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2009年4月18日 (土)

「賞味期限切れだって食べられる」

今朝の朝日新聞(p13)オピニオン欄に「賞味期限切れだって食べられる~売れ残った商品、捨てるのはモッタイナイ」という記事があった。曰く・・・

「東京・亀戸の食品スーパー「サンケイスーパー」では数年前から賞味期限の切れた缶詰などの加工食品や飲料を「モッタイナイ商品」と称して市価の半値程度で販売している。07年、食品メーカーが賞味期限を改ざんするなどして批判を受ける事件が相次いだが、同スーパーでは「モッタイナイ商品」の販売を続けている。経営者の水野二三雄さんに真意を聞いた。

――「モッタイナイ商品」を始めたきっかけは何ですか。
今から7年ほど前、大手冷凍食品メーカーの冷凍トラックが突然うちの店の前に乗り付けて、「都内の冷凍倉庫を統廃合するために倉庫の商品を整理することになった。ただでいいから引き取ってくれないか」と言うのです。トラックいっぱいに積んだ冷凍食品の中には、賞味期限を最大で4年ほど過ぎているものもありましたが、うちが引き取らなければ捨てるしかないと言うので、「もったいないなあ」と思って、試しに調理して食べてみたらおいしかった。倉庫では零下37度で冷凍していたということで味も風味も全く問題なかった。
「これなら大丈夫だ」と思い、商品を引き取り「賞味期限切れ」と表示した上で市価の1割程度で売り出しました。・・・お客さんは大変喜んでくれて、トラックいっぱいの商品はたった1日半で売り切れました。
・・・先の冷凍食品の一件があってしばらくしてから、私たちが試食した上で「賞味期限切れ」と表示して市価の半値程度で販売を始めたところ、お客さんは喜んで買ってくれました。・・・
――保健所から何か指摘があったそうですが。
保健所はこれまで2回来て、「なるべく賞味期限内に売るようにしてください」と言われたので、「売れ残りが少なくなるよう仕入れを慎重にします」と答えました。「賞味期限切れ」と表示して販売しているので、法律的には問題ありませんから、保健所もそれ以上は言えないんでしょうね。
――「モッタイナイ商品」を食べて、おなかをこわしたという苦情が寄せられたことはありませんでしたか。
一度もありません。ほとんどすべての食品は事前に私どもで試食・試飲して出していますから。逆に、「モッタイナイ商品のおかげでうちは生活できる」とか「亀戸から引っ越したら食べていけない」などと冗談まじりに言ってくれるお客さんもいるほどです。
――そもそも「賞味期限」という制度について、どう考えていますか。
賞味期限などの表示が義務化される前の時代は、私たちは自分の目と鼻と舌で「この食べ物は食べて大丈夫か」ということを判断して食べていました。私のような戦中派は、子ども時代に食べ物がなかったので、お墓に供えられたおまんじゅうや道に落ちていた柿の実なども砂を払って平気で食べていましたから。それに比べれば、きちんと殺菌された上で缶詰や真空パック詰めされた食品が多少時間がたったからと言ってすぐに食べられなくなるとは考えられません。
賞味期限というのは元々、おいしく食べられる期限の目安として表示したものであって、それを過ぎると物が悪くなって食べられなくなるという期限を言っているわけではないはずなんですね。人間には五感があるわけですから、製造年月日さえ書いてあれば、それをもとに食べられるかどうかは自分で判断すればいいのではないでしょうか。日本では毎日、賞味期限切れの食品が大量に廃棄されているという話を聞くと、「本当にもったいないなあ」と思います。

<賞味期限>=食品衛生法と日本農林規格(JAS)法で表示が義務づけられている。缶詰や即席めん、冷凍食品など比較的傷みにくい食品を対象に、おいしく食べられる保証期限を表示するもので、メーカーが保存試験などに基づき、独自の判断で設定する。これとは別に総菜や食肉など製造日から5日以内に品質が急に悪くなる食品の場合は「消費期限」を表示することになっている。(2009/4/18朝日新聞から)

確かに我々は「賞味期限」と「消費期限」を混同しているように思う。冷蔵庫から取り出すと、直ぐに日付を見る。それが「賞味期限」だろうが「消費期限」だろうが関係なく、日付が越えていると躊躇なく捨ててしまう。
昨日書いた「闇の子供たち」(ここ)という映画でも、悲劇の根底は「貧困」である。貧困が全ての原因である。日本人はそれを忘れかけている。
これから、目線を「冷蔵庫」から「世界の貧困」に上げて、「賞味期限」と「消費期限」を良く区別して「もったいない」という言葉を大事にしたいもの。

話は変わるが「サラリーマンの賞味期限」って、知ってる??
今はほとんど「製造後60年」だが、国も“もったいない”と思って、現在それを段階的に65年にしようとしている。でも世の中の人が“団塊の世代”とかいっている通り、“製品”が有り余っているため、従来通り「製造後60年」で廃棄処分にしている会社が多い。実にもったいない。
もっとも、自分では充分に“賞味期限内”だと思っていても、実際にそれを賞味する会社は“目と鼻と舌”で判断する。だから例え年数だけが賞味期限内でも簡単に廃棄(リストラ)してしまう・・・。
よって「賞味期限」は単なる表示だけで判断できるものではなく、食べる側(会社)が独自に判断するものだと言う事を肝に銘じたい。(←何でこんな話になる?? ←不況で今はそんな時代なのさ・・)

(関係記事)
賞味期限切れ~いつまで食べられる?


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コメント

私は、消費期限や賞味期限を越えたからといって躊躇なく捨てるようなことはしません。五感、時には第六感を動員して大丈夫と思ったら自己責任で食します。
何かあったらすぐ人の所為にすることが無駄を生んでいる・・・・少し暴論でしょうか。

投稿: 周坊 | 2009年4月19日 (日) 14:52

周坊さん

早速我が家では、賞味期限切れの物も大切にして、慎重に?食べるようになりました。

投稿: エムズの片割れ | 2009年4月21日 (火) 21:17

最近は、敬老の日のお祝い食事会や結婚披露宴などで食べ切れなかった料理を持って帰らないようにと言われることがあります。
思うに、万一食中毒が発生した時責任の所在が曖昧になることを避けたいからではないでしょうか。
私の田舎は長崎の片田舎ですが、そういう宴会の時に、事前にお持ち帰り用のビニールの袋が配られます。残り物は、持って帰って心おきなく家人と一緒にいただきます。
私は、万一の場合は食べた人の自己責任でいいと思うのですが時代遅れなのでしょうか。

投稿: 周坊 | 2009年4月30日 (木) 13:45

周坊さん

一例として、最近の家電製品の注意書きの枚数の多さ・・・。日本はアメリカと違って「電子レンジで猫を乾かそうとしたら死んだ」という裁判こそ無いでしょうが、何でも相手に責任を擦り付ける風潮は、無いとは言い切れません。
日本もそのような風潮だけは、時代と共に後退している気がします。

投稿: エムズの片割れ | 2009年5月 1日 (金) 23:14

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