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2010年8月19日 (木)

“看取り”と向き合う~石飛幸三医師の話

このblogの記事は、いつも思いついた時に書き溜めている。しかし、書き終えないうちに時間が経ってしまう例がある。その時は、普通はボツ・・・
でもどうしてもボツに出来ない書きかけがあり、今日はそれを・・・・。この記事は1ヶ月以上前に書きかけた記事である。

7月7日に放送されたNHKラジオ深夜便「<インタビュー>高齢者の”看取り”と向き合う 特別養護老人施設・常勤医 石飛幸三」(2010年7月7日放送)を聞いた。
人生のエンディングについて、特養の現場医師としての実例に基づく話だった。
特養の多くの認知症のお年寄りは、いざ病気になると病院に入院する。そこで行われるのは、1日でも長い延命治療。体が弱ってきて飲み込めなくなると、病院では「胃瘻(いろう)」の処置がされる。胃に直接食物を入れる方法だ。しかし他の器官がそれに追従できず、胃から食道に食べ物が逆流して気管に入り、窒息死してしまうケースがよくあるという。
それに、家族が胃瘻を拒否すると「生きられるのにそれを止めるとは、殺人にも等しい」とまで医師が言うという・・・。患者は必要以上の各種投与に苦痛が増すばかり・・
しかし、この石飛医師は、その人毎に必要なカロリーだけを与え、それをも欲しないときは無理強いをせずに、自然な形で逝かせるという。現在行われている(誰もが対峙する)病院での人生のエンディングの姿について、警鐘を鳴らされている。

氏は「『平穏死』のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか」という本も書いておられるという。数少ない常勤医が過度な治療をしない平穏なエンディングについての提言である。

エンディングについては、我が家ではいつも話題になる。カミさんは尊厳死協会に入っているように、このようなエンディングには絶対反対。自分も協会には入っていないが、同様。たぶん先に逝く自分の場合は、カミさんがしっかり防御してくれるだろうから安心だ。その逆も大丈夫・・・。多分大丈夫・・。いや絶対に大丈夫!

たまたま昨日、“終活”について書いた。この所そんなネガティブな話題ばかりで恐縮だが、自分ももう一度この放送を聞いて考えてみたいと思ったテーマなので・・・。
もし一緒に考えてみたい方が居られたら、この放送(39分)のZIPファイル(36MB)を置くので、(ここ)を叩いて10分待つ(100Mの光回線では2分)。出てきた窓のファイルをダブルクリックすると放送が始まる。はず・・・

今日のニュースで、2例目の脳死移植手術が取り上げられていた。今回は本人の同意無し。家族の同意だけだとか・・・。難しい問題だ。
でも、昨日のエンディングノートや遺書の話ではないが、病気に罹る前、つまりエンディングを考える必要の無い時にこそ、これらは考えておくべき問題かも知れない。

断っておくが、ギックリ腰で急にそのことを考え出したワケではないので念のため・・・。
(ギックリ腰は9割方回復。“へっぴり腰”で何とか歩いている・・・)

*NHKラジオ深夜便「<インタビュー>高齢者の”看取り”と向き合う 特別養護老人施設・常勤医 石飛幸三」(2010年7月7日放送)は(ここ

==============
<石飛幸三医師のドキュメンタリー番組>~2012年7月7日追
クレアトさんから、石飛幸三医師のドキュメンタリーがYoutubeで見られるというコメントを頂いた(ここ)。早速見たが、そのままNHKで放送して欲しい内容。ぜひ皆さんにも見て頂きたく。(ここ


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コメント

エムズの片割れ様

石飛医師の放送をUPしてくださってありがとうございました。
おっしゃる通りだとうなずいておりました。
私の母は88才で亡くなりました。やはり最後は老健で誤嚥肺炎になり、病院に送られ「胃瘻」を付けましたが、管を付けたところから流動食が漏れて、そこから細菌が入ってしまい、家族の面会もマスク・手袋・防護服でしました。
正直、医師の実習材料になったように感じました。それを拒否することは、退院させられる事にもなると考えて、兄弟で受け入れましたが、石飛医師の提案は本人・家族・医療・介護関係の方々にとっても納得いくことだと思います。
私の母の頃はそれしか手がなかったので仕方がないことでしたが、今のままで良いとは思えません。なかなか死なせてもらえない事を目の当たりにして、私の最後を今のうちから考えていきたいと思います。

私も尊厳死協会を訪ねてみようと思いました。

重い話しを明るく記事にしてくださり、ありがたく思いました。

【エムズの片割れより】
やはりこの話は“現実”でしたか・・・
ダウンロードに時間が掛かりますが、一度この放送を聞いてみると、現実が分かりますね。ジュンさんのお話からも、それが現実との事ですので・・・
しかし、こんな話を機に、家族で「その時」を話しておくのも良いかも知れませんね。

投稿: ジュン | 2010年8月20日 (金) 21:57

いつも、いい記事をありがとうございます。音楽等とても良い曲ばかりで楽しみにしております。
私は特養で看護師をしています。
石飛先生の著書に書かれた内容と同じ想いの医師と、同様の仕事をしてきました。
現状では胃ろう等の延命処置を望まず、自然死を迎えたいと願っても、実際には非常に厳しい状況です。書類があるからとか,意志表示をしていたから大丈夫という、楽観的な事は現在の病院では、なかなか通用しません。

私が勤務していた特養の医師の奥様(ジャーナリスト)が最近出版された著書をご紹介いたします。現在の老人医療・介護を考える労作だと思います。ぜひ、ご覧になってみてください。
 
 枯れるように死にたい「老衰死」ができないわけ 田中奈保美著 新潮社刊

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。カミさんが読みたい、というので、紹介の本を早速Amazonに注文しました。
自分の所でも身近な人が特養に入っています。人(病院)のスタンスで、なかなか簡単には死なしてくれないようで・・・

投稿: 風雅 | 2010年8月22日 (日) 00:54

エムズの片割れ様

早速お読みいただけるとの事、嬉しく思います。

石飛先生が問題提起なさっている制度上の事等、
同じ想いで仕事をしておりましたので、
少しでも多くの方に知って欲しいと思っています。
そして、これらの問題が世論の後押しを受けて、
改善の方向にすすんでいくことを痛切に願っております。

この本は石飛先生の著作をお読みになられた後だと、より多くの事を考えさせてくれるのではないか・・・と思います。

余談になりますが、
以前ご紹介くださいました美空ひばりの「津軽のふるさと」
本当にいい曲ですね。
施設でもひばりさんはお年寄りの方にとても人気があります。
なかでも、「乱れ髪」はとりわけ心の琴線に触れるようです。
平常は殆ど反応がないような方でも、
この曲を聴くと、涙を流し、手を動かしたりなさるのですよ!

また、良い曲がありましたらご紹介ください。
楽しみにしております。

【エムズの片割れより】
Amazonから本が届きました。8月20日発売なのですね。ホッカホカ・・・。カミさんが読み終わったら自分も読んでみます。

投稿: 風雅 | 2010年8月23日 (月) 18:46

初めまして
私は特別養護老人ホームで看護師をして四年目になります。胃ろうの方が五人おりますが、適切な量ではないのではないか?と悩んでおりました。石飛先生の本を読み、目から鱗でした。協力病院の医師に ご理解していただきたいとかんがえています。平穏な看取りにむけて頑張っています。

出来ることなら、石飛幸三医師にお会いしたいです!

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。現場の方からの貴重な言葉です。
平穏な死を迎えることは、非常に難しいのですね。しかし石飛医師のようなお考えもあります。
どんな状態になっても人間です。大変でしょうが、よろしくお願いします。

投稿: コロロ | 2012年2月19日 (日) 21:44

「平穏死のすすめ」に関する
石飛幸三のドキュメンタリーがご覧になれます

http://www.youtube.com/watch?v=UPoULjrjzMA

【エムズの片割れより】
情報をありがとうございます。
そのままNHKででも放送して欲しい内容・・・。上の記事に追加しました。
石飛先生のこの姿・姿勢を、ぜひNHKスペシャルででも取り上げて欲しいものです。ありがとうございました。

投稿: クレアト | 2012年7月 6日 (金) 17:40

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