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2009年3月30日 (月)

中村元の「阿弥陀経」(3/10)

この連続記事は、1985年4月から9月まで、NHKラジオ第二放送で行われた全26回の連続講義「こころをよむ/仏典」 (CDはこれ)の「第19回 極楽国土を欣求する-阿弥陀経」の部分を、『中村先生の声』と『読み下し文』、そして『中村先生の説明』を、この放送を活字化した、前田専学先生監修の「仏典をよむ4 大乗の教え(下)」(これ)を元に味わっていくもので今日はその第3回目、極楽についての説明である。

<こころをよむ/仏典「阿弥陀経」~その3

に じ ぶつごう ちょうろうしゃりほつ じゅうぜさいほう かじゅうまんのくぶつど うせかい みょうわつごくらく 
爾時仏告 長老舎利弗 従是西方 過十万億仏土 有世界 名曰極楽
ご   ど  う ぶつ      ごう あ  み  だ      こんげんざいせっぽう   しゃ り ほつ      ひ  ど  が  こ    みょういごくらく 
其土有仏 号阿弥陀 今現在説法 舎利弗 彼土何故 名為極楽

ご  こく しゅじょう   む  う しゅ  く    たんじゅしょらく    こ みょうごくらく    う しゃ り    ほつ ごく らくこく ど 
其国衆生 無有衆苦 但受諸楽 故名極楽 又舎利弗 極楽国土
しちじゅうらんじゅん しちじゅうら もう しちじゅうごうじゅ かいぜし  ほう しゅうそう  い にょう
七重欄循     七重羅網 七重行樹  皆是四宝 周ソウ囲繞
ぜ  こ   ひ  こく みょうわつごくらく 
是故彼国 名曰極楽

<極楽世界の荘厳を説く>
いよいよ話の本筋入って、まず極楽国土の説明に移ってまいります。

「その時、仏、長老舎利弗に告げたもう、「これおり西方、十万億の仏土(ぶつど)を過ぎて、世界あり、名づけて極楽という。その土(ど)に仏ありて、阿弥陀と号す。[かれ]いま、現に在(い)まして説法したもう。舎利弗よ、かの土、なにがゆえに極楽とする。その国の衆生(しゅじょう)、もろもろの苦しみあることなく、ただもろもろの楽しみのみを受く。かるがゆえに極楽と名づく。」

ブッダは長老シャーリプトラ(舎利弗)にお告げになりました。われわれが住んでいるここから西の方角、十万億の仏国土(ぶっこくど)を過ぎたところに、ひとつの願わしい世界がある。それを極楽という。「仏土(ぶつど)」、つまり仏国土は、仏さまを中心にした、三千大千世界と呼ばれる大きな世界です。それが十万億もあるような、そういう遥かなところにあるというのです。
そこの国土に仏さまがいらっしゃって、阿弥陀仏という名前であった。アミターバあるいはアミターユスですね。この仏さまはいま、現にそこにましまして説法していらっしゃる。その国土をなぜ極楽と名づけるのか。そのわけは、その国の衆生は、もろもろの苦しみあることなく、ただもろもろの楽しみを受ける。だから、その国土を極楽と名づけるのである、というのです。

仏教では、浄土は西方。しかも「十万億土」と遠い・・・。そこに「極楽」があるという。そこには阿弥陀さまがおられて説法している。そして「極楽」とは「ただ楽しみがあるだけの世界」だという。

ところで、日本人は死ぬとすぐに「天国に行く」という。なぜ「浄土に行く」・「極楽に行く」と言わないのだろう・・・。
つまらない余談だが、広辞苑を見ると
天国=①神・天使などがいて清浄なものとされる天上の理想の世界。キリスト教では信者の霊魂が永久の祝福を受ける場所をいう。天堂。神の国。転じて、苦難のない楽園。②比喩的に、心配や苦しみのない理想的な世界。」とある。なるほど・・。「天国」とは、まさに「極楽」の意味もあるのだ・・。ちなみに
極楽=①阿弥陀仏の居所である浄土。西方十万億土を経た所にあり、全く苦患(くげん)のない安楽な世界で、阿弥陀仏が常に説法している。念仏行者は死後ここに生れるという。極楽浄土・安養浄土・西方浄土・安楽世界・浄土など、多くの異称がある。②きわめて安楽な場所や境遇。」
浄土=五濁ごじよく・悪道のない仏・菩薩の住する国。十方に諸仏の浄土があるとされるが、特に、西方浄土往生の思想が盛んになると、阿弥陀の西方極楽浄土を指すようになった。浄刹。」

ついでに十万億土=娑婆世界から阿弥陀如来の極楽浄土に至る間にある仏国土の数。極楽浄土が遠いことをいう。」

これらの言葉は、広辞苑から教えてもらうまでもなく、我々日本人の頭に違和感なく染み込んでいる。これが「文化」なのだろう。でも阿弥陀経で「極楽」を定義しているということは、当時はこれらの言葉の説明が必要だったのかな・・? そうだとすれば、やはり日本の文化は仏教の影響が大であるということ?

以下、極楽がどんなに素晴らしい所かを説明する言葉が続く・・・・・。

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