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2009年2月16日 (月)

藤山一郎の「ふるさとの」

藤山一郎は、単なる流行歌手を超えた大声楽家だと思う。それは日本歌曲を、この上なく叙情豊かに歌うので・・・。
その藤山一郎の歌った歌曲の中でも、三木露風の「ふるさとの」は自分が好きな一曲である。

<藤山一郎「ふるさとの」>

「ふるさとの」
  作詞:三木露風
  作曲:斎藤佳三
  編曲:富田 勲

ふるさとの
小野の木立に笛の音の
うるむ月夜や

少女子は
あつき心にそをば聞き
涙ながしき

十年経ぬ
同じ心に君泣くや
母となりても

この詩を味わうのには少し学が要る・・・? どうもこのような意味らしい・・。 「淡い恋心を抱く少年と少女が、月が照らす野の木立で語り合っていると どこからともなく笛の音が聞こえて来る。あまりの笛の淋しさに思わず涙する。十年経って、少女は結婚して母となるが、あの月夜の晩のように流れてきた笛を聞いて涙を流しているのだろうか・・・・」
何とも感傷的な叙情歌ではある。
090216furusatonomiki1 この詩は、詩集『廢園』(光華書房、明治42年9月5日発行)の「二十歳までの抒情詩」として28篇掲載されているうちの一篇で、この詩のあとに「明治四十年十月」とあるので露風が18歳の時の作らしい。(写真は露風直筆~クリックで拡大)
そして曲は、大正3年(1914年)発行の斎藤佳三作品集『新しき民謡』に発表されたもので、レコードは昭和3年(1928年)2月、藤原義江の歌でビクターから発売されたという。

この藤山一郎の音源は昭和34年6月発売のLPから録っているので、音が悪い。全集ではCD化されているようだが、自分はこのレコードしか持っていない。でも編曲が“富田勲”というのが面白い。

不況不況・・と大騒ぎの世の中だが、このような音楽を聴いて、“別の世界に逃避”するのも良いかもね・・・

(付録:本物(←失礼!)のバリトン歌手が歌うとこうなる・・・)

<坂本博士「ふるさとの」>

(2011/08/18追:女声が歌うとこうなる・・・・)

<松本美和子「ふるさとの」>

(関連記事)
藤山一郎が歌う「千曲川旅情のうた(小諸なる古城のほとり)」


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コメント

ついに出ました。”ふるさとの”。
20代にNHKの何かの番組で流れたのを
偶然テープに録音しました。
それからは、時あるごとに調べましたが
出会うことがありませんでした。
10年ほど前”日本名歌選集、中声用”(全音)にこの歌を、見つけました。楽譜など読めないくせに、買ってしまいました。
他にも大好きな歌曲が沢山入っています。

昔、舟木一夫が歌った”夕笛”だったかな?
歌詞も旋律も似通っていて・・・・ではないかな?。と思ったこともあります。
”ふるさとの”ありがとうございます。

投稿: 兼太郎 | 2009年2月17日 (火) 18:28

兼太郎 さん

この歌は、意外と録音が少ないようです。かも鮫島有美子も歌っていないような・・・
歌っているのは男声が多いようです。せっかくですので坂本博士の音源をアップしましたので聞いてみて下さい。

投稿: エムズの片割れ | 2009年2月17日 (火) 19:15

ありがとうございます。
坂本博士さんの柔らかなこえが
とてもマッチしています。
自分の経験しえなかった恋の
思いがふつふつと感じられて
懐かしい楽曲ですね。

投稿: 兼太郎 | 2009年2月18日 (水) 09:59

高校時代から大好きな三木露風の詩。昭和42年、就職して会社の男性合唱に入会、その年の夏、雲仙で合唱団のための講習会があった。その課題曲がこの歌。一番輝いていた日々の一番幸せだった夏の、忘れ得ぬ思い出の歌。何度も聞きました。坂本さんの歌がいい。あのとき壇上で独唱した美しい人は今どうしているだろう。

【エムズの片割れより】
「ふるさとの」の合唱は聴いたことがありません? ダークやボニーなどが歌っていると思いますが、自分はやはり独唱が好きですね・・。

投稿: yakata1578 | 2011年3月30日 (水) 17:23

もういちど、三木露風の『ふるさとの・・』
”ふだらく世界って あんな海の彼方にあるんだろうね”と言ったら君はわからないような顔をしていた 一面のコスモスの向うで海は夕日にキラキラ光っていた 君の声はよく憶えている それは打ち寄せる波のようにささやきかけては 疲れた私を眠れなくする
・・・四十数年昔の遂げ得なかった夢がまた新たによみがえりました。どうしているんだろう。

【エムズの片割れより】
・・・・・

投稿: yakata1578 | 2011年3月31日 (木) 08:43

有難う御座います.40年ぶりでこの曲に遭遇できました。中高一貫校の数学の教師をしていた27・8歳の頃、この曲を聞き、自分の持ち歌にしました。カラオケが始まった時代。
でも、行きつけのバーでは、マスターが伴奏をつけてくれ、ウイスキー片手にこの曲を歌っていました。そして退職する別れの席でこの曲を歌いました。国語の中年のN先生が一緒に歌ってくれたのを思い出しました。
あの先生はどんな気持で一緒に歌ってくれたんだろうか、胸が詰まりそうに今もなるのです。

【エムズの片割れより】
この歌をカラオケで・・というのもピンと来ませんが、日本歌曲の名曲中の名曲ですね。
自分がこのレコードを買ったのが、昭和39年7月7日、つまり高校2年の頃でした。
多感な頃、意味も分からず、良く聞いていました。日本人で良かった・・と思える歌です。

投稿: 中野 勝 | 2011年8月21日 (日) 13:29

この歌は大好きな曲の一つです。今60才代ですが10代の頃から歌っていました。パソコンでいつでもこの曲が聞くことが出来て、嬉しいです。私は坂本さんと松本さんの歌がいいですね。これからも時々聴こうかと思います。有難う。

【エムズの片割れより】
そうですか・・。
自分は藤山一郎でこの歌を知ったので、その歌声が耳から離れません。

投稿: スター | 2011年11月22日 (火) 22:10

団塊世代の者ですが、久しぶりに聞かせて頂き成就しなかった恋を思い、感傷に浸っております。有難うございました。

【エムズの片割れより】
もうこんな歌を懐かしむ人は、少ないのでしょうね。

投稿: 和久 | 2014年5月25日 (日) 12:36

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