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2010年5月22日 (土)

「絵画展 口と足で表現する世界の芸術家たち」を観る

急にカミさんが絵画展に行こうと言う。2010年5月20日の朝日新聞に載っていた「絵画展 口と足で表現する世界の芸術家たち」だという。記事を見ると、20日から23日まで、小平Image04571 市の三菱電機ビルテクノサービス教育センターで開かれているという。
場所は?と地図で見ると、行くのが大変。西武新宿線の花小金井駅から徒歩15分という。これは大変。車で行こうかと、電話で問い合わせたら、駐車場はあるという。それで車で行った。20K、50分も掛かってしまった。
住宅街に、大きな建物。着くと若い案内の人が駐車場を教えてくれる。スタッフの挨拶が清々しい。場所は三菱電機ビルテクノの体育館。広いフロアいっぱいに作品が展示されている。受付の人に聞いたら、作品を大写しにしなければ撮影OKとのこと。(写真はクリックで拡大)

よく分からないままに作品を観て行った。どの作品も普通の絵画と変わらない。つまり、通常の絵と違和感がない。でも一つだけ違うのは、どの作品にも、描いている時の画家の写真とプロフィールが書かれている。どの人も口に筆をくわえたり、足の筆で描いたり・・・・。でもどの作品も健常者の作品と変わらない。そこがスゴイこと・・・・
しかし、四肢が動かなくなった原因が、今までは交通事故か病気や先天的なものが大半だろうと思っていたが、何と水泳の高飛込の事故での損傷が多い・・。この人も、この人も・・・。

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実演のため、車椅子に座った画家も来ていた。しかし、とにかく作品の隣に掲示されてい100522urata る、描いている写真が圧巻。一番ショッキングだったのが、(ここ)の作品。プロフィールには「先天性脳性小児マヒのため、両腕と体幹機能がマヒしている。・・・」とある。動く足だけで描く。でもだいたい絵が見えないではないか・・・・。
しかし出来上がった作品は素晴らしいもの・・・。体の不自由さゆえ、自己の表現に制限を加えられている現実・・・。しかしこれらの障がい者は、絵画を通して自己表現できる喜びを噛みしめているのかも知れない。(こちとら、四肢が自由に動いてもこんな作品は到底書けないけど・・・)

帰りがけに、売っていたパンフレットを買った。300円とは安い・・・。それを読んで、“1991年に三菱電機ビルテクノ(株)が、この教育センターに学ぶ若者たちの寮の壁を飾るために、これら障害者の作品100点を買い、展覧会という形で開放した”のだと知る(下記の写真)。それに、新聞の記事にもあるように、92年から「世界障害者絵画展」という名で毎年全国各地で開いてきたものだという。よって今年は19回目。

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しかし我々には、その開催は分からない。今回は新聞を見て初めて知ったのだが・・・。(せっかく開催するのなら、どうしたら世にその開催を知らしめるのかも課題)

帰り道、駐車場に向かってぶらぶらと歩いていくと、正面玄関の所に若い案内の人。構内を覗くと、人がぞろぞろ歩いている。聞くと、このセンターの中央の通りは、通り抜けのために一般にP10702971 開放されているという。それで、散歩がてら我々も構内を歩いてみることにした。
左手の建屋と右手の野球グランド。木立とベンチ・・・・
奥の方に従業員の寮がある。その前に若い人たちが集まって雑談をしている。その脇を通った時、ビックリ・・・。皆が“こんにちわ”と挨拶するのだ・・・。
この奥のビルは何だろう?と見ていると、通り掛かった若い女性が近寄ってきて、「何か?」という。そして、構内の説明をしてくれた。

自分もシルバー族になり、最近はめったに他の会社の構内には入らない。考えてみると、三菱電機系の会社の構内に入ったのは、今日が初めてかもしれない。
それにしても、展覧会場の案内の人を含め、ここの若い人の自然な「ありがとうございました」と「こんにちわ」にはビックリ・・・。もちろん駐車場の案内の人も然り・・・
これは、サービス会社ならではの“教育の賜”かも知れない。しかし、展覧会以上に清々しい印象を持って帰ったのは事実。
でも駅から遠いな・・・。会社の施設を使った方が、確かに経費は掛からないが、顧客志向ではない。相当に“来る”意志がなければ人は来ないだろう。タクシーで来た人も見たという。
多分、駅前のデパートなどで開けば、見物客は大幅に増えるだろう。しかし、それとこれとは、そもそも“開催のコンセプト”が違うのだろう。
今日は、ひょんなことで少し遠出をしてしまったが、改めて三菱電機ビルテクノのサイト(ここ)を見ながら、企業の社会貢献の姿を垣間見たような気がした。


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