« フルトヴェングラーの「運命」:独グラモフォンの疑似ステレオ盤 | トップページ | 我が家の浴室でのゲジゲジ対戦記 »

2010年5月15日 (土)

半藤一利氏の講演会「憲法の二〇〇日」を聞く

昨日の朝日新聞朝刊に、三鷹市公会堂で5月15日に「第31回憲法を記念する市民のつどImage04461 い」が開かれ(これ)、半藤一利さんによる講演会「憲法の二〇〇日」があることを知った。無料で午後1時から先着順800名。カミさんが行こうと言うので、急遽行くことになった。(写真はクリックで拡大)

自分は良く知っている半藤さんだが、「昭和史」を読んで、カミさんもファンになったみたい・・。自分もホンモノの半藤さんを見るのは初めて。
1時少し前に三鷹市公会堂に着く。入り口では、「憲法手帳」という冊子をくれた。一緒にメモ用紙も・・・。
P10702461 中に入ると、客席は半分も埋まっていない。参加者は若い人はほぼ皆無。初老というより、老人がほとんど。しかも8割位は男性。テーマが憲法ということで、やはり女性は苦手?
主催者側の挨拶に続いて、中学生による憲法前文の朗読、そして半藤さんの講演があった。主催者の挨拶の中で、映画「ハート・ロッカー」に感動した、という話を聞き、そう言えばこの映画は見たいと思ったっけ、と思い出した。
それに、女性三鷹市長の挨拶の上手なこと・・・。さすがプロ・・・。舞台には手話が付き、舞台の上手には、OHPによる要約筆記が行われていた。これは初めて見た。サングラスを掛けた二人が、光っているOHPの画面に直接話している内容を筆記していく。これは大変な作業だ。話を聞きながら、リアルタイムで要約を書いていくのだ。耳の聞こえない人に対するサービスがここまで来たのか、と感心・・・・。
そして半藤さんの登場。半藤さんももう80歳だという。最近白内障の手術を受け、まだメガネを掛けられないとか・・・。でも相変わらず矍鑠(かくしゃく)とした話しぶりだった。

P10702402 始まるとあっちこっちからカメラのフラッシュ。自分もそうっとシャッターを切ってみたが、背景が暗いので良く撮れなかった。
話を聞きながらメモを取る。入り口でもらったメモ用紙が大活躍。
気になった所をメモすると・・・・

・ポツダム宣言の第6条。国民をだまして世界を征服しようとした奴らは許さない、という条項。これが天皇も含むとすると、大変な事なので、ポツダム宣言を飲むかどうかは直ぐには結論が出なかった。それで原爆も落ちたし、ソ連にも侵略された・・・。というのはウソで、昭和20年7月24日にトルーマンは、8月3日以降なら原爆を使っても良いとサインしている。7月26日のポツダム宣言の前だ。日本のあちこちで模擬原爆を使って落とす練習もしている。ソ連の侵攻も、2月のヤルタ会談で、ドイツが降伏した3ヶ月後に日本に侵攻することは既に決まっていた。
・近衛さんは、皇居の中で自分の出身である京大の面々で憲法改定の活動をスタート。一方、幣原内閣では、松本委員長で東大の面々による「憲法問題調査委員会」をスタート。一番大事な時に、日本は派閥争いをしていた。
・憲法はアメリカから押しつけられたもの、と言われているが、それは間違いで、新しい議員、新しい内閣のもとで50日間にわたって充分に議論を尽くしたもの。
・この憲法は、8月24日の衆議院にかけられ429票中反対はわずか8票。そのうち共催党が5票。共産党の反対の理由は「民族の独立を危なくするので第9条は反対である」。ずいぶん変わりましたよね・・(笑)

これらの話は、半藤氏の著書「昭和史 戦後篇」(これ)に詳しい。
ともあれ、80歳にしてはお元気な半藤さんだった。今後もお元気で、我々に色々と教えて欲しいものである。
しかし今日の観客層を見て、サンデー毎日になった後は、自分もこのような講演会を探して歩くのかな・・・、と改めて認識した。
しかしこのような講演会を催す三鷹市という所は、やはり知的水準が高い文化都市なのだな、と帰りながらカミさんと話した。
(バスの中で、外に見えるマンション群を見ながら、カミさんが何度「ここで良い~」と言ったか・・。つまり自分が死んだ後は、この辺にマンションを買うそうだ・・・。← テメー・・・)

(関連記事)
半藤一利著「昭和史 戦後篇」を読んだ
半藤一利の「昭和史」を(今頃)読んだ


« フルトヴェングラーの「運命」:独グラモフォンの疑似ステレオ盤 | トップページ | 我が家の浴室でのゲジゲジ対戦記 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« フルトヴェングラーの「運命」:独グラモフォンの疑似ステレオ盤 | トップページ | 我が家の浴室でのゲジゲジ対戦記 »