2017年4月28日 (金)

「報道の自由度」ランキング2017~日本は180カ国中72位

「報道の自由度」ランキングについては、2015年(ここ)から取り上げている。
今年は、昨年と同じ72位だという。

「国境なき記者団」先進国も報道の自由度が後退
国際的なジャーナリストの団体、「国境なき記者団」は、世界各国にどれだけ報道の自由があるかを分析した報告書を発表し、アメリカのトランプ大統領によるメディア批判などをあげ、先進国の間でも報道の自由度が後退し続けているとして懸念を示しました。
170428houdou1 「国境なき記者団」は、世界各国に報道の自由がどれだけあるか、毎年、分析をまとめ、ランキングを発表していて、ことしの報告書では、180の国や地域が対象となりました。
このうち、ことしトランプ政権が発足したアメリカは「トランプ大統領は、メディアを国民の敵だと訴え、複数のメディアに対しては、ホワイトハウスへのアクセスを妨げようとした」と指摘され、去年よりも2つ順位を下げて43位でした。
またイギリスは、「安全のためだとしてメディアへの対応が厳しくなっている」として40位と去年よりも2つ順位を落とすなど報告書では、先進国の間でも報道の自由度が後退し続けているとして懸念を示しています。
日本は、去年と同じ72位で、特定秘密保護法について「国連から問題視されているものの、政府が議論を拒み続けている」などと指摘されました。
一方、上位は1位がノルウェー2位がスウェーデン3位がフィンランドと、ことしも北欧諸国が占め、最下位は北朝鮮でした。

ランキング 詳しく見ると
「報道の自由度」ランキングは、意見の幅広さ、政府や経済界、宗教などから独立して機能しているか、それに報道の内容によって政府などから脅迫や暴力を受けていないかなど、7つの項目を採点して順位をつけたものです。
対象となった180の国と地域のうち上位10か国は次のとおりです。
170428houdou2 1位ノルウェー、2位スウェーデン、3位フィンランド、4位デンマーク、5位オランダ、6位コスタリカ、7位スイス、8位ジャマイカ、9位ベルギー、10位アイスランド。
上位を占める北欧の各国は、いずれも報道と表現の自由を憲法や法律で規定していて、政府や経済界、国民などがメディアに圧力をかけることがまれであることなどが理由として挙げられています。
このうち1位のノルウェーは、企業による報道機関の株式の取得が制限されていること、2位のスウェーデンは、記者への脅迫に報道機関と警察が協力して対抗していることが評価されました。
一方、72位の日本はG7=主要7か国で最低の順位で、その前後には、次の国や地域が並んでいます。69位モンゴル、70位がアフリカのマラウイ、71位ハンガリー、72位日本、73位香港、74位クロアチア、75位が地中海にある北キプロス。
日本は2010年は11位でしたが、この次に発表された2012年には22位となり、続く2013年は53位、2014年は59位、2015年は61位、2016年は72位と、徐々に順位を下げていてます。
順位を下げた理由について、「国境なき記者団」は、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故の際に報道が規制されたり、情報の開示が限られたりしたと指摘しているほか、特定秘密保護法が施行されたことなどを挙げています。」
(2017/04/27付「NHKニュース」ここより)

日本72位で変わらず=「フリー記者冷遇」-報道自由度調査:時事ドットコム
 【パリ時事】国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は26日、各国の報道の自由度に関する2017年の調査結果を発表した。日本は180国のうち72位と前年から順位が変わらなかった。調査は日本について「記者クラブ制度により、フリーや外国のメディアが冷遇されている」と分析している。
 日本は10位台に位置していたこともあったが、11年の東京電力福島第1原発事故をめぐる情報開示が問題視されて以降は下落傾向にある。調査は、安倍政権下で成立した特定秘密保護法などを機に報道に対する抑圧がさらに強まったと批判。大手メディアが政権の意向に配慮して「自主規制」を続けていると指摘した。
 韓国は、朴槿恵前大統領の疑惑をめぐる報道で「メディアが政権監視能力を発揮した」と評価され、前年の70位から63位に浮上。中国は176位と変わらず、北朝鮮は179位から最下位の180位に転落した。首位は前年3位のノルウェー。」(
2017/04/26ここより)

分かり易いパネルの写真を見付けた。(ここ)によると、このテレビ画面は関西のローカル170428houdou3 番組での解説だという。
試しに、在京民放5局の27日の情報番組をチェックしてみたが、この話題は取り上げていなかった。前年から順位が大きく変わっていなかったからかも知れないが、残念!

日本のメディアは、各社・各紙のスタンスにより、色々な視点から報道しているが、国としての「民主性・透明性」は、国外からの評価を見る方が早い。それがこの悲惨とも言える結果。
つまり、幾ら“日本は民主国家だ!”と言ってみても、所詮“井の中の蛙”・・・
森友問題ひとつ見ても、国民主権の公式の場である国会で、国民の下僕である官僚(佐川理財局長)が堂々とウソを言っても、それがまかり通ってしまうのが日本なのだから・・・

日本のメディアは、自社のカラに閉じこもった独りよがりの報道姿勢ではなく、日本という国が海外からどう見られているかを純粋に国民に伝え、日本が「独裁国家」にひた走っている事実を国民にもっともっと啓蒙するべきでは?

何とも情けない“民主国家・ニッポン”ではある。

(関連記事)
報道の自由度、日本は世界140カ国中61位~2015年 
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「報道の自由」日本なぜ低い? 
2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位 
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170428funderu <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月26日 (水)

SONYのデジカメ「DSC-RX100」はスゴイ!

SONYのデジカメ「サイバーショット DSC-RX100」を(中古だけど)つい買ってしまった。そして、その“すごさ”に感心してしまった。なるほど“名機”だ・・・

先日、デジカメの修理の話を書いた(ここ)。
その記事を書きなから“発見”したSONY「DSC-RX100」という機種。それ以来、どうもこのカメラは気になって仕方がない。「iPhoneで充分」と言いながら・・・
改めて価格COM(ここ)で見ると、レビューが515人、クチコミが何と24,628件もある。
価格COMのデジカメの検索で、「クチコミの多い順」で検索してみると、このカメラが歴代1位。2位の2008年発売の富士フイルム「FinePix F100fd」の20,703件を大きく引き離している。コメント数やレビュー数が多いのは、まあ名機の指標になるだろう。そして画質では10位(ここ)。ベスト20位の中では最も安い。

先に書いたように、数人の評価ではなく、500人の評価なので、つい信用してしまう。

最大の特長は撮像素子が1インチということ。それに従ってレンズもデカイ。自分にとって、最大の問題は重量。常用のPanaの「DMC-SZ7」が総重量133gなのに比べ、「DSC-RX100」は240g。1.8倍である。その重量を凌駕する魅力があるか・・・?

やはり実際に手に取ってみないと、自分にフィットするかどうかは分からない。それで、近くの量販店で手に取ってみた。確かに重いが、気になるほどでもなく・・・。しかし、その重量感が何とも言えない高級感もある。グリップも何とも持ちやすい。(後で、これは別売のアタッチメントだと知ったが・・・)
店員さんに聞いてみた。「CANONのIXY190の画質にガッカリしたが、DSC-RX100は違う?」「IXY190は1/2.3型のCCDだが、DSC-RX100は1型のCMOSなので画質は大きく違う。それに、CCDよりもCMOSの方が画質は良い」
どうも自分の記憶と違う。センサの大きさの差は当然として、CCDはブルーミングが大きいが感度が良く、CMOSは消費電力が少ないが安物、だと思っていたが、今はどうも違うらしい・・・。

それでも、この高級感に、このカメラを一度買ってみるか・・・という気になった。
そもそも自分は、何か気になるものがあると、ついそれに夢中になってしまう。色々研究してみたくなる。今回は高画質デジカメ・・・
高画質カメラでは、昔、CANONの「EOS KISS DIGITAL N」という一眼レフを買ったことがある。10年も前の話である。これが自分にはフィットしなかった。画質が気にくわない。全体的に暗いトーンで、明るいメリハリのついたコンデジで充分・・・となってしまい、使わなかった。

さてこの機種だが、新品を買うか、ヤフオクで中古を買うか・・・。車と同じで、新品は保証が付くが、もし気に入らなくて処分する時に、差額が大きい。しかし中古であれば、処分する時も、ロスが少ない。それに、iPhoneがあるので多分それほど使わない・・・
新品は価格comで36000円ほど。中古は千差万別・・・。発売後5年も経過していることもありヤフオクに大量に出品されている。しかし、あまり手垢が付いた物でも困る・・・
それで、なるべく程度の良い中古品を探すことにした。そしてあまり製造してから時間が経っていない物・・・。
この製品は、2012年6月の発売だが、2015年頃から日本製から中国製に変わったらしい。つまりは、中国製を選べば、製造後2年ほどのはず・・・。
それで落札したのが、送料込みで新品の75%ほどの値段のもの。リングに少しキズがあるが、概ね新品同様。ファームウェアのバージョンからも、2015年以降の製造だと分かった。

取扱説明書を片手に、何が出来るか、一通り勉強した。なるほど・・・。これはホンモノだ。窓から隣の家を写してみた。撮ったJPEGを拡大してみてビックリ。あまりに精細。うなった・・・

昔から使っていて、今もカミさんが使っているPanaの「DMC-SZ7」、そして最近買ったが気にくわないCANONの「IXY190」、そして今回のSONYの「DSC-RX100」。
画質をどう評価するか? スペック的には、SONYが2020万画素の1型CMOS、CANONが2000万画素の1/2.3型CCD、Panaが1410万画素の1/2.33型MOSである。
撮像素子の面積的には、SONYは他の5.4倍。つまりは光の利用率から、感度が5倍良い。それにレンズのF値が、PanaとCANONはF3なのに対し、SONYはF1.8。
これだけ見ても、性能は比較にならないほどSONYは優秀。しかしレンズの広角が、SONYは35mm判換算で28mm、Panaは25mm、CANONは24mm。つまりSONYが少し望遠ぎみ。

さて、画像の比較だが、これが結構難しい。素子の大きさも違えば、レンズの焦点距離も違う。それをどのような条件で比較するか・・・
まず、単純にどう見えるか?を比較した。まずは100%のフル表示にして、ある一部分を切り取って比較してみた。100%なので、これらの画素数は同じで、レンズの画角の違いだけが出るはず。(なお、被写体はメイ子が出窓に上がるための階段 ここ

  SONY       CANON       Pana
170426sony100 170426canon100 170426pana100

SONYがレンズの影響で画角が他より望遠になっているが、鮮明度の差は歴然。(焦点距離から言って、CANONとPanaが逆のような気もするが・・・)

ともあれ、SONYの優秀さは分かった。1インチの撮像素子から言って、当然ではあるが、持っている機能から言っても、一眼レフに劣らないカメラかも・・・

話は変わるが、前にヘッドホンのことを書いた(ここ)。
ヘッドホンは頭にかけるので、重量は重要なアイテム。しかし、重いことを吹き飛ばすほど、優秀なヘッドホンが、STAXのSR-009だった。このカメラもそれと同じ。
使い慣れたPanaのものと1.8倍も重いが、「DSC-RX100」はそれを吹き飛ばすだけの性能を持っているようだ。

「軽い方がよい」というカミさんに、「こっちの方が優秀だよ」と交換させようと思ったが、止めた。これは自分専用として、良い絵を撮る時に使おう。
ついでに、専用グリップ(AG-R2)と収納の茶巾袋(HAKUBA KCS-36S)も近々買うつもり。
今回は良い買い物をした。この“スゴイ”カメラは、新品を買っても良かったが、まあ年金生活者なので良いだろう。

170426muzukasii <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月25日 (火)

「共謀罪」食い違う世論調査結果

今朝(2017/04/25)の朝日新聞にこんな記事があった。
「「共謀罪」食い違う世論調査結果 「テロ」文言影響か
 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案について、報道各社が電話による世論調査で賛否を聞いた結果に、違いが出ている。法案の呼称など、質問文の違いが、回答に影響している可能性もある。
170425kyoubouzai  朝日新聞が15、16日に実施した世論調査では「組織的犯罪処罰法改正案」に対する賛否が賛成35%、反対33%と拮抗(きっこう)した。一方、読売新聞がほぼ同じ時期に「テロ準備罪法案」について聞くと、賛成が58%で、反対25%を大きく上回った。産経新聞・FNNでも「テロ等準備罪」を設ける法案に賛成57.2%、反対32.9%だった。
 毎日新聞の22、23日の調査では賛成49%が、反対30%を上回った。「『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案」への賛否を聞いた。同社の3月の調査では賛成30%、反対41%と逆だった。3月は「テロ」の言葉を使わずに質問しており、紙面で「(法案の)主眼をテロ対策と受け止めると、賛成が増えるようだ」と分析した。朝日も2月の調査で「テロ等準備罪」への賛否を聞いた際には賛成44%、反対25%だった。
 共同通信の4月の調査は賛成41.6%、反対39.4%と拮抗した。「犯罪を計画段階で処罰する『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案」への賛否を聞いた。
 NHKの今月の調査は、法案を「テロなどの組織犯罪を未然に防ぐため、『共謀罪』の構成要件を改めて『テロ等準備罪』を新設する法案」などと説明。結果は「どちらとも言えない」が最も多く45%、賛成24%、反対21%だった。(四登敬、風間裕之)

<解説>進まぬ理解、回答に影響か 「共謀罪」報道各社世論調査
 世論調査を読み解くには質問の仕方と調査方法の把握が欠かせない。「共謀罪」法案について、報道各社の調査結果をみると、法案への国民の理解が進んでいないこともうかがえる。
 音声でやりとりする電話調査で各社は極力、分かりやすい質問を心がけている。だが、問題が複雑な場合、説明を補わないと意味が通じにくい。その結果、各社で質問文も違ってくる。
 今回でいえば、法案の呼称、「共謀罪」との関係、テロへの備え、人権侵害の懸念などの説明が、影響した可能性がある。質問が長いと、印象的な言葉や最後の方が耳に残りやすいという電話調査の特性もある。
 同じ社でも聞き方を変えると、回答傾向が異なった。さらに、NHKの調査で「どちらとも言えない」が最多となり、朝日の調査でも3割が賛否を答えていない。法案への理解は、まだ進んでいないとみられる。
 一方で、一つひとつの調査は実施日、調査手法、集計方法なども異なり、結果が一致することはまずない。多くの調査は多面的な民意を映し出し、「重心」の位置を探る手がかりになる。複数の調査を横断的に眺め、国会審議とともに数値がどう変化するかに注目したい。(編集委員・堀江浩)」(
2017/04/25付「朝日新聞」p1、3より)

実に分かり易い解説である。ここで言う「分かり易い」とは、この記事の書き方が分かり易いのではなく、日本国民が単純で分かり易い(つまりバ○)ということである。

改めて、各紙の質問をメモしてみる。
<日経・TV東京>「政府は、殺人などの重大犯罪の計画に関与しただけで処罰の対象となる「共謀罪」の内容を見直し、犯罪を目的にする集団のみを対象にした「テロ等凖備罪」を設ける組織犯罪処罰法改正案を今国会に提出しました。この法案に・・・」
<読売新聞>「これまで検討されていた「共謀罪」の要件を厳しくし、テロ組繊や組織的な犯罪集団が、殺人などの重大犯罪を計画・準備した段階で罪に問えるようにする「テロ準備罪法案」に・・・」
<産経新聞・FNN>「2020年の東東オリンピック・パラリンピック開催などを見据え、政府は、従来の「共謀罪」の構成要件をより厳格化し、組織的犯罪集団が重大犯罪を計画した段階で罰する「テロ等準備罪」を設ける法案を国会に提出しました。一方で、捜査当局による人権侵害につながるとの指摘もあります。この法案に・・・」
<朝日新聞>「政府は、犯罪を実行しなくても、計画の段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ、組織的犯罪処罰法の改正案の成立を目指しています。この法案に・・・」
<毎日新聞>「「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が国会に提出されました。組織的な犯罪集団が犯罪を計画、準備した段階で処罰する内容です。この法案に・・・」

各紙の思惑?が出ていて面白い。自社の論調に合致した調査結果にしようと、苦心して質問している。と書いては言い過ぎか・・・・

内閣支持率を代表に、世論調査の都合の良い数字だけを取り上げて、のうのうとしているのが今の政権。
今回の共謀罪についても、「テロ等・・」と入れることで、“国民の勘違い”を狙っている。それが分かっていながら、その言葉に乗って、政府の思惑通りの回答をしている国民。そんなバカにされている状況も分かっていないニッポン国民・・・。
結局、国民の勉強不足なのだが、啓蒙する役目が少しはあるだろうメディアが、政権の片棒を担いでいるのが現実なので始末が悪い・・・。

結局は国民の無関心が原因。その結果として、どんな将来が待っているか・・・。それも国民が負うべき責任。
こんなにコロリとだまされる日本人なので、その国民性を踏まえて、全国民の目が集まり、目が覚めてしまう“事件”は無いものか・・・

たった2週間のオリンピックのために、将来世代の日本が暗くなるのなら、そんなオリンピックは要らない。そういう声は出ないものか・・・
国民が盛り上がらないのに自分で勝手に招致しておいて、“そのために”日本の将来の人権を踏みにじる自作自演・・・。
政府の煙幕をはらす何か無いものか・・・。良い意味での“籠池さんの爆弾”のような事件が・・・、なんて考えてしまう世論調査の結果ではある。

170425yakitori <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月24日 (月)

「真央選手一色の報道でいいの?」

今朝の朝日新聞の声の欄に、こんな投書が載っていた。
「(声)真央選手一色の報道でいいの?
    主婦(神奈川県 57)
 浅田真央選手の引退が大きなニュースになりました。彼女の偉業には尊敬の念を抱きます。しかし、メディアの扱いに疑問を感じました。
 引退が発表されると、多くのチャンネルが彼女の活躍を伝える放送になり、引退会見も生中継。どの局を見ても同じシーンが流れ、まるで災害時の緊急放送のようでした。放送内容も「感動をありがとう」の嵐。皆で同じ方を向くこの国の不気味さを感じました。
 そのころ、国の方向を大きく変える「共謀罪」や介護保険について議論されていました。この国のメディアはいつか、大事なニュースから国民の目をそらす操作に加担するのでは、という恐れを感じました。メディアのみなさん、どうか冷静な報道姿勢を貫いてください。」(
2017/04/24付「朝日新聞」p8「声」より)

引退記者会見の日(2017/04/12)、朝起きると、カミさんが「今日のテレビは真央ちゃん一色なのでつまらない」と言う。
朝食を採りながらチャンネルを回すと、なるほど真央ちゃん一色。結局テレビを切った。新聞も彼女の引退記事でいっぱい。結局、テレビも新聞も、真央ちゃん記事は一つも読まなかった。それほど、画一化された、押しつけの報道はキライ・・・

今朝の新聞を見て、同じような視点の人がいるのだ、と思った。このblogに取り上げるに当たって、何も見ず、何も読まなくては、書く資格は無いかな?と思って、タイムシフトレコーダーで12日の記者会見の模様を見ようかと思ったら、既に消えていた。Netで見るのも面倒なので、見ていない。
別に真央ちゃんキライでも何でもないが、付和雷同のメディアがキライ。日本に取って、それほどの大事件か? 引退と言うことは過去について話であり、将来の日本にとっての大事件ではない。それを、これほどまでに大きく取り上げることが分からない。視聴率が取れるから、ただそれだけなのだろう。

改めて、4月12日のテレビ番組表を眺めてみた(ここ)。「真央」で検索すると、この日の番組表で、ダブリを除くと「真央」が24ヒットした。
案の定、テレビ東京だけはヒットしない。一度もこの話題を取り上げなかったかどうかは分からないが、少なくても番組表に「真央」の文字は無かった。
テレビ東京は、2011年の東日本大震災のときも、その他の大事件のときも、全局同じ中継をしている中、ただ一局、グルメや旅番組を放送しており、チャンネルを合わせてホットしたことを思い出す。
現在のメディアは、数字が取れる話題ばかりを追い、国民が真に必要な事を追わない。NHKですら、上の番組表で「真央」が5件ヒットしている事からも、他の民放同様に、これを大きく取り上げていたことが分かる。まあ、これは単なる番組表からの話だが・・・

話は変わるが、22日夜の「フィギュアスケート国別対抗戦 女子フリー」をつい見てしまった。日本の選手が、2位、3位になった。これはこれで素晴らしいことだが、真央ちゃん大ファンのカミさんが言うに、「花がない。真央ちゃんは花があったが・・・」

足の長さは別にしても、顔の造作について、考えてしまう。頭や顔の形、目、眉、鼻、口の配置。それが「顔」なのだが、その形やバランスだけで「美人」や「可愛い」が決まってしまう。「真央ちゃん」や卓球の「愛ちゃん」は、そのバランス故に、国民からもてはやされた。しかし、その他の多くの選手は、幾ら実力があっても、それほど話題にならない。顔の造作だけは、本人の努力ではどうしようもない神のなせる業(わざ)。
神は実に不公平だ。もっとも神にしてみれば、別に不美人を作った気は無かろう。たまたま部品のバランスが良かった人が、人間界で美人と呼ばれているだけで、知ったこっちゃない、のかも・・・・

おっと話はずれた。幾ら民放でも、公共の電波を使ったメディア。視聴率だけでの視点でなく、もっと広い視点での多様性のある番組作りを期待したいもの・・・
例の森本学園問題では、この所、飽きてしまったのか、ワイドショーでも取り上げられなかった。それが今朝のテレビ朝日のモーニングショーで、久しぶりに取り上げていたが、この問題こそ、新しい事実が分かる都度、取り上げて欲しいもの。
テレビが飽きる⇒国民が飽きる・・・。これこそ、政権の思うつぼ。
メディアに多様性が無く、ただただ付和雷同して同じ事を伝えるだけなら、こんなに多くのテレビ局は不要なのである。

170424powerspot <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月22日 (土)

山口百恵の「横須賀ストーリー」

先日、朝日新聞にこんな記事が載った。
「(もういちど流行歌)「横須賀ストーリー」山口百恵 あまりに歌が巧かった17歳
 芸能界にいたのは、たった7年半。短い間にアイドルから国民的な歌姫へと駆け上がった山口百恵さんにとって、最大の転機となった一曲です。
     *
 「彼女は胃の中に歌を一度ストンと収め、はき出すように歌った。そこには彼女の17歳までの生き方、環境、すべてが表れていた」
 「横須賀ストーリー」を作曲した宇崎竜童さん(71)は、当時17歳だった百恵さんが、デモテープをもとに歌ったときの印象を強烈に覚えている。
 何人もの歌手に楽曲を提供してきた。宇崎さんが歌ったデモテープを渡すと、歌い方までコピーしてしまう歌手が多かった。だが、百恵さんは違った。
 「歌い出しの(拍をずらして刻む)シンコペーション、感情の込め方、発声。彼女はすべて自分のものにして、自然にできていた」
 あまりにも巧(うま)いので、ボイストレーナーがついて歌い方を指導しているのだろうと思っていたという。
170422yokosuka  作詞は妻の阿木燿子さん。神奈川県横須賀市育ちの百恵さんに重ねて書いた「横須賀ストーリー」は、レコード会社の求めでアルバム用に夫婦で用意した4曲のうちの1曲だった。
 「作曲の10年くらい前にイタリアブームがあって、『イタリアンロック』を意識して作った。『これを百恵さんが歌ったらカッコイイだろうな』と思って、サックスを使って」
 4曲の中で一番面白い曲に仕上がったと感じたが、アルバムには使われなかったので没になったと思っていたという。
 「シングルに採用されたとき? ああ、これまでの百恵さんとは違う、世界を変えていくつもりなんだなと感じました」
 アンケートでも、作り手同様、百恵さんの歌唱を称賛する声が相次いだ。
 「燃える情念をあの硬い表情で歌い上げる姿が本当に印象的だった」(宮城、55歳女性)、「無表情で歌うのに臨場感があった」(京都、65歳女性)。
 百恵さんが飛躍するきっかけとなった一曲だという見方も一致する。
 「初めて聴いたとき、百恵さんが『アイドル』から『大人の歌手』になったと感じた」(東京、56歳男性)、「山口百恵がこの曲を境に変わり、伝説の歌い手になった。そんな転機の一曲だと思う」(宮崎、64歳男性)。
 「イミテイション・ゴールド」「プレイバックPart2」「ロックンロール・ウィドウ」……。宇崎さんと阿木さんはその後も、印象的な楽曲を提供し続けた。アルバム収録曲などを含め、その数約70曲。疾走するかのような速さで存在感を増した百恵さんの約4年を、夫婦も伴走した。
 引退について、宇崎さんが感じたことは、ふたつ。
 「『ああ、もう書かなくていいんだ』って、背負っていたものが下ろせた感じと、『もうちょっと書きたかったなあ』と。いつも挑戦状をたたきつけられて、プロとしての幅を広げてくれた存在でした」

 ■文学に飢えていた?
 歌謡界のトップアイドルから、なぜ畑違いの自分たちに曲が依頼されたのか。宇崎さんはずっと疑問に思ってきた。その謎が解けたのは、約30年後のことだ。
 「実は数年前、初めて百恵さん夫妻と一緒に4人で食事したんです」
 宇崎さんはそこで、本人の“ご指名”だったと確認する。百恵さんのラジオ番組にゲスト出演した際、即興で歌を作り、その場で披露したことがあった。「この人はこういうメロディーを書くんだ、じゃあ、私にも書いてくれるかなって。そう思ったみたいです」
 さらに歌唱指導を受けていたという思い込みも、勘違いだったと知る。「(録音の際)宇崎さんのデモテープしか聴いていませんって。本当に驚いた」
 確かに傑出した歌い手だったと思う。歌い方を注文し、その注文を超える歌が返ってくることもしばしば。普通の歌手は1カ所注意されると、そこを意識して別の部分が乱れるが、百恵さんにはあてはまらなかった。「夜中までドラマの収録をしてからスタジオに来てそれをやってのけるんですからね。超人でした」
 一方で、当時から百恵さんの知性や品格を感じ取っていた。「ラジオでご一緒したときも、いつも文庫本を持ち歩いていた。文学に飢えている感じ」。本当はもっと勉強したかったんだな、と思ったという。(岩本美帆)」(
2017/04/15付「朝日新聞」b2より)

<山口百恵の「横須賀ストーリー」>

「横須賀ストーリー」
  作詞:阿木燿子
  作曲:宇崎竜童

これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか

街の灯りが 映し出す
あなたの中の 見知らぬ人
私は少し 遅れながら
あなたの後 歩いていました
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
急な坂道 駆けのぼったら
今も海が 見えるでしょうか
ここは横須賀

話しかけても 気づかずに
ちいさなアクビ 重ねる人
私は熱い ミルクティーで
胸まで灼けて しまったようです
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
あなたの心 横切ったなら
汐の香り まだするでしょうか
ここは横須賀

一緒にいても 心だけ
ひとり勝手に 旅立つ人
私はいつも 置いてきぼり
あなたに今日は 聞きたいのです
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
そう言いながら 今日も私は
波のように 抱かれるのでしょう
ここは横須賀

先日、「今ごろ!?山口百恵著「蒼い時」を読む」(ここ)という記事を書いたが、結局、まだまだ山口百恵は生きているということ。
しかし別の意味で、この歌も自分には新鮮・・・。何度も書いているが、自分は歌を聞いていても、まるで歌詞を理解していない。よって、この歌も、今初めて歌詞を文章として読んで、「この歌は、そういう歌だったのか・・・」と感心している始末・・・。自分にとっては、二度楽しめるのであ~る。

170422yamaguchiまあ、そんなバカな話は置いておいて、改めてwikiで、山口百恵のシングル曲を眺めてみると、確かにこの「横須賀ストーリー」で、歌の世界が変わった。ここからオトナの歌手への脱皮が始まった。これ以降の歌の凄まじいこと・・・

自分の備忘録を見ると、初めて買ったLPが1975年の2枚組のベストアルバム。「湖の決心」までだった。デビュー当時の歌は上手とは言えなかった。それが日に日に上手になって、新境地を拓いて行った。

上の音源は、自分の好きなハイレゾ音源(ここ)からダウンコンバートしたもの。40年経っても、昔の音はちゃんと“生きて”いる。
まだまだ楽しめる、若い頃に聞いた歌の数々である。

170422wasureta <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月20日 (木)

「共謀罪」~「戦前と違う」とは思わない 半藤一利さん

国会で審議が始まった「共謀罪」。テレビのコメンテーターは別として、半藤さんはどう捉えているのかな・・・と思っていたら、今朝の朝日新聞に載っていた。

「(問う「共謀罪」 表現者から)「戦前と違う」とは思わない 半藤一利さん
     窮屈になるのは、あっという間
                          ■作家・半藤一利さん(86)
 戦争は昔の話。本当にそう言い切れるのだろうか
     ◇
 私が11歳のとき太平洋戦争が始まった。東京大空襲では、逃げている途中に川に落ちて危うく死にそうになる経験もした。
170320handou  向島区(現・墨田区)の区議だったおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。
 当時は戦争遂行のための「隣組」があった。「助けられたり、助けたり」という歌詞の明るい歌もあるが、住民同士を相互監視させる機能も果たした。いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。「刺す」という言い方もあったけれど、おやじを密告した人がいたんだろう。
 歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を押さえつけようとするということだ。昔は治安維持法が使われたが、いまは「共謀罪」がそれに取って代わろうとしている。内心の自由を侵害するという点ではよく似ている。
 治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった。その後の2度の改正で適用対象が拡大され、広く検挙できるようになった。
 政府は今回の法案の対象について「『組織的犯罪集団』に限る」「一般の人は関係ない」と説明しているが、将来の法改正によってどうなるか分からない。
 私に言わせると、安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」をめざしている。今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。歴史には後戻りができなくなる「ノー・リターン・ポイント」があるが、今の日本はかなり危険なところまで来てしまっていると思う。
 「今と昔とでは時代が違う」と言う人もいるが、私はそうは思わない。戦前の日本はずっと暗い時代だったと思い込んでいる若い人もいるが、太平洋戦争が始まる数年前までは明るかった。日中戦争での勝利を提灯(ちょうちん)行列で祝い、社会全体が高揚感に包まれていた。それが窮屈になるのは、あっという間だった。その時代を生きている人は案外、世の中がどの方向に向かっているのかを見極めるのが難しいものだ。
 今回の法案についてメディアはもっと敏感になるべきだ。例えば、辺野古(沖縄県名護市)での反基地運動。警察が「組織的な威力業務妨害罪にあたる」と判断した集会を取材した記者が、仲間とみなされて調べを受ける可能性はないか。「報道の自由」を頭から押さえつけるのは困難でも、様々なやり方で記者を萎縮させることはできる。
 法案が複雑な上、メディアによって「共謀罪」「テロ等準備罪」など様々な呼び方があり、一般の人は理解が難しいだろう。でも、その本質をしっかり見極めてほしい。安倍首相は法律ができなければ、「東京五輪を開けないと言っても過言ではない」と答弁した。それが仮に事実だったとしても、わずか2週間程度のイベントのために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない。(聞き手・岩崎生之助)
     *
 はんどう・かずとし 「日本のいちばん長い日」「ノモンハンの夏」など昭和史関連の著作多数。「文芸春秋」の元編集長。」(
2017/04/20付「朝日新聞」P39より)

昭和史の大家である半藤さん。その半藤さんの言葉は、自分にとってみると、幾多の論者の言葉よりも重い。
どこから切り取って見ても、あまりに乱暴な法律「共謀罪」。民進党の山尾志桜里氏の厳しい質問に、金田法相がどううろたえようが、首相は動じない。
首相にこの自信を与えているのは、おごり・・・
それにしても、今の日本の政治はあまりに子供じみている。ボクちゃん政治がまかり通る。

話は変わるが、本棚にあった城山三郎の「落日燃ゆ」を“今ごろ”読んでいる。
広田弘毅の話だが、中身が濃い。文章の一行一行が重たい。
先日、読もうと思ってページをパラパラめくっただけで止めてしまった某女流作家の、母親との葛藤を描いた小説に比べると、大人と子供の差。こんな軽い小説は時間のムダ・・・。

それにしても、かつての政界は、大物政治家が多かった。その揉み合いの中から議論が進んだ。それに比べて、「1強」は絶対に良くない。戦前の関東軍の暴走を連想させる。
こんな専制政治がいつまで続くのか? 内閣支持率を盾に、傍若無人に振る舞う首相を、いつ止められるのだろう・・・
この本を読み終えたら、1巻で止まっている「小説吉田学校」にも、もう一度チャレンジしてみようかな、と思った。別に昔を懐かしむ懐古趣味はないけど・・・

170420sumimasen <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月19日 (水)

「東芝はノモンハン事件そっくり」

最近は、若者と同じく、家の中でもスマホを持ち歩っている。画面は小さいのだが、クイックに情報を得るには便利。前にも書いたが、その中でも「Yahoo!ニュース」というアプリを良く見ている。このアプリが便利なのは、「テーマ」というカテゴリがあり、「テーマを探す」に興味のある文言を登録しておくと、それに関したニュースだけを拾ってきて表示してくれる。
自分がいま「フォロー中」の言葉は、「東芝」と「森友学園への国有地売却問題」の二つ。
森友問題は、最近はニュースが無く、面白くない。それに対して東芝問題は、止まるところを知らず、益々蟻地獄に落ちて行っている。
そんな東芝に関するニュースの中で、次の記事に、妙に納得した。

「『失敗の本質』共著者が指摘 「東芝はノモンハン事件そっくり」〈AERA〉
 沈まぬはずの“電機の巨艦”が1兆円超の巨額損失の渦に飲み込まれようとしている。原因は原発事業の失敗だ。成長期や昭和のニッポンを力強く牽引し、明日は今日より豊かな生活をもたらした名門企業で、一体何が起こったのか。そのとき社員や関係者は何を見て、どう感じたのか。そして何が元凶だったのか。AERA 2017年4月17日号では「苦境の東芝」を大特集。関係者証言やジャーナリストの分析で全貌に迫った。
 日本軍の組織的欠陥を解き明かし、発刊から30年を経て読み継がれる名著『失敗の本質』。共著者の一人は、東芝という組織の中に、日本軍と驚くほどの類似性を読み取る。
*  *  *
 ビジネスパーソンが「座右の書」として挙げることの多い『失敗の本質──日本軍の組織論的研究』(中公文庫)。人気の秘密は、先の大戦を戦略と組織の視点から分析している点にある。同書はノモンハン事件、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄という各作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗と捉え直し、日本型組織に共通する欠陥を浮き彫りにした。1984年、同書を世に問うた執筆者6人は、
「現代の組織にとっての教訓、あるいは反面教師として活用することが最も大きなねらい」
 と記した。それから30年あまり。日本を代表する企業、東芝が消滅の危機に瀕している。

失敗の責任者が昇格
「東芝は日本軍の組織的な欠陥を克服することなく、相当程度に継承してしまった」
170419toshiba1  そう残念がるのは、同書の共同執筆者で経営学者の寺本義也さん(74)だ。現在もハリウッド大学院大学で教授として教壇に立つ。同教授によれば、東芝と日本軍は失敗の経緯や組織の特性まで共通点が多い。特に注目すべきは39年のノモンハン事件と、東芝による2006年のウェスチングハウス(WH)買収の類似性だという。
 ノモンハン事件とは、当時の満州国の西北部で起きたモンゴルとの国境線をめぐる紛争。衝突を拡大しない方針をとっていた東京の参謀本部に対し、満州を管轄していた関東軍が独断でモンゴルの後ろ盾だったソ連軍と激突し、大敗北を喫した。寺本教授は言う。
170419toshiba2 「東芝の本社を、ノモンハン事件当時の参謀本部だとすれば、WHは関東軍です。大事な情報を本部に上げずに現地で独走した点、極めて甘い戦況判断のもとで戦線を拡大した点、結果的にそれが組織全体の道を誤らせた点も全く同じです」
 さらに、失敗の責任者が追及されるどころか昇格した構図が「あまりにも似ていて驚いた」という。ノモンハン事件で無謀な作戦を仕切ったのは、関東軍の服部卓四郎中佐と辻政信少佐。この二人は事件のあと、東京の参謀本部の作戦課長及び班長に昇進し、ガダルカナルをはじめとする負け戦でも主導的立場にあった。一方東芝では、WHの買収を推し進めた志賀重範氏と、志賀氏が招聘したダニー・ロデリックWH元社長が、16年3月期に大幅な損失を出したにもかかわらず、志賀氏は東芝本社の会長に、ロデリック氏は東芝エネルギーシステムソリューションの社長に昇格していた。
「このコンビのもとでのWHの暴走が、東芝本体の危機につながったわけで、まさに第2のノモンハン事件と言っても過言ではない」(寺本教授)

願望は戦略ではない
『失敗の本質』のノモンハン事件の総括を読むと、東芝の姿が二重写しに見えてくる。
「情報機関の欠陥と過度の精神主義により、敵を知らず、己を知らず、大敵を侮っていた。また統帥上も中央と現地の意思疎通が円滑を欠き、意見が対立すると、つねに積極策を主張する幕僚が向こう意気荒く慎重論を押し切り、上司もこれを許したことが失敗の原因であった」
 寺本教授は、日本軍と東芝は組織としての三つの共通した欠陥を抱えていたと分析する。一つ目は「戦略のあいまいさ」だ。『失敗の本質』ではこんな指摘がある。
「本来、明確な統一的目的なくして作戦はないはずである。ところが日本軍ではこうしたありうべからざることがしばしば起こった」
 東芝のような大組織にとって、事業の方向づけと資源の配分を決める「戦略」は何よりも重要だ。しかし、一般には2千億円程度とみなされていたWHを約6千億円もの高値で買収したのはなぜなのか。寺本教授はその戦略の意図があいまいだという。
「当時の西田厚聰社長は、原子力企業で世界ナンバーワンになると考えていたのでしょうが、それは『願望』であって戦略ではない。願望はいくら積み上げても、戦略にはならない」

逐次投入の戦い方
 また重要な戦略であればあるほど、最悪の事態を想定したリスクマネジメントが必要だが、それも不十分だったと指摘する。東日本大震災は予測できないにせよ、最悪の事故が起きた場合に事業を継続できるか突き詰める必要があったはずだという。
 15年にWHがアメリカの原発建設会社を買収した判断も、根拠のない楽観主義と、経営学でいうところの「サンクコスト(埋没原価)・バイアス」によるものだと同教授は見る。サンクコストとはすでに使ってしまった費用のことで、途中で事業をやめても戻ってこない。しかし人間は失ってしまったものに価値を感じる傾向にあるため「あれだけ投資したのだからもったいない」とさらに投資を続けてしまうことを言う。
「ここまで兵力を投入したのだから撤退はできない、と逐次投入を続けた日本軍の戦い方と同じです」(同教授)
 もう一つ、組織そのものの欠陥として、日本軍と東芝に共通するのは「行き過ぎた縦割り」だ。『失敗の本質』では、「戦争において、近代的な大規模作戦を実施するには、陸・海・空の兵力を統合し、一貫性、整合性を確保しなければならないが、日本軍の統合能力は、米軍には遠く及ばなかった」と指摘している。東芝の場合、事業が多岐にわたるため、ある程度の縦割りは必要だが、「ガチガチの縦割り」(同教授)が他の部署に口を挟めない空気をつくった。
「原子力事業部がWH買収を進めようとした時、他の部門では疑問視する人もいながら消極的賛成に回ってしまった。組織論的に言うと、分業を進めれば進めるほど、統合が必要になるが、東芝は統合力に欠け、『総合電機』ならぬ『集合電機』になってしまった」(同教授)

過度な精神主義依存
 三つ目の共通の敗因は「ガバナンスの欠如」。結果として、おざなりの形式主義と過度の精神主義がまかり通った。社外取締役制度を導入したものの、機能を果たさず、15年には「チャレンジ」の名の下での過大な目標達成の強要が明らかになった。
「過度な精神主義に依存するのは組織の末期的症状。日本軍も敗北を重ねるごとにどんどん精神主義が強くなった。どんな作戦も最後は『敢闘精神で頑張れ』と。担当者が物資の補給が不十分だと訴えても上官は『それは君の敢闘精神が欠如しているからだ』と叫んで終わり。論理的な議論が封じられた」
「戦略があいまい」「硬直化した縦割り組織」「ガバナンス不全」。これらは東芝だけの問題ではない──。ソニー出身の経営学者で、戦略論を専門とする長内厚・早稲田大学大学院経営管理研究科教授の指摘も重い。
「日本企業の多くは技術力だけで差別化をはかり、かつてはそれで競争に勝てた。そのため、技術的な成果を出した人が、経営とは何か、戦略とは何かを学ばないまま、社長や取締役になっている。しかし、全体を俯瞰できる統合力と戦略が問われる時代には、それでは適応できない」
 長内教授には、大艦巨砲主義の時代の成功体験に縛られ、飛行機を主力にした制空権がモノをいう時代になっても戦艦大和や武蔵で戦おうとして負けた日本軍の姿が重なって見えるという。
 前出の寺本教授は取材の最後にこう警鐘を鳴らした。
「日本の企業の喫緊の課題は、本当の意味での『経営者』を育成する仕組みづくりです。日本軍の失敗、そして東芝の失敗から日本社会は教訓をつかみとらなければいけない」(編集部・石臥薫子)」(「
AERA」2017年4月17日号ここより)

東芝の凋落については、各メディアが面白おかしく論評している。上の記事も同じだが、それでもこの見方は、何か説得力がある。

170419toshiba3 昨夜(2017/04/18)は、建業法の「特定建設業」の許可を維持するために、エネルギーや社会インフラ事業など主要4事業をも分社化して2万人移籍、東芝本体は持ち株会社へ、と報道されたが、今日は日テレが「本体に人事・経理・総務など管理部門を残し1000人規模の人員削減を検討している」と報道した。(今見たら、サイトがエラーになるので、誤報かも知れない)

NAND事業の売却についても、連日色々な動きが報道され、株価もマネーゲームのように日々上下を繰り返している。
140年の歴史を持ち19万人の大企業が、たかだか2~3人の“サラリーマン社長”の選出を間違えると、こうなってしまう。
かつての山一証券と同じく、安心出来る会社などというものは無い。このことを、世のサラリーマンは、よくよく肝に念じなければいけない。

さて、もう一つの森友学園問題の尻つぼみは、「やっぱり~!」という感か?
何か新しい爆弾でも出てくれば、テレビのワイドショーが視聴率稼ぎに取り上げるのだろうが、このまま終わってはあまりに無念。アベ君の言いたい放題で終わってしまうとは・・・
そう言えば、さっき「森友学園の問題をめぐり、安倍晋三首相夫人の昭恵氏と夫人付職員だった経済産業省の谷査恵子氏に国家公務員法違反の疑いがあるとして、政治経済誌『日本タイムズ』発行人の川上道大氏は4月18日、検事総長と大阪地検特捜部宛てに告発状を送った。」というニュースが流れたが、地検もお役所。期待は出来ないだろう。
明るいニュースの無い世の中である。

170419jyana <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月18日 (火)

「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~家森幸男氏の講演

だいぶん前だが、NHKラジオ第2で、「文化講演会「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~武庫川女子大学国際健康開発研究所所長…家森幸男」(2017/02/19放送)を聞いた。
このお話は今後の参考のために残しておいた方が良いかな・・・と思って、取り上げてみる。

NHKのサイトにはこう解説がある。
文化講演会「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」
   武庫川女子大学国際健康開発研究所所長…家森幸男

日本人が平均寿命で世界一長寿なのは、先進国の中で心臓死の数がもっとも低いからである。また米食でコレステロールが低く、大豆や魚の摂取が血管を良好に保つことも証明された。しかしこうした食事は塩分過多で、脳卒中などの疾患を起こしやすく、健康寿命は平均寿命より10年短い。それが近年、食事にいくつかの工夫を加えることで健康寿命を延ばせることがわかってきた。その工夫を伝授する。」(
ここより)

講演の最後の部分を聞いてみよう。
<「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~家森幸男>

*この番組の全部(60分)をお聞きになる方は、(ここ=ZIP)をクリックしてしばらく待つ。

気になった所をメモしてみる。
「野菜・果物をふんだんに食べる。脂肪の少ない肉も大事。
一日60gの大豆を採ると心臓死が防げる。
大豆のイソフラボンは血管の壁に働いて植物性のエストロジェンとして働いて一酸化窒素を作る。一酸化窒素は血管を拡張し、血液サラサラ効果がある。
要するに、血管の健康のためには大豆と野菜を食べると良い。
世界中を回って分かった。女性のきれいなところは長寿地域が多い。女性がきれいなのは肌の末梢循環がよい。肌に潤いがある。肌に潤いがあれば、脳や心臓や腎臓の臓器の末梢循環が良い。だから臓器が元気。臓器が元気ならば長寿につながる。そういう理屈。

肝臓は、動脈硬化を起こす悪玉コレステロールを処理する受け口。これを作らせるのが女性ホルモン。女性ホルモンの代わりが大豆のイソフラボン。だから大豆を食べると悪玉コレステロールが減って動脈硬化が減って心臓死が少なくなる。

次に乳がん。がん細胞の中にエストロジェンを入れると増殖する。そこにイソフラボンを入れると増殖しない。だから大豆は乳がんの予防になる。どれだけ採ったらよいか。イソフラボンにして60~70mg。納豆1.5パック食べれば良い。
前立腺がんも同じく納豆1.5パックの弱い女性ホルモンの作用で、増殖が抑えられる。
他にも骨の健康にも良い。

魚のタウリンは、肥満度が低い、血圧も低い、コレステロールも低いことが分かった。魚を多く採っている人は、心臓死が少ない。どれだけ食べたらよいか? 一切れの魚、80~100gの魚を食べればよい。

世界の人を、大豆と魚を採っている順にそれぞれ5グループ、全部で25のグループに分けたところ、両方とも一番少ないグループには日本人はゼロ。逆に両方とも一番多く採っている1/25のグループに、何と日本人は90%。日本食の特色は大豆や魚を食べていると言うこと。

日本人は大豆や魚をたくさん食べる⇒心筋梗塞が少ない⇒世界一寿命が長い

健康寿命を延ばすには?
マサイ族には高血圧はいない。2.5g。当時塩分を採っていなかった。
塩分の量で脳卒中の死亡率が確実に上がる。7g(今の日本人は平均11g)を目標に塩分を下げれば、脳卒中は起こらなくて済む。

大豆、野菜、魚、海草、乳製品を多く採っている人たちは、脳血管性の認知症を55%減らすことが出来る。アルツハイマー型の35%減らすことが出来る。
ヨーグルトは免疫力を上げる効果がある。

健康寿命を短くする原因は寝たきり。その原因は脳卒中や骨折。そして元気にしている人もインフルエンザになって肺炎になって亡くなる。肺炎は脳卒中を超えて死因の第3位。
原因は、脳卒中は食塩の過剰、骨折はカルシウム不足、インフルエンザは免疫力の低下。
まとめとして、何を食べたらよいか?「まごはやさしいよ」と覚える。
まめ、ごま、海草、野菜、魚、椎茸、いも+ヨーグルト。
これで10年伸びる。健康寿命、プラス10(テン)!」

こんな話を聞いているうちに、前に書いたこんな話を思い出した(ここ)。
カミさんの友人のある奥さんの話。
「自分はコレステロールが高いが、薬を飲むことにした。食事制限をすると、あれもダメこれもダメ、で何もかもおいしくない。それだったら、薬を飲んででも、おいしい物を食べたいじゃない!?」
節制と自分の体質に関する考え方・・・。そして薬に対する考え方・・・

タバコを吸う人が「好きなタバコを止めるくらいなら、少しばかり寿命が短くなってもOK」と豪語するが、いざ医師からタバコに関係する病名を告げられると、即禁煙する。という話をよく聞く。
結局、病気の怖さは、何よりも大きいという事。

さて、我が家の食事は、意外とこれに合っているかも・・・。カミさんが結構ウルサイので・・・
自分はあまり意識していないが、毎朝ヨーグルトは食べさせられている。納豆も、自分はいまひとつだが、カミさんは大好物で毎日食べている。ゴマもよく食べている。
カミさんの食生活はまさに模範的。しかし、日々の体調は万全とは言えない。老化が原因なのは分かっているが、いつも不調を訴えている。
一方自分は、まあまあの体調・・・。メイ子も、何とか現役を保っている。
塩分控えめはツライが、それでも病院での長患いは避けたいもの。
だから、この模範的な食生活に近付けられるよう、“ちょっとずつ”でも心がけたいものだ。

170418roudou <付録>「ボケて(bokete)」より

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