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2009年10月25日 (日)

映画「ヴィヨンの妻」を観て

今日カミさんと、映画「ヴィヨンの妻」 ここ)を観に行った。自分の評を一口で言うと、この映画は「松たか子の、松たか子による、松たか子のための映画」・・かな? でも描かれている「夫婦愛」は崇高にすら感じられて、良かった。もちろん、松たか子さんの和服が似合う、凛とした美しさも・・・

Image03791 最近、映画に行っていなかった。何か気ぜわしく、カミさんを誘っても“ヤッ・・”。昨日、気が付くと、せっかく2名分の観賞券がタダになるまで貯まったポイントが、半年を経過して失効してしまった・・・。(無念!)
まあそれはそれとして、松たか子主演の映画ということで、「ヴィヨンの妻」は観ようか・・、という話になっていたのだが、やっと今日見に行ってきた。封切り後2週間経っているので、さすがに場内は閑散。結果、自分の評は“○”、カミさんは“△”だという。評が分かれた・・・。

封切りの時の、この映画の新聞の評は必ずしも良く無かったと記憶している。5段階で3だったか・・・。でも自分にはフィットした。
昭和20年頃を舞台に、太宰治とおぼしき大谷(浅野忠信)をとりまく人間像。その中心に妻・佐知(松たか子)がいる。後に弁護士になった勉強中の辻(堤真一)のためにマフラーを万引きし、それを大谷が交番から救ったことで知り合い、夫婦となった二人。その関係をどう理解するのか・・・。
酒に溺れ、次々と女を作り、小説で稼いだ金を遣い果たして自殺にあこがれる大谷。2歳の子供と共に、じっと家で待つ妻。この関係をどう考えるのか・・?
大谷は、どこを彷徨ってもやはり家に帰って来る。心中しても、さめれば帰る所は妻の所しかない。大谷は妻に言い寄る男を信用できず、嫉妬で男の後を付けたりする。妻を試したりする。その嫉妬の一方で、自分は好き勝手放題・・。妻はそれを責めないで耐える。
しかし最後に言う。「夫に心中された女房は一体どうすれば良いの?」「勝手なようだが、今は責めないでくれないか・・」

この映画を観てカミさんは「何を訴えているのは分からない」と言うが、自分はこのまったり感がこの映画の妙だと感じる・・・。そしてこの映画を観ながら、「人」という字を思い出した。「ノ」と「\」がお互いに支え合って「人」という字を作る。
民法770条には、「配偶者に不貞な行為があったとき」「離婚の訴えを提起することができる」とある。でも、この夫婦にとって、この条項がどれほど意味のないものか・・・。それをこの映画は語っているように思った。つまり、夫婦とは一時の不倫や、まして他の女との心中すら、リセットできる力を持っているものか? この夫婦の場合は是。
世の男女関係は、好きとか嫌いとかで、すぐに一緒になったり別れたり。それはもう、いとも簡単・・・。
でも何があっても深い底で切れないで結ばれている関係。そんな夫婦愛を描いた映画だと捉えた。
確かに決して面白い映画ではない。若い人が喜んで見るような映画とも思わない。しかしある程度年輪を重ねた人には、味わい深く受け入れられる映画だと思った。

映画館を出た後、カミさんは「ドジっちゃった(つまり×)」と言ったが、何の何の・・・、自分は「○」である。単に「松たか子」で見に行った映画だが、とんだ拾い物(失礼!)であった。

(付録)実は自分は、「ヴィヨンの妻」を読んだかどうか定かではない。もちろんスト-リーも記憶になかった。それで早速“復習”のため、オリジナルを読もうと、モールの映画館の前の本屋に寄ったのだが、同じことを考えた人が多いらしく、本屋の検索機を検索すると在庫があるはずなのに、棚に無い。仕方が無いので、どこか別の本屋で買って読もう・・・。映画の公式サイトによると、太宰治の他の作品のエッセンスもスジとして入っているらしいが・・・


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コメント

私も夫と行きましたが○でした。
松たか子の妻が常人の物差しでは測りきれない太宰とおぼしき男にスペシャルなものを感じている、そういう自分をどこか深いところで受けとめいるところを自然に演じていたところが。
小説家にカリスマ性があった時代の話ですね。

投稿: 空いろ屋 | 2009年11月 3日 (火) 17:36

空いろ屋 さん

コメントありがとうございます。○の方が約1名見つかってホットしています。
「どこが良いのか?」と聞かれると答えが難しいのですが、でもこの松たか子には、何かがあったような気がして気になる映画でした。

投稿: エムズの片割れ | 2009年11月 3日 (火) 21:33

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