2018年2月22日 (木)

デューク・エイセスの「別れた人と」

先日、久しぶりにこの歌を聞き、取り上げてみたくなった。デューク・エイセスの「別れた人と」である。

<デューク・エイセスの「別れた人と」>

「別れた人と」
  作詞:永 六輔
  作曲:いずみたく

別れた人と 神戸で逢った
みつめあって みつめあって
港まで だまって歩いた
ルルルル・・・・
ポート・タワーに灯がともる

別れた人と 神戸で逢った
久し振りに 久し振りに
唇をかさねて 抱いた
ルルルル・・・・
夜の六甲 街も寝ていた

別れた人と 神戸で逢った
何もきかず 何もきかず
あの時と 同じように
ルルルル・・・・
涙ぐんで 別れて来たのさ

この歌は言うまでもなく「にほんのうた」シリーズの一曲。
WIKIによると「作詞を永六輔、作曲をいずみたくによる、1966年から1970年にかけて東芝音楽工業から発表された曲である。日本各地を 二人が旅をして、その土地の風情を織り込んだオリジナルのご当地ソングで、第8回日本レコード大賞の企画賞および第10回特別賞を受賞している。」という。
企画としては面白い。作詞家と作曲家で全国を旅しながら・・というのも風情がある。
“合宿”での歌作りでは、石川さゆりの「天城越え」を思い出す。こちらは「曲は1985年、吉岡治と弦哲也、桜庭伸幸の3人が天城湯ヶ島町(現・伊豆市)の温泉旅館・白壁荘で製作した。3人は旅館に2泊し、吉岡は旅館周辺を散策する事で詞の原案を練っていたという。」

自分が持っている音源では、このデューク・エイセスは、ダークダックスやボニージャックスに比べると持っている曲が少ない。そしてこの「別れた人も」も、放送ではあまり聞かない。1955年(昭和30年)に結成され、メンバーを替えながら2017年に活動を休止したという。62年。ダークダックスの活動が1951年~2016年、ボニージャックスは1958年~現在まで続いている。

そう言えば、神戸は行ったことがない。確か有馬温泉がある。
話は飛ぶが、夫婦での海外旅行の第1回がタイだった。飛行機でカミさんが隣に座ったサラリーマンに教えて貰ったのが、バンコクの有馬温泉。さっそく行ってみたが、タイ式マッサージでの羽交い締めにはビックリした。息が出来ない!2001年の事だった。
一度は行ってみたい神戸の有馬温泉ではある。

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2018年2月21日 (水)

愛犬を亡くした人への詩「虹の橋」

カミさんが図書館で借りた伊藤比呂美さんの「犬心」という本に載っていた「虹の橋」という詩を、心に残ったということで、ノートに写していた。今日はその紹介。
Netで検索すると、この詩は、1980~1990年代にアメリカで作られたが、作者は特定されていないとか・・・。英文詩なので日本語訳は色々ある。その訳のうち(ここ)から引用してみた。

「虹の橋・Rainbow Bridge」
【第1部】虹の橋

天国の、ほんの少し手前に「虹の橋」と呼ばれるところがあります。
この地上にいる誰かと愛し合っていた動物は、死ぬとそこへ行くのです。
そこには草地や丘があり、彼らはみんなで走り回って遊ぶのです。
食べ物も水もたっぷりあって、お日さまは降り注ぎ、みんな暖かくて幸せなのです。
病気だった子も年老いていた子も、みんな元気を取り戻し、傷ついていたり不自由なからだになっていた子も、元のからだを取り戻すのです。
まるで過ぎた日の夢のように・・・
みんな幸せで満ち足りているけれど、ひとつだけ不満があるのです。
それは自分にとっての特別な誰かさん、残してきてしまった誰かさんがここにいない寂しさのこと・・・。
動物たちは、みんな一緒に走り回って遊んでいます。
でも、ある日・・その中の1匹が突然立ち止まり、遠くを見つめます。
その瞳はきらきら輝き、からだは喜びに震えはじめます。
突然その子はみんなから離れ、緑の草の上を走りはじめます。
速く、それは速く、飛ぶようにあなたを見つけたのです。
あなたとあなたの友は、再会の喜びに固く抱きあいます。
そしてもう二度と離れたりはしないのです。
幸福のキスがあなたの顔に降りそそぎ、あなたの両手は愛する友を優しく愛撫します。
そしてあなたは、信頼にあふれる友の瞳をもう一度のぞき込むのです。
あなたの人生から長い間失われていたけれど、その心からは一日も消えたことのなかったその瞳を。
それからあなたたちは、一緒に「虹の橋」を渡っていくのです・・・。

【第2部】虹の橋にて
けれど、動物たちの中には、様子の違う子もいます。
打ちのめされ、飢え、苦しみ、誰にも愛されることのなかった子たちです。
仲間たちが1匹また1匹と、それぞれの特別な誰かさんと再会し、橋を渡っていくのを、うらやましげに眺めているのです。
この子たちには、特別な誰かさんなどいないのです。
地上にいる間、そんな人は現れなかったのです。
でもある日、彼らが遊んでいると、橋へと続く道の傍らに、誰かが立っているのに気づきます。
その人は、そこに繰り広げられる再会を、うらやましげに眺めているのです。
生きている間、彼は動物と暮らしたことがありませんでした。
そして彼は、打ちのめされ、飢え、苦しみ、誰にも愛されなかったのです。
ぽつんとたたずむ彼に、愛されたことのない動物が近づいていきます。
どうして彼はひとりぼっちなんだろうと、不思議に思って。
そうして、愛されたことのない者同士が近づくと、そこに奇跡が生まれるのです。
そう、彼らは一緒になるべくして生まれたのでした。
地上では巡り会うことができなかった、特別な誰かさんと、その愛する友として。
今ついに、この「虹の橋」のたもとで、ふたつの魂は出会い、苦痛も悲しみも消えて、友は一緒になるのです。
彼らは共に「虹の橋」を渡って行き、二度と別れることはないのです。

【第3部】虹の橋の雨降り地区
幸せと愛の奇跡に満ちている、「虹の橋」の入り口に、「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。
そこではいつもシトシト冷たい雨が降り、動物達は寒さに震え、悲しみに打ちひしがれています。
そう、ここに降る雨は、残して来てしまった誰かさん、特別な誰かさんの流す涙なのです。
大抵の子は半年もしないうちに、暖かい日差しの中に駆け出して、仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らす事ができます。
ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも・・・。
でも、1年経っても2年経っても、ずっと「雨降り地区」から、出て行かない子達もいるのです。
地上に残して来てしまった、特別な誰かさんがずっと悲しんでいるので、とてもじゃないけれど、みんなと楽しく遊ぶ気になれないのです。
地上に残して来た誰かさんと同じ辛い想いをして、同じ悲しみに凍えているのです。
死は全てを奪い去ってしまうものではありません。
同じ時を過ごし、同じ楽しみを分かち合い、愛し合った記憶は、あなたの心から永遠に消え去る事はないのです。
地上にいる特別な誰かさん達の、幸せと愛に満ちた想い出こそが、「虹の橋」を創り上げているのです。
ですからどうか、別れの悲しみにだけとらわれないでください。
彼らはあなたを幸せにする為に、神様からつかわされたのです。
そして、何よりも大事な事を、あなたに伝えにやって来たのです。
命の儚さと愛しさを・・・
その間の温もりに感じる、慈悲の心の尊さを・・・
その短い生涯の全てを以って、教えてくれるのです。
癒える事のない悲しみだけを、残しに来るのではありません。
思い出してください。
動物達が残して行ってくれた、形にも言葉にもできない様々な宝物を。
それでも悲しくなったら、目を閉じてみてください。
「虹の橋」にいる、彼らの姿が見えるはずです。

何度か書いているが、我が家の愛犬ヨーキーの「メイリー(通称:メイ子)」は15歳。ガンコ婆さんはまだまだ健在。最近消化器の具合が悪く、下痢気味で体重も2.4キロまで減った。

一昨日の夜中(午前0時頃)、寝る前の洗面所で何やら小さなメイ子のウンチの痕を発見。しょうがないので拭いてやるか、と一歩踏み出すと、スリッパがグニャ! 何だ?と一歩後ずさりすると、床の上にスリッパのウンチの痕が点々と・・・。スリッパを裏返すと、見事にウンチを踏んづけた痕。スリッパ-を水で洗い、床掃除。「このヤロウ!」とメイ子の寝床を見に行くと、スヤスヤと・・・
どうも、尻にウンチが付いたままトイレから引き返し、途中で落ちたらしい。

昨夜も同じ。寝る前に洗面所に行った時、今度はオシッコの“はみ出し”を発見。これはメイ子がたまにやる。わざと、トイレの縁にオシッコ。これは飼い主に対する嫌がらせ。
夜中なので見ぬふりをしても良いのだが、気を取り直してオシッコシートで掃除。
こんなに世話をしていても!?メイ子にとって飼い主はあくまでもカミさんひとりだけ。自分は“その他”。よって自分との接点は、唯一食事の時。「ウフン!」と寄ってくるのは、食べ物のおねだりの時だけ。その時も、抱いてやると直ぐに後ずさりしてコタツの中に潜り込み、カミさんの座っている両脇から脱出。
そんなメイ子だが、こんな詩を読むと、確実に近付いているメイ子との別れは、さぞツライだろうな、と思う。
自分たちの“その時”だけでなく、メイ子との“その時”にも心の準備が要るな、と感じる最近の我が家ではある。

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2018年2月20日 (火)

2018年「平昌冬期五輪」に思う

寒さに震えながらの平昌オリンピック(2018/02/09~25)も、今花盛り。先日の朝日新聞の「天声人語」にこんな話題があった。
「(天声人語)合同チームの言葉の壁
 関西育ちと関東育ちがスポーツでチームを組んでも、意思疎通が難しいことはありえないだろう。しかし、もし戦後に分断されていたら、こんな感じだったか。韓国と北朝鮮の合同アイスホッケーチームが言葉の壁に苦しんでいるという▼「プレーするときにお互いの言葉を聞いても理解できないことがあった」。そんな選手の話が韓国メディアにある。同じ言語であっても、それぞれ変化を続けてきたのだろう。パスを連絡(ヨンラク)と言うなど北朝鮮独特の用語もある。カナダ人監督の英語を南北両方の言葉で通訳しているという▼分断70年の長さを感じる話である。そういえば韓国の世論調査で「南北統一は必要だ」との声は、若い世代ほど少なくなるという。同胞というより脅威をもたらす隣国と感じる人が増えている▼平昌(ピョンチャン)五輪のきょうの開会式では、南北それぞれの国旗ではなく統一旗を掲げての入場となる。政治介入を戒めねばならぬ五輪だが、政治や国家の影を断ち切るのは簡単ではない。だからこそ見る方は国境に縛られず、全力を尽くす選手に拍手を送りたい▼「北朝鮮の偽りの笑顔にだまされるな」との批判がある。その通りかもしれない。平壌で軍事パレードがあり、核やミサイルの開発に歯止めがかかったわけでもない。しかし南北の協調がなければ、テロや軍事行動を案じながらの五輪になったはずだ▼スポーツが平和をつくる力には限りがある。それでも、平和あっての祭典、平和を求める祭典であると改めて思う。」
(2018/02/09付「朝日新聞」「天声人語」より)

話題をさらった韓国と北朝鮮の合同アイスホッケーチームも、結局5戦全敗で終わったとか・・・。
TVで見ていると、お国柄が良く分かる。
昨日(2018/02/19)行われたスピードスケート女子団体追い抜き(パシュート)予選に出場した韓国チームは、最後に一人が大幅に遅れた。記録は3人目のタイムなので、先頭の2人が先に行っても意味が無い。(ここ)によると、先頭の選手の「最後にソンヨンさんの体力が落ち、格差が広がった」と笑いながら話したことで世論が沸騰。これらの選手の“代表資格剥奪”請願に14万人だという。
一方同種目で、日本は、スタートでミスをした後続の選手の「待って」という声に反応し、先頭選手が一瞬滑りを止めた。でも全体で2位。先頭選手の後続選手をどう見ているのかの違い。韓国国内での非難も分かる。

それと逆だったのが、スピードスケート女子500メートル決勝。小平奈緒選手が金メダルだったが、2位になった世界記録保持者の韓国選手をいたわって抱き合うシーンは、自然体だっただけに美しかった。
一方、「レジェンド(伝説)」ともてはやされたジャンプの葛西選手(45)の結果は惨敗。選手は結果が全て。それでも「4年後の北京五輪で「メダルを取りたい」と高らかに宣言」したという。
そろそろ自分を老害と悟るべきだと思うが・・・。自分が居る為に、若手がどれほどやりづらいか、ベテランなるが故に認識すべきでは?

さっきボーッとTVを見ていたら、ショートトラック男子500m予選をやっていた。渡辺啓太選手の内側に居た北朝鮮の選手が、2度とも転倒。見ると2回とも隣の渡辺選手を妨害。結局失格となったが、「とにかく先に」という気持ちが、体よりも先に手が出てしまい、失格という結果に・・・。これも国からのプレッシャーに押し潰されてしまった結果なのだろう。

この五輪騒動も25日まで。そろそろ世の中、静かになってほしいもの。

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2018年2月18日 (日)

「死にたければ一緒に死ぬよ」日本一短い手紙のコンクール~家族での死

先日の朝日新聞にこんな記事があった。
死にたければ一緒に…一筆啓上大賞の14歳「びっくり」
 26日に入賞作品が発表された日本一短い手紙のコンクール「一筆啓上賞」(坂井市、丸岡文化財団主催)で、福井県内からは坂井市立丸岡南中学校2年、玉村綾音さん(14)の作品が大賞に選ばれた。「『母』へ」がテーマ。母から言われて自らが救われた一言を、手紙にしたためた。
 小学1年生のときから、毎年授業で手紙を書き、コンクールに応募してきた。これまでに入選の経験はなかったが、8回目の応募で初めての入賞がトップの大賞。受賞の決定を受け、玉村さんは「ただただびっくり」と喜んだ。
 小学3年生のときのクラス替えの後、それまで仲の良かった友達と関係がうまくいかなくなった。「もっと仲が悪くなるのが嫌で、我慢してしまう」。1年経っても、関係は良くなることがなかった。
 母・かおりさん(47)はそんな玉村さんのことを心配し、毎日のようにその日のことを尋ねてくれた。4年生の夏、学校から帰宅後にリビングで一緒にテレビを見ていたときも、「今日はどんなことがあったの」と聞いてきた。
 友達のことで1年以上も悩み、「もう生きていてもしょうがないかな」とまで思うようになっていた。そして思わず、「死にたい」と口にしたという。そのとき母から出たのが、「死にたければ一緒に死ぬよ」という言葉だった。
 「お母さんが死ぬのだけは本当に嫌だ」。自分が生きていればこの先も一緒にいられると考え、思いとどまった。何があっても味方でいてくれる母がいる心強さで、ずいぶん気持ちも楽になった。
 かおりさんは娘から出てきた「死にたい」という言葉に、ショックを受けた。作品中の言葉については、「こう言ったら思いとどまってくれるかなとは考えずに、そのまま出てきた言葉だった」と振り返る。そして、「今こうやって(手紙として)言葉にできるというのは強い子だな、乗り越えているからなんだなと思う」と語った。
 玉村さんは現在、吹奏楽部でクラリネットを練習しながら、週2回は車で片道40分ほどかけてバレエのレッスンに通う。友達との関係が改善した今も、母の言葉に支えられている。
 「不安なこと、嫌なことがあっても、お母さんがついていてくれると思うと乗り越えられる。この言葉は大人になっても、一生忘れません」(南有紀)

「一筆啓上賞」大賞 坂井の中2・玉村さん
「お母さん」へ
 「死にたければ一緒に死ぬよ」この一言が私の生きる支えです。
」(
2018/01/27付「朝日新聞」ここより)

娘が悩んでいたとき、「一緒に死ぬよ」というひと言には、どのような思いが込められているのだろう・・・。
子どもへの親の思い・・・・

一方、こんな悲惨な事件もあった。
逮捕の父親「殺害後にガソリンまいた」 浮気めぐり別れ話あったと説明
 茨城県日立市田尻町の3階建て県営アパートの一室から出火し、母子6人が死亡した事件で、殺人容疑で逮捕された自称会社員の小松博文容疑者(32)が「家族を殺した後、ガソリンをまいて火をつけた」と供述していることが7日、捜査関係者への取材で分かった。また、亡くなった妻の恵さん(33)との間に浮気をめぐる別れ話があったと説明をしているという。
 県警は同日、長女の夢妃(むうあ)さん(11)への殺人容疑で小松容疑者を送検し、アパートの現場検証をした。
 県警によると、他に死亡したのは、長男の幸虎(たから)君(7)、次男の龍煌(りゅあ)君(5)、双子の三男の頼瑠(らいる)君(3)と四男の澪瑠(れいる)君(3)。
 捜査関係者によると、6人の遺体には腹部など上半身を中心に複数の刺し傷や切り傷があった。火災による損傷は大きくないという。6人は小松容疑者に刃物とみられるもので切りつけられて殺害された可能性が高いとみて、県警は今後司法解剖して詳しい死因を調べる。」(
2017/10/07付「産経新聞」ここより)

茨城県の一家6人殺害事件 父親「子どもだけ残ったらかわいそう」
 茨城県日立市で一家6人が殺害された事件で、子供の殺害を認めている父親が理由について「親がいなくなり、子供だけ残ったらかわいそうだと思った」という趣旨の供述をしていることがわかった。
 この事件は今月6日日立市のアパートの1室から火が出てこの部屋に住む小松恵さんと子供5人が殺害されているのが見つかったもので、父親の小松博文容疑者が長女を殺害した疑いで逮捕されている。」((
2017/10/26ライブドアニュース)

この事件では、子どもの命は誰のものか?というテーマが隠されている。上の記事の父親は、子どもの命は自分のもの、という大きな勘違いをしていたのだろう。
あまりに軽薄な父親のため、母親への憾みの延長線上で、何の落ち度もないいたいけな5人もの子どもの命が失われた・・・。
この父親は、どのような責任を取るのだろう。まさか、自分の“所有物の処分”などとは思ってはいないと思うが・・・
この理不尽さに比べると、先の記事の母親の「一緒に死ぬよ」の声は暖かい。

心中は殺人である。よく、相手を殺して自分が死ねずに事件になることがある。まさに心中という美名に名を借りた殺人。
ふと、沖縄戦で、多くの家族がひとつの手榴弾を囲んで集団自決したことを思い出した。
ここにも「子供だけ残ったらかわいそう」という思想が見える。
人と人とが支え合って、社会を形作る人間。その人間関係における家族とは何だろう?
家族という人間社会の最小単位のひとつの塊を作っているにせよ、構成している人は、それぞれ独立した人間。その命は誰の所有物でもない。
ふと、家族と命について、考えさせられてしまった。

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2018年2月16日 (金)

2018年の「サラリーマン川柳」入選作

今年も「サラリーマン川柳」(ここ)の話題がNHKのニュースで流れた。恒例の行事。
今年も、勝手に10句選んでみた。もはや現役ではないので、“現場”の川柳は選ぶのを止めた。すると、テーマは“カミさん”と“体重”。実に今の自分の悩みに合っている!?

6)正直で 忖度なしの 体重計 (綾波翔太郎)
昨年は「忖度」という言葉が流行った。いや流行ると言うより、政治の貧困を突きつけられた・・・。それよりも、こっちが重大!? 今日現在、人生で体重の最高値を更新中なのだ!トホホ

7)スポーツジム 車で行って チャリをこぐ (あたまで健康追求男)
よって、有酸素運動としての早歩き散歩を実行する!と誓っているのだが・・・。まあ実態は、“車とチャリンコ”の例と同じだな・・・

25)俺ん家も 長期政権 嫁一強 (やす)
これはどの家も同じでしょう。自分など、結婚1週間目で開眼させられ、それ以来40数年・・!

43)変わったね 太ったねとは 言い切れず (過去は過去)
15年ほど前、久しぶりに会った下請の社長さんから、「**さん、太ったね!」と言われてショック!今現在、その時の体重を突破している!

44)何事も 妻ファーストで うまくいく (よみ人知らず)
その通り。「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」(ここ)なのだ!

56)ウォーキング 秋に始めて 冬終わる (しゅうじのオヤジ)
先日は、3日ぼうずだったが、まあ無理をせず、徐々に・・・。どこまでも自分に甘いエムズ君ではある。

58)ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く (さっちゃん)
これが普通ではない“古希”は、異人である。少なくても人間ではない。

79)「ちがうだろ!」 妻が言うなら そうだろう (そら)
そっ!何があっても、カミさんの言う通り。カミさんは絶対君主!それに従わないアナタは、無知なだけ・・・

84)売り言葉 買って二倍に 返す妻 (剛球)
同じような句に、どうも反応してしまう。繰り返すが、「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」なのだ!

94)空き缶日 他の缶見て 格差知る (第三発泡亭主)
その通り!たまに「缶の日」にビールの空き缶を出している家があると、「まだ現役の家庭だな」と思う。

ついでに、他の句も鑑賞しておこう。(番号は第一生命の通し番号)

<2017年 第31回サラリーマン川柳 優秀100句>
1)効率化 進めて気づく 俺が無駄 (さごじょう)
2)父からは ライン見たかと 電話来る (アカエタカ)
3)ブログ見て 部下の本音を 家で知る (億の舗装道)
4)AIよ 俺の上司の 指示わかる? (妻のメッシー君)
5)新人に メールで指示して 返事は「りょ」 (定年間近)
6)正直で 忖度なしの 体重計 (綾波翔太郎)
7)スポーツジム 車で行って チャリをこぐ (あたまで健康追求男)
8)飲み会で 上司の隣 ゆずりあう (逃げ松)
9)定年後 妻のトリセツ 子に習い (クサツマンポ)
10)「マジですか」 上司に使う 丁寧語( ビート留守)
11)妻いない この日は朝から プレミアム (ゆずいろ)
12)孫に聞く 将来の夢 ユーチューバー (リンゴの森より)
13)IoT なんの表情? このマーク (顔文字太郎)
14)試着室 格闘中に 声かかる (スリ夢)
15)静かだね 部長がいないと プレミアム (小さな幸せ)
16)保存先 いつもどこかへ かくれんぼ (怪傑もぐり33世)
17)1日の 嫁との会話は 9秒台 (レッドライオン)
18)AIに 翻訳させたい 嫁の機嫌 (小心者)
19)減塩の メニュー頼んで 塩かける (良太)
20)「言っただろ!」 聞いてないけど 「すみません」 (中っ端)
21)減る記憶 それでも増える パスワード (脳活)
22)減量の 決意はいつも 満腹時 (ホット景気)
23)格安は スマホと父の お小遣い(味噌シール)
24)間違えた! 上司へライン 「愛してる」 (みゆな)
25)俺ん家も 長期政権 嫁一強 (やす)
26)テレワーク 在宅勤務は 妻がNO (延長戦を続ける男)
27)相談は 上司先輩 よりネット (プロキシマV)
28)遅れても はっきり寝坊と 言う新人 (バカまじめ)
29)天職と 言って転職 繰り返す (過労ワーク)
30)言ったけど だれに言ったか わからない (よみ人知らず)
31)週始め やる気を消し去る メール数 (未読有り)
32)体重計 上る勇気と 見る勇気 (まさあき)
33)電子化に ついて行けずに 紙対応 (トリッキー)
34)封筒の 厚みでわかる 再検査 (よみ人知らず)
35)ふるさとへ 納税だけが 帰省する (井戸乃蛙)
36)インスタに 映えます冷めます 嫁の飯 (タクロウ)
37)ヨガマット いつしか昼寝の 敷き布団 (健康胞子)
38)家族ライン 父のコメント 既読無し (父を家族の一員に)
39)ランニング ゴールは近所の 居酒屋へ (銀)
40)AIが 俺の引退 早めそう (だいちゃんZ!)
41)禁煙し それでも家で 煙たがれ (片根武)
42)課長さん たまには部下にも 忖度を (とりとり)
43)変わったね 太ったねとは 言い切れず (過去は過去)
44)何事も 妻ファーストで うまくいく (よみ人知らず)
45)辞めますも SNSで 済ます部下 (旧新人類)
46)若作り 検診結果は 年相応 (しーちゃん)
47)都合よく 「若手」「中堅」 使われて (アラサー女子)
48)断った 上司と酒場で 鉢合わせ (地底人)
49)玩具おもちゃ屋で 孫に隠れて 値札見る (だんかい2号)
50)朝一で 嫌いな上司の 予定見る (ケルビン)
51)ままごとも パパが買い物 行かされる (光源氏)
52)父さんの 下着どうして 排除する (洗濯機)
53)老後にと 米寿の父が 貯金する (てる源爺)
54)料理出て 写真撮るまで 待てをする (みはるんるん)
55)忖度し 娘と別に 洗濯し (シムラー)
56)ウォーキング 秋に始めて 冬終わる (しゅうじのオヤジ)
57)制度より 働き方は 風土から (金時亭豆奴)
58)ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く (さっちゃん)
59)ヨーイドン 気持ち走るも 足は出ず (ペダル族)
60)汗だくは イケメンだけが 許される (はんはんか)
61)記憶にない 夫のどこに ほれたのか (まるこ)
62)ノーメイク 会社入れぬ 顔認証 (北鎌倉人)
63)近頃の 写真は真実 写さない (大ちゃん)
64)見栄を張り 現実を知る 試着室 (逆ペリカン)
65)今どきは シャープと言わず (ハッシュタグ ♯)
66)社内エコ 無駄を無くせと 配る紙 (飛べないコンドル)
67)小腹すき ダンナに言えば 小腹どこ? (大阪ビューティペア)
68)人減らし 「定時であがれ 結果出せ」 (まろちゃん)
69)昼休み 「いいね!」求めて 洒落た店 (インスタ君)
70)セルフレジ きかい相手に あたま下げ (天真爛ママ)
71)AIが オレのレポート 見て笑う (負けず嫌い)
72)後輩が 心開くの LINEだけ (くま吉)
73)履歴書に インスタ映えの 顔写真(今風いまふう)
74)薄さでは スマホに負けぬ わがサイフ(宣茶)
75)旦那への 家事に一言 ちがうだろー (妻恐怖症)
76)ラインから 絵文字が消えた 夫婦仲 (ケンタイキー)
77)嫁からの 返事はいつも 既読だけ (孤高の親父)
78)出したパス 誰も取らない 会議室 (しゃま)
79)「ちがうだろ!」 妻が言うなら そうだろう (そら)
80)サプリやめ アプリで変身 妻の画像 (さっちん)
81)年ごとに スーツと妻が キツクなる (島根のぽん太)
82)インスタで イイネ!とるため 食べ歩き (料理上手)
83)人生が 100年となり 大慌て (老行燈)
84)売り言葉 買って二倍に 返す妻 (剛球)
85)父さんの 苦労知ってる 靴の底 (可可子)
86)飲み会に 部下を誘って 10連敗 (あの頃は若かった)
87)業績は いいと聞くのに 感じない (みや)
88)上司より フォロワー数の 多い部下 (あずきち)
89)パパ来てよ 必要だったの 指紋だけ (iPhone使い)
90)胃袋へ 証拠隠滅 パパの分 (ずみ嫁ともぞー)
91)一万歩 足りないからと 次の店 (メタボ世代)
92)我が秘密 変換予測が 喋ってた (残業スパイ)
93)改善を 提案すると 業務増え (読み人知らず)
94)空き缶日 他の缶見て 格差知る (第三発泡亭主)
95)効率化 提案するたび 人が減る (元気パパ)
96)上司にも 部下にも言えない 「ちがうだろ」 (プロテイン依存)
97)プレミアム おかげで木曜 残業だ (サラリー麺)
98)お腹出た? 「内部留保」だ 気にするな (一粒子)
99)本業は 会社に隠れて ユーチューバー (リフトマン)
100)テレワーク 家ではかどる 妻しぶる (サンサン太陽)

自分がこの第一生命の「サラ川」のファンになって久しいが、昔は「ピカッ!」と光った句がいくつもあった。
それに比べ、最近の句は、あまり響かない。この原因は何か?
でも自分では生み出せないこの世界・・・。贅沢を言ってはいけない!

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2018年2月14日 (水)

学校のミサイル避難訓練

今朝(2018/02/14)の朝日新聞の記事。
学校のミサイル避難訓練、全国調査へ 文科省
 文部科学省は13日、北朝鮮による弾道ミサイル発射に備えた避難訓練などを実施しているか、今夏にも全国の学校を対象に調べる方針を発表した。訓練の実施や「危機管理マニュアル」の見直しを促す狙いがあるが、不安を過剰にあおらないための工夫などが課題となりそうだ。
 相次ぐミサイル発射を受けて文科省は昨年、避難訓練などの取り組みを学校に求めた。各教育委員会を対象に昨秋行った調査では、訓練を実施したり、予定したりする学校を1校でも把握していたのは、都道府県のうち23.4%、市区町村で31.7%だった。今回は、私立を含め全ての幼稚園や小中高校や特別支援学校などを調べ、取り組みを広めたいという。
 文科省は、学校が危機管理マニュアルを見直すための資料も作成し、近く教委に伝える。「窓からなるべく離れ、床に伏せて頭部を守る」「校外活動時の避難方法を事前に確認する」といった内容を盛り込んだ。ただ、これまでに訓練を実施した教委からは「通学路に頑丈な建物が少ない」「避難時に子どもが殺到して危険な場所がある」といった指摘も出ている。
 訓練の意味の説明や、不安への配慮も必要になる。文科省の三谷卓也健康教育・食育課長は「適切な行動で被害を少なくするため、訓練は必要だ」と述べた。(根岸拓朗)」(
2018/02/14付「朝日新聞」p37より)

こんな話を聞くと、安倍政権の意を受けて、文科省を通じて、じわじわと純粋な子どもたちへの洗脳が始まっているように見える。北朝鮮からミサイルが飛んできて、日本が戦争に巻き込まれるかも知れないよ。だから・・・と、戦争へのアレルギーを薄める意図!?
この動きは世界的な徴候。フランスの徴兵制復活にもビックリ。
先日、こんな記事があった。

「(日曜に想う)分断フランス、「徴兵制」に何望む 編集委員・大野博人
 フランスは「徴兵制」に何を期待しているのだろう。
 マクロン大統領は先月、実施に向けて作業グループを立ち上げたと発表した。4月に結論をまとめさせるという。同国では兵役義務は2001年に廃止されており、その復活に見える。
 昨年の大統領選挙ですでに公約として掲げていた方針である。男でも女でも18歳から21歳までの間に一度必ず防衛、治安を担う場所で任務に就かせるという構想だった。パリなどでテロが続き、治安に不安を感じる人は少なくない。こうした発想が出てくる背景はたしかにある。
 ただ当時、不思議に感じたことがいくつかあった。
 ひとつは提案している兵役期間だ。たった1カ月。初心者が入れ代わり立ち代わり頻繁に任務を交代してどれほど治安の強化につながるのか。
 選挙期間中、主要な争点になっていなかったことも意外だった。ほかの候補も似た考えを打ち出していたのだ。右翼のルペン氏だけでない。グローバル化や欧州統合に批判的で若者の支持も高い左派のメランション氏は、1カ月どころか9カ月の防衛や環境保全などの任務を課すと訴えていた。
 廃止のときは、大革命期以来の歴史的な転換といわれた。それをまたひっくり返そうというのに異論が目立たない。
     *
 とはいえ大統領選で接戦を演じた4候補の中に1人だけ反対した人がいた。それもまたちょっと不思議なことだった。なぜなら、その人が元首相のフィヨン氏だったからだ。保守の主流、共和党の候補でタカ派といわれていた。
 振り返ってみれば廃止を決めたのもやはり保守の大統領だったシラク氏だ。軍をプロフェッショナル化する必要がある、という理由だった。その流れからすると驚くに当たらないのかもしれない。高度に専門化が進んだ現代の軍に素人の出る幕はないというわけだ。
 そのフィヨン氏が昨年、仏メディアの取材で徴兵制復活を批判したときの言葉遣いがおもしろかった。
 「軍は野外の託児施設ではない」
 実はマクロン氏の考えには国防や治安の枠に収まらない狙いも込められていた。生まれ育った環境が異なる若者に同じ仕事をさせ、国民という共通した帰属意識を育む機会に、という狙いだ。
 仏社会は分断に苦しんでいる。テロが強めるイスラム系市民への偏見。経済的不平等への不満。人々をエリートと非エリートに分断する教育への失望感……。
 フィヨン氏の物言いには、そんな問題の解決は軍ではなく国民教育省などの仕事だろうといういらだちがにじむ。
 加えて軍関係者や専門家からは、経費がバカにならないとの懸念も出ていた。
 それを意識したようだ。大統領は最近「(廃止した)徴兵制をあらためて持ち出すわけではない」と強調している。むしろ「すべての国民の義務」という抽象的な呼び方を使い、「社会や環境、文化の領域での守るべき原則と取り組むべき闘いをフランスの若者に与える」のが目的で、それこそが「揺るぎない国民的連帯の土台となる」という。
 軍だけではなくほかの省庁も動員する構えで、「目的外使用」される徴兵制といったイメージ払拭(ふっしょく)に懸命だ。
     *
 ばらばらになりそうな社会を再び統合する手段としての徴兵制。
 それはあながち「目的外使用」とも言い切れない。近代的な国民国家は、広い領土に暮らし、貧富や宗教、言語がちがう人々に同じ国民という意識を持たせなければならなかった。その役割を公教育などとともに徴兵制による軍隊も担ってきた。またその力を借りたいのだろう。
 大統領選後の世論調査で6割の人がマクロン氏の提案を支持した。治安への懸念だけでなく連帯感を失う社会への不安の表れでもあったのではないか。
 けれど、国民軍が専門家集団へと変貌(へんぼう)したのは時代の要請だった。そこへ再び往時の姿を重ねる期待のまなざし。
 「すべての国民の義務」がどんな形で実現するにしろ、託される課題は重い。」(
2018/02/11付「朝日新聞」p3より)

フランスの「目的外使用」される徴兵制の目的は、生まれ育った環境が異なる若者に同じ仕事をさせ、国民という共通した帰属意識を育む機会に、という狙い」「ばらばらになりそうな社会を再び統合する手段としての徴兵制」らしい。

フランスの「大統領選後の世論調査で6割の人がマクロン氏の提案を支持した。」もそうだが、政教分離でイスラム社会での優等生だったトルコも、昨年4月の国民投票で、僅差で独裁を選んだ。
世界中が、第二次世界大戦の悲惨な記憶を忘れようとしている。時間とともに過去の経験を忘れる。これは人間の原理的な性(さが)か?

せめて日本は、平和憲法を持ち続けることで、「過ちは繰返しませぬから」を実践したいものだ。どんな理由にせよ、戦争は「過ち」なのだから・・・。

●メモ:カウント~1110万

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2018年2月12日 (月)

基幹送電線の利用率は2割

よくニュースで、太陽光発電に参入しようとしたら、送電線増設の莫大な費用を要求され、断念した、という話を聞く。その現実がこれだ。

基幹送電線、利用率2割 京都大特任教授、大手10社分析
 風力や太陽光発電などの導入のカギを握る基幹送電線の利用率が、大手電力10社の平均で19.4%にとどまると、京都大学再生可能エネルギー経済学講座の安田陽・特任教授が分析した。「空き容量ゼロ」として新たな再生エネ設備の接続を大手電力が認めない送電線が続出しているが、運用によっては導入の余地が大きいことが浮かび上がった。
 基幹送電線の利用状況の全国調査は初めて。29日に東京都内であるシンポジウムで発表される。
180212soudenn  50万ボルトや27万5千ボルトなど各社の高電圧の基幹送電線計399路線について、電力広域的運営推進機関(広域機関)が公表しているデータ(2016年9月~17年8月)を集計した。1年間に送電線に流せる電気の最大量に対し、実際に流れた量を「利用率」とした。
 分析の結果、基幹送電線の平均利用率は東京電力が27.0%で最も高く、最低は東北電力の12.0%。一時的に利用率が100%を超える「送電混雑」が1回でもあったのは60路線で東電が22路線を占めた。
 一方、「空き容量ゼロ」とされた基幹送電線は全国に139路線あったが、実際の平均利用率は23.0%で、全体平均と同程度。大手電力がいう「空き容量ゼロ」は、運転停止中の原発や老朽火力も含め、既存の発電設備のフル稼働を前提としており、実際に発電して流れた量ははるかに少なく、大きな隔たりが出たとみられる。
 電気事業連合会の勝野哲会長は昨年11月の会見で、送電線に余裕があるのに再生エネが接続できない状況を指摘され、「原子力はベースロード電源として優先して活用する」と述べた。
 ある大手電力は「空き容量は、送電線に流れる電気の現在の実測値だけで評価できるものではない」と説明する。だが、欧米では、実際の電気量を基にしたルールで送電線を運用して、再生エネの大量導入が進んでおり、経済産業省も検討を始めた。
 「空き容量ゼロ」路線の割合は、東北電、中部電力、北海道電力、東電で高く、西日本の電力会社は少ない。東北電、北海道電などでは、空き容量ゼロの利用率が、管内全体の基幹送電線より低かった。
 安田さんは「本来は利用率が高く余裕がないはずの『空き容量ゼロ』送電線が相対的に空いているのは不可解だ。『なぜ空き容量をゼロというのか』『なぜそれを理由に再生エネの接続が制限されるのか』について、合理的で透明性の高い説明が電力会社には求められる」と指摘する。(編集委員・石井徹、小坪遊)

送電線、巨額の「請求書」 大手電力、接続希望業者に
 再生可能エネルギーの導入に重要な基幹送電線が有効に利用されていない実態が明らかになった。一方で、接続を希望する事業者に、新たな送電線建設に向けた巨額の「請求書」が送りつけられている。再生エネの受け入れは大手電力で取り組みに差が出ている。
 再生エネ事業者の「レノバ」(東京都)は秋田県沖で洋上風力発電を計画している。最大出力は原発1基並みの100万キロワット。2021年度に着工、26年度に運転開始を目指す。
 ところが、東北電力は、基幹送電線が「空き容量ゼロ」だとして、総額1千億円以上とみられる送電線増強費用の負担を前提に、新規接続希望を募集した。280万キロワット(当初)の枠に1500万キロワット以上が殺到、9割以上が再生エネで8割が風力だった。
 入札は来月の予定。既存の発電所も新しい送電線を利用するが、費用のほとんどを新規事業者が出す。レノバの木南陽介社長は「送電線への接続可能量などについて情報公開を徹底してほしい」と言う。
 京都大の安田陽・特任教授の分析では、東北電は基幹送電線の約3分の2を「空き容量ゼロ」とし全国で最も割合が高いが、管内の平均利用率は最も低い。「空き容量ゼロ」路線で利用率が一時的に100%を超えた「送電混雑」は1路線だけだった。
 一方、既存送電線の有効利用を探る動きもある。
 九州電力は14年度から6万ボルトの送電線に流せる電気を従来の2倍に増やした。故障の際の出力抑制が条件だが、再生エネの接続は増え続け、昨年4月には、一時的に電力需要の76%を太陽光が占めた。送電線の運用を工夫し、離島以外では再生エネの出力抑制も出ていない。
 安田さんは「九州では原発も再稼働し、太陽光が大量導入されつつあるのに、空き容量ゼロの送電線が少なく、興味深い。電力会社で運用方針に違いが出ている可能性があり、適切に運用すればさらなる再生エネの導入拡大が可能であると日本でも実証されつつある」と話している。(編集委員・石井徹、小坪遊)」(
2018/01/28付「朝日新聞」p3,4より)

この記事を読んでいると、まさに電力会社のエゴが丸見え。そして東北電力と九州電力の違いのように、電力会社のスタンスも色々あるようだ。
それにしても、この電力会社の“官僚が知恵を絞ったような”考え方の背景は何だろう? 採算性の良い原発を再稼働させるための言い訳? 送電線を高く売り付ける儲け主義?・・・
そもそもこれらの送電線も、我々の電力料金で作られたもの。電力会社の努力で作られた物ではない。つまりは国民の財産。福島の事故の費用を電力料金に上乗せして国民が負担しているが、負担だけ国民に回して、いったん完成すれば、その設備は電力会社の私有物のような身勝手な扱いに違和感を覚える。

キーは「発送電分離」だと思うが、日本の発送電分離はどうなっているのか?電気事業連合会のHPによると、
「発送電分離
2015(平成27)年6月に、電力システム改革の第3弾として、電気事業法が改正され、2020(平成32)年4月より、送配電部門の中立性を一層確保する観点から、法的分離による発送電分離が行われます
」(ここより)
だという。
そして資源エネルギー庁のHP(ここ)には、詳しい解説がある。
発電、小売改革の次は送配電部門の改革
1995年以降、数回にわたる制度改革を行い、発電部門は原則参入自由となり、競争原理が導入されました。小売部門についても段階的な自由化を実施し、2016年4月、全面自由化が実現しました。
しかし、発電部門と小売部門が自由化されても、電気を各会社や家庭に届ける送配電部門が、これまでの電気事業者と新しく参入した事業者を平等に扱わないと、健全な競争が行われず、改革は進みません。発電した電気を各会社や家庭に販売するためには、自分で発電した電気を消費するのでない限りは、電柱や電線などの送配電網を利用する必要があるためです。送配電部門の改革は、発電や小売の改革を進めるための鍵だといえます。」(
ここより)
これを読むと、2020年からは、上の例のような接続希望業者へのイジワルは減るかも・・・

とにかく、日本の制度は大組織の思うがまま。既存の利権の温存だけが優先。
国会で、野党がこんな誰もが疑問に思うような事柄を問題にすれば良いのに、と思う。
官僚もそうだが、大組織は頭の良い人がたくさん居る。その人たちが、明晰な頭脳で自己保身の屁理屈を考える。
それらを打ち破るのは、この分析のような証拠を突きつけるしかない。
この分析が、現場にどの位のインパクトを与えるのか?または無視されていくのか?
見守っていこう。

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2018年2月10日 (土)

夏目雅子の「時代屋の女房」~ちあきなおみの「アゲイン」

このところ、スカパーで夏目雅子の特集を放送している。「小説・吉田学校」は、夏目雅子というより、作品そのものが良かったが、今日見た「時代屋の女房」は、夏目雅子が美しかった。
ここ)によるとストーリーはこうだ。
時代屋の女房
東京の大井で、35歳でまだ独り者の安さんと呼ばれている男が「時代屋」という骨董屋を営んでいる。夏のある日、野良猫をかかえ、銀色の日傘をさした、真弓という、なかなかいい女がやって来ると、そのまま店に居ついてしまう。この店は、品物じゃなくて時代を売る180210jidaiya から時代屋というので、安物ばかりだが、思い出と歴史の滲み込んだ、古くさいミシンや扇風機が並べられている。一緒に暮すようになっても、安さんは、真弓がどういう過去を持っているか訊こうともしない。そんな真弓がひょいと家を出ていくと、暫く戻ってこない。喫茶店サンライズの独りもんのマスターやクリニーング屋の今井さん夫婦、飲み屋とん吉の夫婦などが親身になって心配していると、真弓は何事もなかったかのように帰って来る。闇屋育ちのマスターは、カレーライス屋、洋品店、レコード屋などをやったあげく、今の店を開き、別れた女房と年頃の娘に毎月仕送りをしながらも、店の女の子に次次と手をつけ、今はユキちゃんとデキているが、その彼女は、同じ店のバーテン、渡辺と愛し合っている。今井さんの奥さんが売りにきた古いトランクから昭和11年2月26日の日付の上野-東京間の古切符が出てきた。47七年前、ニキビ面だった今井さんが近所の人妻と駆け落ちしようとして連れ戻され、使わなかった切符で、青春の思い出を蘇らせる今井さん。真弓がいない間に、安さんは、どこか真弓に似ている美郷という女と知り合い、関係を結ぶ。東京の孤独で華やいだ暮しを畳んで、彼女は東北の郷里に戻って結婚しようとしており、その寂しさの中で、安さんと出会ったのだ。マスターは遊びが過ぎて店を閉める羽目となり、ユキちゃんと渡辺クンに店を引き取ってもらい、小樽の旧い友人を訪ねて旅に出ることにする。安さんも、岩手でのぞきからくりの売り物があると聞き、一緒に車で旅に出る。道中、しみじみと人と人との絆や傷について考える安さん。そんなことを考えていた安さんが店に戻った翌日、真弓が初めて現れたときと同じように、冬にもかかわらず日傘をさして帰ってきた。ペコリと頭を下げる真弓だが、もちろん安さんは何も言わず訊かない。」

あまり複雑ではないストーリーが、何ともファンタスティック。夏目雅子の真弓が、まるで異界から来たように得体が知れない・・・
それが不思議な暖かさを生む。イジワルや悪人が出てくる映画よりも、よほど後味が良い。
それにしても、この作品の2年後に亡くなった夏目雅子の不運。あまりにも惜しい。

そして、この映画の主題歌が、何とも気になった。最後のテロップを見ると、ちあきなおみの「アゲイン」という歌だという。初めて聞いたが、何とも心に入る。
試しに、自分の音源を検索したら、何とあった!以前にFMで放送したものを録音していた。

<ちあきなおみの「Again(アゲイン)」>

「Again(アゲイン)」
  作詞:大津あきら
  作曲:木森敏之

迷いながら 愛をくちずさめてた
痛い日々でも足を運びたくて… もいちど

馬車道ににじむ夕陽が
愁いのドレス 掃ってくれるわ
貴方という名のぬくもりに
今なら 甘えられるでしょう 無邪気に

古い駅に そっと降り立つように
熱い涙を 胸で止めて歩き出したい

傷つきあう度あの頃
まどろんでいた さびれたカフェが
懐しい灯りともしてる
逃げだすように去った 街なのに

馬車道ににじむ夕陽が 私の涙を急がせる
今なら 甘えられるでしょう 無邪気に

震えながら 愛にもたれていたわ
痛い日々でも 生きて歩きたくて… もいちど

埋もれていた(!?)自分が持っていた音源が、表舞台に登場した!?
今まで、ふと聞き流してしまっていた歌が、ひょんな事で何度か聞くことになり、自分なりに見直した良い例である。

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