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2008年10月12日 (日)

映画「君の名は」を見る

「忘却とは忘れ去ることなり
      忘れ得ずして忘却を誓う 心の悲しさよ」

というナレーションをご存知の方は、このblogを眼にしている世代には、決して多くは無いだろう。
WOWOWの試聴で9月末に放送された日活映画版の「君の名は」を録画しておいたのを、連休を利用して見た。
この映画は1953年~54年(昭和28~29年)の作品である。オリジナルのNHKの連続ドラマは、1952年(昭和27)年4月10日から翌1953年(昭和28)年4月10日までの1年間放送され、放送時間の木曜日の夜8時半から9時まで、銭湯の女湯がガラガラになったという伝説まで生んだ。
よって、PCでこの記事を目にしている世代の母親、またはお祖母さんの世代の話であろう。
実は、自分にとって「君の名は」は、織井茂子や伊藤久男の歌う主題歌など、昔から良く知っていたドラマだが、実は筋書きや中身を良く知らなかった。それをこの録画を機に、“頑張って見た!”ので、色々な“発見”があった。

まずスジだが、今までの勘違いも甚だしかった。ウワサで、“すれ違い”の連続で“会えない状態”が長く続く、とばかり思っていたが、ドラマの最初の方で二人は会ってしまい、その後のイジメの展開が多かったのだ。つまり「君の名は?」は、最初のエピソードだったのだ。そして、よくある一人息子の嫁への姑のイジメ、そして三角関係。悪役と主役が見事に対比していて物語が分かり易く、最後は全員が善人に戻ってハッピーエンドで終わるというもので、後味が良い。
見ていてこの“三角関係”は、漱石の「それから」の三角関係に似ているな、と思った。女性が自分の感情(好きな人)を抑えて、別の男と結婚してしまい、後から本命の男と一緒になろうと葛藤する姿・・・。
映画では離婚裁判にまで発展するが、映画を見ながら、“実態として結婚の状態が無い場合は離婚すべきだろう”と思った。(最近の判例では、確かそのはず?)まあコケにされた男の意地も分かるけど・・・

それから主題歌について。
映画の第一部の主題歌は「君の名は」「君いとしき人よ」、第二部が「花のいのちは」「黒百合の花」、そして第三部が「君は遥かな」「忘れ得ぬ人」「数寄屋橋エレジー」「綾の歌」の4曲。
その“主題歌の使い方”を初めて知った。映画で、その場面そのものの歌詞の歌がバックで流れる。つまり「夜霧の橋に 君待てど 街はただふけて ネオンは悲し・・・」という歌が流れる映画のシーンは、まさに橋と街のネオンの場面・・・
今まで何気なく聞いていたが、主題歌の歌詞は、場面に合わせて作られていた。いや逆かな? 歌詞に合わせて映画シーンが作られた?なお、最初のSP盤のレーベルは「君、いとしき人よ」となっている。

<伊藤久男「君いとしき人よ」>

「君いとしき人よ」
  作詞:菊田一夫
  作曲:古関祐而
  歌 :伊藤久男

1)君 名も知らぬ うるわしき人よ
 君は しあわせか
 夜霧の橋に 君待てど
 街はただふけて ネオンは悲し
 ああ 君ありてこそ たのしきに

2)君 我を捨て 去りにし人よ
 君は しあわせか
 落葉の路に 見る君の
 濡れたまつ毛に 涙はにじむ
 ああ 君ありてこそ たのしきに

3)君 はるかなる いとしき人よ
 君は しあわせか
 春 花咲けば 心ときめき
 街に風吹けば あの日を思う
 ああ 君ありてこそ たのしきに

しかし、自分には「表面の知識」だけで中身を知らないことが、如何に多いことか・・・
この「君の名を」も同じ。題は知っていたが中身を知らない・・・(別に知らなくても恥ではないだろうが、今まで自分は、沢山の「君の名は」に関係した歌を聞いていたので、まあ“エチケット”として中身を知っていても・・・?)

話は変わるが、5年ほど前に「あらすじで読む日本の名著」という本が流行った。この本は、現役の高校の先生が、「若者の読書離れを防ぐために、少しでも多くの名作を読ませたい」との思いで、「せめて、名作のあらすじだけでも理解させ、それを手がかりに原作に若者を一歩でも近付けたい」との主旨で出版したという。つまり、世の中、「題」と「中身」が如何にかけ離れているか、という事だろう。つまり、学校では「著者」と「作品名」を暗記・・・。

まあこの「君の名は」が日本の名著かどうかは分からないが、自分もリタイアして時間が取れるようになったら、死ぬまで「題」と「中身」を少しでも一致させたいものだ。
(前に「徒然草」や「枕草子」の現代語訳を読んだが、先日「日本の昔話」という文庫を買ってきた。これもその一環ではあるが・・・)

(関係記事)
吉田兼好のblog=「徒然草」74段から・・・

<付録>
今朝、ちょっとした不注意から左手人差し指の付け根をハサミでスパッと切ってしまった。当人がビックリするくらいの血が周囲に飛び散って・・・・(血の圧力とはこんなにすごいのか・・・)
Img_11011_4Img_11031_3その時に、冷静にカミさんが持ってきたのが前に記事を書いたバンドエイドの「キズパワーパッド」(ここ)。抑えている傷口を緩めると血が噴出するので、カミさんが「キズパワーパッド」を用意して、“せえのっ”と貼り付けた。そしてしばらく包帯で締め付けていたら、バンドエイドがピッタリくっついてOK。いやいや助かった! このまま4~5日放っておけば治る。
しかし傷口が大きかったので、もしこの「キズパワーパッド」が無かったら、医者に行って縫ってもらうしかなく、休日だったので大変だった。まさに神様・仏様の「キズパワーパッド」であった。

(関係記事)
切りキズに効果絶大な「バンドエイド」


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コメント

「君の名は」懐かしいですね。NHKでその後鈴木京香主演の連続テレビ小説で放送されましたが、岸惠子、佐田啓二の印象が強すぎて、ほとんど見ませんでした。「君の名は」の主題歌は全部知っていると思ってましたが、「綾の歌」というのはまったく知りませんでした。機会があったら聞かせてください。

投稿: かえるのうた | 2008年10月14日 (火) 09:03

かえるのうた さん

残念!映画は消してしまった・・。でも「綾の歌」という歌はあまり印象に残りませんでした。
でも一つの映画からこれほどの名曲が生まれるとは、驚きですね。

投稿: エムズの片割れ | 2008年10月15日 (水) 21:50

「君の名は」は、母が好きな映画でした。
当時は、ラジオドラマだったようですね。
昨年、WOWOWで放送されていたんですか、私も見たかったです。

ストーリーの説明、上手ですね。とても分かり易かったです(^.^)
ステキな純愛ストーリーなので、DVDを購入してでも見たいと思いました。

投稿: める | 2009年6月22日 (月) 09:46

「君の名は」を放送していたのは私が中学の時でしたので、全く関心がなく、筋書きも覚えて居りませんが、「君いとしき人」の歌は
いい歌だと思っていました。でもこの歌を聴くといつも映画「哀愁」のロバートテイラーを思い出します。橋のたもとでビリケン人形を手にビビアンリーとのことを回想するシーンです。
「君の名は」は菊田一夫が「哀愁」に触発されて作ったドラマだそうですが、「哀愁」を超えるドラマは残念ながら出来ないでしょうねぇ。「哀愁」のビビアンリーの可憐さは忘れ難いものです。

投稿: 白萩 | 2009年6月22日 (月) 13:45

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