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2010年10月18日 (月)

ブータンの「国民総幸福量」の測り方

今朝の日経新聞に「ブータン 独自の経済指標で国作り」という記事が載っていた。当サイトが興味を持っているブータンの「国民総幸福量」について、その仕組みが披露されていた。曰く・・・

ブータン 独自の経済指標で国作り~ブータン「国民総幸福量」政策評価に重要
      カルマ・ウラ国立研究所長に聞く
中国とインドに挟まれたブータンは、国民総幸福量(GNH)と呼ぶ独自の経済指標を使って、国作りを進めている。経済成長を優先し、リーマン・ショックで傷ついた世界各国はこの試みから何を学べるだろう。ブータン国立研究所のカルマ・ウラ所長に経済政策の現場の実情を聞いた。
――国民の幸福度をどうやって測るのですか。
「2年ごとに聞き取り調査をする。人口67万人のブータンで、約8千人のデータを集める。合計72項目の指標があり、1人当たりの面談に5時間かかる。これを数値化して、歴年変化や地域ごとの特徴、年齢層による違いなどを把握する」
「世界で主流の国内総生産(GDP)が個人消費や設備投資などで構成されているように、GNHには①心理的幸福 ②健康 ③教育 ④文化 ⑤環境 ⑥コミュニティー ⑦よい統治 ⑧生活水準 ⑨自分の時間の使い方――の9分野の構成要素がある」
――GDPで計測できない項目の代表例は。
「例えば心理的幸福を測る場合、正・負の特定の感情に心を抱いた頻度を聞く。正の感情は①寛容②満足③慈愛。負の感情は④怒り⑤不満⑥嫉妬で、地域別にみれば国民の感情を示す地図ができる。どの地域のどんな立場の人が怒っているか、慈愛に満ちているか、一目で分かる」
――なぜ指標が必要なのですか。
「政府が具体的な政策を実施し。その成果を客観的に評価するために基準が要る。個別政策の審査と開発計画の選定について、GNHに基づく手順を公式に定めた。1990年代から国際化や民主化に伴い、ブータンでは当たり前だった価値観を改めてシステム化する必要があった」
――世界に普遍性はありますか。
「経済成長が高い国や、医療が高度な国、所得や消費が多い国の人々は、本当に健康で幸せだろうか。先進国でうつ病に悩む人が多いのはなぜか。地球環境を破壊しながら成長を遂げて、豊かな社会が訪れるのか」
「他者とのつながり、自由な時間、自然との触れあいは、人間が安心して豊かな気持ちで生きる上で、欠かせない要素だ。米欧の地方自治体では、GNHの考え方に基づく政策が浸透しつつある。金融危機で関心が一段と高まっている」
――とはいえ市場と競争が活力の原点では。
「一人ひとりが自分の心に自問してみれば、答えは違うはずだ。世界各国の政治指導者が、国民の幸福度について真剣に語り始めている。GDPの巨大な幻想に、気づく時がきている」(2010/10/18付「日経新聞」P6より)

突然話が変わるが、先日NHKテレビで「プラネットベービーズ『ブータン“幸せ”の国の子育て』」(BS-hi 10月10日午後9:30~)(これ)という番組を見た。
それはブータンの大家族の中での子育てについての番組。村に学校がないため、親の世代までは学校教育を受けた事がない。しかし子どもの世代は英語での授業・・・。

当サイトでは、今まで色々とブータンについて書いてきた。(ここなど)
しかしこのテレビ番組を見て、自分は受け止め方が少し変わった。確かにブータンの人は皆、「幸せ」「欲しい物は何も無い」と言う。しかし、ふと、それは「知らない」からなのではないか?と思った。

村の生活だけで、他の世界を知らない世代・・。「今」しか知らないので、今が満足・・・?
経済優先ではなく、国民の幸福を追い求める政治。それはひとつの理想像だろう。
そして、英語を武器に世界に打って出る若い世代。世界をまたに掛けた若い世代が、「どの国よりもブータンが最高」と言っている場面を見たいもの・・・。

イカンな・・・、この不信感・・・。
今日、“幸福度を1人当たり5時間の聞き取り調査で測る”事を知り、少し疑問が発生してしまった。
たぶんこれは、最近ちまたを賑わしている“検察の密室取り調べ”のニュースの影響と思う。まさかブータンでは日本の検察のような“誘導インタビュー”などは、無いと思うけど・・・


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