

(関連記事)
最近凝っているNHK FMのラジオドラマ


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コメント

『薔薇のある家』解説を読んで。『何事にも終わりがあるものだ』・・・これは浅間山荘事件で服役した人が刑期を終えた時の感慨と聞く。私はをれを何かで読んだ。以来、それは何度も何度も私を力付けてくれた。若い人にも話し、後で嬉しかったと喜ばれた。『何事にも終わりがある』、この認識は今栄えている人を謙遜にし、今苦境にある人を勇気付ける。

【エムズの片割れより】
『何事にも終わりがあるものだ』・・・・
何とも心に沁みる言葉です。どんな苦境に遭っていても『何事にも終わりがあるものだ』・・・。なるほど・・

投稿: yakata1578 | 2011年3月31日 (木) 12:03

先日「空也上人がいた」からこちらに伺い
大滝秀治さんの名演を楽しみ。
その流れで、沢山アップされているラジオドラマを毎日散歩時に一つ聴くのが楽しみになりました。

そこで本作を聴き、歩いて見ている冬枯れの夕暮れ風景と、ドラマの世界が重なり、それは得難い時間でした。

眼がすっかり弱くなり、朗読や、落語が楽しみの身には、こちらの記事、音源は宝の山に迷い込んだ喜びがあります。

ただ感謝です。

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。「番組zipファイル一覧」というカテゴリに色々とありますので、聞いてみて下さい。自分は通勤途上で聞いていますが、“散歩の友”としても良いですよね・・・

投稿: アサメシ | 2014年1月24日 (金) 02:11

続けられるエネルギーには全く敬服いたします。小生は24年1月生の65才。スミからスミまで見ています。これからも。

【エムズの片割れより】
心強い「エール?」をありがとうございます。
ま、習慣になってしまいましたが・・・

投稿: 岩澤 一人 | 2014年8月27日 (水) 19:38

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