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2009年5月22日 (金)

ミャンマーの圧政~世界の国々の現状

新聞は、サッと見た後で、“気になる記事”が頭に残ることがある。しかし、一旦閉じた新聞記事を、後で見付ける事は極めて難しい。
この1週間、ずっと気になっていた記事があった。“確か日曜日の記事だった・・・”と、昨夜フト古新聞をあさったら、運良く見つかった。その記事がこれである・・。
先週の日曜日の朝日新聞。「私の視点」というコラムで、ミャンマーの軍事政権について論じたものである。曰く・・・

ミャンマー 総選挙強行は解決にならぬ
  国民民主連盟(NLD)中央執行委員
  ジャーナリスト    ウィン・ティン
『選挙が即民主主義を意味するわけではない』『恣意的拘束や汚職といった問題も選挙で解決を図れるかは分からない』(オバマ大統領)
選挙は民主主義を意味しない。これは、私の祖国ビルマ(ミャンマー)では全くの真実だ。
40年以上も国民が軍事政権の弾圧に苦しみ、今は来年に予定されている総選挙という大問題に直面している。実施されれば恒常的な軍事独裁体制が法制化されてしまう。
62年までは、国民が選挙で代表を選べた。一党支配下の74年から88年にも選挙はあったが、ネ・ウィン将軍が選んだ候補者に対抗する者はいなかった。だが、26年続いたネ・ウィン体制は88年の民主化蜂起で崩壊。デモには数百万人が参加し、多党制民主主義を求めた。
今の軍政はデモを武力で封じ込めた後、多党制の総選挙による文民への政権移譲を約束したが、90年にアウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)が8割以上の議席を得たのに結果を認めず、当選議員や党幹部を逮捕した。
軍政は各政党に憲法制定会議(国民会議)への参加も強要。自由な議論を制限し、軍が国政に主導的役割を持つとの新憲法の原則への賛成を求めた。NLDは会議をボイコットし、問題解決のため軍政に対話に応じるよう求めた。
だが、国民会議は07年に終了し、軍政任命の委員会が憲法草案を作成。08年5月、軍政はサイクロン襲来直後の混乱の中で国民投票を強行し、憲法を承認させた。そして10年に「自由で公正」な総選挙をするという。
AFP通信によれば、中曽根外相と国連のガンバリ事務総長特別顧問は「総選挙が国際社会に祝福されるものとなるようミャンマー政府に働きかけることで一致」した。実施を望み、NLDや民族政党にも参加してほしいようだ。
だが、スー・チー氏を含む2100人以上の政治囚を釈放し、政治に自由に参加できるようにしなければならない。憲法も軍、NLD、民族代表による見直しが必要だ。選挙はこれらが満たされて初めて実施されるべきだ。
新憲法は軍が行政・司法・立法の三権を支配し、諸民族を多数派のビルマ民族に従属させる内容で、基本的人権や民主主義を保障するものではない。総選挙を強行すれば結果として軍政による不正義や残虐行為が続き、人々の抵抗は激化するだろう。
国際社会は総選挙を支持する前に、国民和解に向けた対話をするように軍政に最大限の圧力をかけてほしい。

89年から19年間政治囚として獄中で過ごした。(14日にスー・チー氏が軍政に刑事訴追される前の寄稿)」(~2009/5/17付け朝日新聞p9より)

この寄稿で、ウィン・ティン氏はミャンマーの現状について、切々と訴えている。しかも、この寄稿の7割が現状説明である。良く読むとWikipediaにも載っているような・・・
これは我々日本人に対して、ここまで説明しなければ言いたい事が伝わらないという現状を示しているのかも・・・。自慢ではないが(?)、現に自分がそうだ・・・・

自分が学生だった頃、“ビルマ”“ラングーン”であり、いつの間にか“ミャンマー”“ヤンゴン”に変わった。それは1989年らしい・・・。
スーチーさんの名は良く聞く。しかし、大体の背景は分かっていたツモリだったが、良く読むと時代的な背景等は意外と知らない。
前に「闇の子供たち」(これ)という映画を見て、タイの現状を垣間見た。しかし、ミャンマーは、軍が行政・司法・立法の三権を支配する憲法を制定した。北朝鮮をよく非難するが、同じような国が世界にはまだまだ沢山あるということだ。
この寄稿には無いが、その軍事政権を日本はいち早く承認したという。Wikipediaによると・・・
「1989年6月18日に軍事政権は、国名を「ビルマ」から「ミャンマー」に改称した。軍事政権が代表権を持つため国連と関係国際機関は、「ミャンマー」に改めた。また日本政府は軍政をいち早く承認し、日本語の呼称を「ミャンマー」と改めた。日本のマスコミは多くが外務省の決定に従ったが、軍事政権を認めない立場から括弧付きで「ビルマ」を使い続けるマスコミもある。アウンサンスーチーやNCGUBなど軍事政権の正当性を否定する側は、改名が軍事政権による一方的なものだとし、英語国名の変更を認めていない。タイの英字紙、英BBC、「ワシントン・ポスト」などの有力英語メディアの一部、および主要な人権団体は「ビルマ」の呼称を続けている。アメリカ合衆国、イギリス、オーストラリア政府などは「ビルマ」としEUは「ビルマ」と「ミャンマー」を併記している。」

米英豪などが「ビルマ」から国名を変えていないとは、知らなかった・・・
こんな記事を読むと、自分は世界情勢に何と疎いかを実感させられる。広い世界のそれぞれの国に色々な事情・歴史がある。ビルマひとつをとってみても、軍政の歴史、日本政府がいち早く承認した背景等々、オトナの一般常識として勉強することは山のようにあるようだ。
そのうち“毎日が日曜日”になったら、世界の国々のそれぞれの歴史や現状を一通り勉強してみるのも一興か・・、と思った。相変わらず、リタイア後の“何か”を探している自分である。


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