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2010年6月11日 (金)

映画「ワンダフルライフ」のテーマ

先日NHK hiで放送された映画「ワンダフルライフ」を見た(2010/06/02放送)。1999年の作というから、もう10年以上も前の映画だ。しかしこの映画のテーマが何とも不可思議・・・・。
「貴方の一番大切な思い出を1つだけ選んでください。」

ストーリーは(ここ)に詳しいが、先週死んだ人が、月曜日にある場所に集まってくる。そこは天国の入り口。そこで職員から面接を受ける。そして言われるのが、「貴方の一番大切な思い出を1つだけ選んでください・・・」

(火)(水)で死者は、自分の人生を振り返り、人生で最も大切な瞬間を選ぶ。
そして(木)(金)でそれぞれの思い出のシーンが、撮影スタッフによって撮られていく・・・
そして(土)が上映の日。死者たちは自分の思い出の場面をみて、その「一番大切な記憶」だけを持ち、その他の記憶を消して天国に旅立って行くのだ・・・・
しかし、渡辺という老人は、自分の人生はみなそこそこで、選ぶような思い出はない、と言って選べない。そこでスタッフの望月は、その老人の71年分の人生のビデオを見せ、何とか思い出させようとする。そして渡辺は、一度だけ妻の京子と一緒に映画を見た帰り、公園のベンチに二人で座った一瞬を選ぶ。京子は許嫁を戦争で亡くし、自分と見合い結婚した後も、墓参りをしていたのを知っていたので、妻・京子との思い出をなかなか選べないでいたのだ。

老人が天国へ去った後、望月に感謝の手紙が残されていた。実は、自分の妻・京子の戦争で死んだ許嫁が望月だったのだ。実は望月も思い出を選べず、ここに留まっていた。しかし5年前に亡くなった京子のビデオを見ると、京子が選んだ思い出は、戦争に行く前の自分との一瞬だった。
ようやく、元の許嫁・京子の自分への想いを知り、それを思い出に、望月もようやく天国へと旅立っていった・・・・。

とまあ、こんなストーリーのファンタジーなのだが、この映画を見ながら「自分の一番大切な思い出」って何だろう?と、つい考えてしまった。実はこれがなかなか難しい。この老人と同じく思い出さないのである・・・・。

先日、ふと思い立って、当blogのカテゴリの欄に、時系列の記事一覧表を作ってみた(ここ)。
そのとき、タイトルにリンクを張りながら、記事を書いた当時の情景が、思った以上に頭に浮かぶことを発見した。映画では老人が自分の人生を71本のビデオで提供してもらっていたが、どうしてどうして、blogのタイトルもそれに等しい位、思い出すキッカケを与えてくれる。でも、まだたった4年間だけど・・・

自分の過去を振り返った時、自分が幸せだった色々なシーンが次々に思い出される人は、それこそワンダフルライフだったと言えるのだろう。
たしかに、人生で転機となった、または重要な場面というのは幾つかあるもの。でもそれを思い出したいかというと、それは別なような気がする。つまり、重要な場面と、ハッピーの場面は違う・・・

でもやはり、大事な瞬間、大事な思い出が多い人ほど、良くも悪くもその人の人生が充実していた、とは言えるのかも・・・
自分もこれからそんな思い出を作らなければ・・・。と言っても、意志の力ではムリだな・・


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コメント

同じ放送を見てamazonに載せた感想です。よろしかったらお読み下さい。
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 こんな施設が本当にあって、こんな風に親身になって自分の一生を振り返る作業を手助けしてもらえるなら、孤独死も恐れることはない。再現ビデオまで撮影してもらって思い出した「生涯で一番の時」。その時の感情に包まれて「永遠」を過ごせるなら、死も怖くない。今、生きてある苦境もなんのその、だ。巷に流行る安直な「元気を貰った」発言よりずっと深いところから、人生を耐える力が湧いた。作者の人間への慈しみがうれしい。
 その中で、この幸福を拒否する人物として「伊勢谷クン 21才 フリーター」が登場する。人生を振り返っても“どの場面を選べば良いのか分からない”のではなく、最初から「ボクは選びませんよ」という人物。とことんシステムに乗らないひねくれ者かと思ったが、どこを取っても辛いことしかなかった21年間だったらしい。“それはお前の考え方の問題だ”と説教するよりも、“そんなに辛かったの‥”と思わせられたのは、伊勢谷友介のキャラが大きい。
 そんな人間はどうなるのかと言えば、「消滅」せずに施設の職員になる。実は職員「望月」はそんな「22才で戦死した海軍将校」だった。つまり望月は伊勢谷なのだ。フィリピンで戦死してこの施設に来て、「永遠に留まりたい時間が選べない」と言ったとしたら、これは秘やかな「15年戦争」への呪詛だろう。
 その望月が留まりたい思い出を得て「消滅」し、伊勢谷クンが見習い職員になる。この世での21年間のどの瞬間を取り上げても辛いことがあった人間が、ここで様々な人の思い出再現に関わることで、辛いばかりでない時間を持つ…。こんな暖かい設定を作り出したこの映画は すばらしい!

【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。なかなか深い感想で恐れ入ります・・・。でも本当に、こんな段階があることが分かっていたら、死も怖くは無いのかも・・・。でも何を一番の思い出にするかは、なかなか難しいですよね。

投稿: Tamakist | 2010年6月13日 (日) 05:47

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