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2008年11月30日 (日)

小椋佳の「山河」と「しおさいの詩」

今までも、歌のアレンジについては色々と書いてきたが、大体においてはオリジナルのアレンジが好きだ。しかしここで挙げる小椋佳のロンドン・パリ録音の「山河」には、一度聞いて惚れしてしまった・・・。このバックに流れるバロック調とも思える不思議な弦のリズム・・・・。幽玄な世界に誘い込まれる・・・。
しかし海外のミュージシャンが、初めて聞いた日本の楽曲を、よくもまあ見事に料理するものだ。音楽という「感性の芸術」は、“万国共通語”という訳か・・・

<小椋佳「山河」>(CDはこれ)

「山河」
  作詞:小椋 佳
  作曲:堀内孝雄
  歌 :小椋 佳

人は皆 山河に生まれ、抱かれ、挑み、
人は皆 山河を信じ、和み、愛す、

そこに 生命をつなぎ、生命を刻む
そして 終(つ)いには 山河に還る。

顧みて、恥じることない 足跡を山に 残したろうか
永遠の 水面の光 増す夢を 河に浮かべたろうか
愛する人の瞳に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。美しいかと。

歳月は 心に積まれ 山と映り
歳月は 心に流れ 河を描く

そこに 積まれる時と、流れる時と、
人は誰れもが 山河を宿す。

ふと想う、悔いひとつなく悦びの山を 築けたろうか
くしゃくしゃに嬉し泣きする かげりない河を抱けたろうか
愛する人の瞳に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。

顧みて、恥じることない 足跡を山に 残したろうか
永遠の 水面の光 増す夢を 河に浮かべたろうか
愛する人の瞳に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。美しいかと。

もともと「山河」は、五木ひろしのために作られた曲だが、五木ひろしが“大きな曲、残る曲”といった「特別」な曲として依頼して出来た曲、と前に聞いたことがある。(実は、この録音をFM放送で聞くまで、五木ひろしの持ち歌とは知らなかった・・・)
しかし、この“哲学者・小椋佳”の詩は、何ともデカイ。まさに我々還暦組に対して「お前の人生はどうだった?」と聞かれているみたい・・・・

話は変わるが、先日NHKで32年前の小椋佳の初コンサートの模様を放送していた。当時は銀行員10年目、「これが最初で最後のコンサート」と本人が言っていたコンサートの模様を少し聞いてみよう。このコンサートで最初に歌った「しおさいの詩」が、小椋佳が初めて人前(コンサート)で歌った「記念すべき第一声」である。

<小椋佳「しおさいの詩」>
  
~1976年10月7日NHKホールでの「小椋佳の初コンサート」から

「しおさいの詩」
  作詞/作曲:小椋 佳

汐さいの浜の岩かげに立って
汐さいの砂に涙を捨てて
思いきり呼んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の若い力 呼んでみたい

青春の夢にあこがれもせずに
青春の光を追いかけもせずに
流れていった時よ 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい
恋でもいい 何でもいい
他の全てを捨てられる 激しいものが欲しかった

汐さいの浜の岩かげに立って
汐さいの砂に涙を捨てて
思いきり呼んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい

しかし先日、NHK BSの「NHKアーカイブス」(08/11/15)に出演していた小椋佳は元気そうだった。一時期、胃がんの手術でげっそりと瘠せてしまったが、大分戻ってきた感じ。
これからも元気で小椋佳の世界を益々拓いて行って欲しいものである。

(関連記事)
NHKプレミアム10「小椋佳・63歳のメッセージ」
「小椋佳」との出会いと別れ

<付録>
秋本番。散歩コースのもみじ?も真っ赤。多摩川も秋の風情。一方、公園の道も落葉の道にさま変わり・・・・
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コメント

コーラスをしている時に「しおさいの詩」を知りました。
小椋佳さんの歌ではこの歌が1番好きです。
パソコンを始めてから、あちこちのmidiを聴くと、
♪涙を捨てて・・や、最後の繰り返しが何処のサイトも違うので、
昔の楽譜を引っ張り出して見ると、小椋佳さんの歌と違っていました。

投稿: なち | 2008年12月 1日 (月) 07:36

なち さん

頂いた「さあ太陽を呼んでこい」のコメントで元気を貰って音楽を再開できました。ダンケ!
自分も昔、たくさんの小椋佳の楽譜を買いました。特に初期の頃の曲は、静かで好きです。

投稿: エムズの片割れ | 2008年12月 2日 (火) 22:53

>「さあ太陽を呼んでこい」のコメントで元気を貰って音楽を再開

JASRAC許諾番号があるのは使用料がいるのでは?

投稿: なち | 2008年12月 3日 (水) 08:32

二枚組のアルバム「Debutデビュー」は栃木県藤岡町での小椋佳リサイタルで、一緒に聴いた義兄姉が会場で買ったのをもらって聴き始めました。おっしゃる通り、外国のミュージシャンの演奏が素晴らしく、どれも聞き惚れます。「山河」も然り。自分の小ささを感じながら、やせ我慢をしながら、より広くより大きく歌おうとしていると、その瞬間だけは自分が大きく立派になったように錯覚します。内容もですが、発声練習にも格好な曲なのでよく歌います。あと、このアルバムの中では、冬木立、心の襞、モク拾い達は今、便り届くなら、花霞そして舞落ち葉、甘いオムレツ、などが好きです。花霞・・・はその部分だけ飛んでしまうほど、聴きました。

投稿: 三山sanzan | 2010年9月17日 (金) 03:53

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