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2009年5月 6日 (水)

「世界で一番長生きが多い里~中国・広西巴馬」

今日NHKのBShiで放送された「プレミアム8<紀行>世界一番紀行“世界で一番長生きが多い里~中国・広西巴馬”」を見た。(2009/5/6放送)

“「長生き」には何が必要なのだろう…。100歳以上の超高齢者の割合で世界一と言われる中国広西チワン族自治区・巴馬(はば)を俳優の吉本多香美がたずね、長寿の秘密を探る。”
香港の西、中国の南部、ベトナムとの国境に近い巴馬の人口は25万。そのうち100歳以上のお年よりは81人。人口1万人当たりだと3.2人になり、この割合はユネスコが設けた長寿地域の基準の約4倍。世界で一番高いという。しかも寝たきりの人は1人も居らず、みんな現役で働いているという。
最高齢のお婆さんは、1885年7月9日生まれの123歳。しかしこの時代は戸籍制度が確立していなかったので、本人の記憶や歴史的事実を照らし合わせて確定したのだという。このお婆さんは、今も現役で鉈(なた)を振るい、毎日山に柴刈りに行く。・・・

巴馬長寿研究所の陳所長によると、長寿の秘密①は「自然環境の力」。まず水質。石灰岩の山の中から滲みだした水にはカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれている。PHは7.8~8の弱アルカリ性で飲料水に最も適している。中国の一般的な飲料水はPH6程度の弱酸性なので、それとの違いは歴然。
長寿の秘密②は「食べ物の力」。野菜は今朝採った物ばかり。その日に採ったものでなければ、市場では誰も買わない。巴馬のお年よりは肉を3日食べなくても平気だが、豆を1日も食べずにはいられない。特に豆腐は大好物。穀物も健康に良いものばかり。特に一番人気の「麻の実」は血管を柔らかくするので高血圧の予防になる。天然のタケノコやキクラゲなどにも事欠かない。
男性も元気。102歳のお爺さんは、拳法の達人。95歳の4代目漢方医師も現役。体のあちこちの脈で病気が全て分かるという。そして代々伝わった処方で700種類以上の薬草を使い分けているという。
長老の103歳のお婆さんは、目も耳の完璧。肉眼で針に糸を通す。そして未だに孫たちに生活の知恵を教え続けている。しかし酒の造り方などはまだまだ伝授できていない。そしてひ孫に矢継ぎ早に指示が飛ぶ。「若い子には少しずつ教えていく。一度じゃ覚えきれないだろ・・」。そして若者の良き相談相手にもなっている。
このお婆さんが一番つらかったのは、文化大革命の時に、40歳だった長男が5人がかりで頭を殴られて殺されたこと。それは頭が良かったのが理由・・・。それからは6人の孫を育てるために懸命に働いた。・・・

長寿の秘密③は「生活の習慣」。“巴馬のお年よりは、みな現役で働くことが大好き。働かないとかえって調子が悪くなってしまう。きつい仕事は出来なくても、何かしら出来ることを見付け、働くことを決して諦めません。毎朝日の出とともに起きて、昼間は適度に働き、夜8時には床に就くという、自然のリズムに合った生活を送っています。”
長寿の秘密④は「家族の力」。“この家族は写真に写っていない人を含めると100人以上です。巴馬の長寿の理由で私が一番重要だと思っているのが家族の力です。このご一家も5世代同居。お年よりは孤独感や寂しさを感じません。特にこの地域では親孝行の伝統が色濃く受け継がれています。親不孝者は結婚できない、という言葉があるほどです。長老は家族に尊敬されているのでストレスが無く、精神的に豊かな日々を送れるのです。・・・”

最後に、先の103歳の長老のお婆さんの言葉・・・。
「自分の人生に、いずれ終わりが来ることを考えたことはありますか?」
「そういうことは考えないようにしているんだ。私は1日1日を生きられればいい。終わりが来ることなんて考えない。ただみんなと1日1日を過ごせればいいんだ。ここまで長生きしたんだからいつ死ぬかなんて考えないよ」

この番組を見ても、目新しいことは何も無い。そしてここには、長生きしたいと思って長生きしている人は誰もいない。みな毎日一生懸命に充実した生活をしている。それが結果として長生きにつながっている。毎日いつもの通り働き、家族から大切にされ、良い空気と水と食べ物を食べて自然に生きている。まさに「自然」と同化して生きれば結果として長寿になってしまう・・・。
それに引き換え現代は、老人は疎まれ、居場所が無く、挙句の果てに生活保護を受けて無認可施設に入って火事に遭ったり・・・。

前に書いたブータン(ここ)ではないが、人の真の幸せ(=長寿)は決して“裕福な便利な生活”からは得られないことを、この番組でも伝えていた。


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