2016年5月 6日 (金)

久~しぶりのゴルフ練習

今日は、久しぶりにゴルフの打ちっ放しに行ってきた。そもそもゴルフをしない自分が、なぜか? 理由は、練習場のICチャージがまだたくさん余っているから・・・
そもそも自分は、数十年前に「ゴルフの才能無し」として、とっくに卒業したのであ~る。

実は、2010年3月24日のことだった。カミさんが、ゴルフをやっている息子との心の距離を縮めたいと、ゴルフの練習場に通い始めた。息子が帰郷したおりに、一緒に息子の好きなゴルフに行って、同じ時間を共有するのだという。
それから年末に息子と一緒にプレーするまで、ゴルフスクールに通った。しかし、2010年の年末に“本番”のただ1回のプレーをしたのを最後に、カミさんはゴルフと縁を切った。理由は、もちろん才能の限界!?

いつだったか、打ちっ放しでも行くか、と練習場に行って、ICカードにチャージした金額を見て貰ったらビックリ。1万数千円も残っていた。
それからがプレッシャー。何とか使わないともったいない・・・
しかし、ちょうど1年前から自分は五十肩で腕が動かなくなった。それが治ったら行こう、と言っていたが、その再開がやっと今日だった、というわけ。

ちょうど連休が終わったので、今日は空いているだろう、と思って行ったのだが、営業開始の20分後に着いたら、満員。待ち時間が40分と書いてある。反対側の小さな練習場は空いている、と聞き、そっちに向かった。
平日は女性は打席料が無料だという。カミさんはゴルフセットを持って行ったが、もちろん自分は持っていない。それで200円でドライバーだけ借りる。

良く分からないまま、ICカードで2カゴのボタンを押したら、ゴロゴロ出てくる。後で見たら、100球だった。こんなにたくさん・・・
仕方がない。打とうか・・・
前回来た時は、結構「バギッ!」と言って、スナップ良く打てたが、今回はなかなか・・・・

それにしても体力が無くなった。10球打ったくらいでフーフー。カミさんに交代しようにも、まるでやる気無し。そもそも、クラブの握り方すら覚えていない。半年以上ゴルフスクールに通ったはずが、この「すっかりカラ」状態は理解が追い付かない。

Img_04651 100球打つのに、1時間もかからない。しかし結構ムキになって打ったので、疲れた~
唯一の収穫は、五十肩がまるで気にならなかった。決して完全に治ったワケではないが、ゴルフのクラブを振るのに支障は無いようだ。
それにしても、チャージの残額を使い切るまで、1回100球打っても、あと10回は来ないといけない。このカードを誰かにあげようか?と思っても、この練習場に来るような知人はいない。知らない人にあげるのも、どうか思う。
幸いにも、チャージした金額に期限はない。季候の良い春秋に1度ずつ行っても5年。
まあ出来れば、自分も時間がある身。せめてこの1~2年で使ってしまおうと思っている。
何せ、運動大キライ人間なので、“もったいない”をキーワードに、運動のためにも通うことにしようか・・・。

160506ganbatta <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年5月 4日 (水)

「日本の報道界」~長いものには巻かれろ?

最近、同じような話ばかりで、自分としてもイヤになってしまうが、でも今日本で進行している政権の報道への圧力については、メモしておきたい。
今朝の「天声人語」・・・。特に目新しい話ではないが・・・
「(天声人語)香港と日本の報道界
 ひと昔前まで、香港の新聞や雑誌は「報道の自由」の旗を高く掲げ、中国共産党や財界の不正に果敢に切り込んだ。だが近年は様子が違う。本土の影響が強まり、親中派の意向が経営陣の顔ぶれや報道内容に色濃く表れるようになった▼先月末、ある香港紙の編集幹部がいきなり解雇された。租税回避の実態をあばいたパナマ文書を詳報した当日のことだ。あの文書には党中央が神経をとがらせている▼ラジオでは、鋭い政府批判で人気の司会者が降板させられた。「香港政府が局に圧力をかけた。放送免許更新という魔の呪文に局がひざまずいた」と司会者は明かした。親中派企業は占拠デモの参加者ら民主派に近いメディアへの広告を急減させた▼驚いたことに先日発表された国際調査では、そんな香港よりも、日本の方が「報道の自由」度が低いと判定された。世界180の国と地域を調べた国際NGO「国境なき記者団」が、香港を69位、日本を72位とした▼上位には北欧や西欧の国が並び、下位には独裁国が目立つ。西欧中心の見方ではないかと思うものの、72位という順位には記者として自責の念を抑えがたい。報道の将来を思うと、焦燥感がこみ上げる▼それにしても、昨今の自民党議員らによる居丈高な物言いは、やはり常軌を逸している。担当相が放送局に電波停止をちらつかせ、議員が報道機関を懲らしめる策を勉強会で披露する。あの種のふるまいがなければ、日本がここまで評判を落とすことはなかっただろう。」
(2016/05/04付「朝日新聞」「天声人語」より)

やっぱり・・・という話・・・
「(話そかな、:5)話そう、したたかに
 3月17日、23年間続いたNHKの報道番組「クローズアップ現代」は、最終回で社会の課題に向き合う若者たちを取り上げた。昨夏、安全保障関連法案への反対デモで注目された学生団体SEALDs(シールズ)の奥田愛基(あき)さん(23)も登場した。
 その2日後、奥田さんは京都市での集会で、「NHKは昨年6月から取材していたのに、全然企画が通らなくて」と話した。NHKはデモだけでなく、昨年7月には、大学での日常風景なども撮影していた。
 どの番組で放映されるか明確には告げられず、奥田さんは昨年11月、担当者から「放送を目指しているが、企画が通らずごめんなさい」と言われたという。
 それがクローズアップ現代に決まったと言われ、3月に改めて撮影。「出演は口外しないで」と念押しもされた。放送が実現し、奥田さんは思った。「現場は頑張ってくれたんだ」
 NHKの労働組合に加入する放送職場の職員たちが、昨年9月に開いた緊急集会のチラシにはこうあった。「じつは今、NHKでは安保法案関連の放送が、出しにくい?」
     *
 番組は4月、「クローズアップ現代+」に衣替えし、初回からキャスターを務めた国谷裕子(くにやひろこ)さん(59)は降板した。
 ある現役ディレクターは国谷さんを「相手が誰でも聴くべきことを聴く人」と信頼する。印象に残るのは、2014年に菅義偉官房長官が出演した回。集団的自衛権への道を開いた閣議決定に「歯止めがかかるか、多くの人が心配している」などと繰り返した。
 国谷さんの降板について、NHKの板野裕爾(ゆうじ)専務理事(当時)は3月の参院総務委員会で「現場の判断を優先した」と答弁した。
 朝日新聞の取材に国谷さんが答えた。昨年12月に契約を更新しないと伝えられ、理由は「番組をリニューアルし、キャスターも一新するためとのことでした」という。「11月末に制作現場はキャスター継続との提案をしており、一緒に番組を制作してきた方々は、替えずにいきたいと、最後まで強く主張したと、あとで耳にしました。それを聞いて、これまで23年間続けてきて本当によかったと思いました」とコメントした。
 NHK広報局は放送時期や降板に関する質問に「番組の内容は、報道機関としての自主的な編集権に基づいて、その都度、判断しています」と回答した。
 最終回翌日、国谷さんへの「感謝の夕べ」が東京・原宿の中華レストランであり、番組に携わった歴代関係者約300人が集った。
 「1日でも長く一緒に仕事を続けたかった」。あいさつが続く中、現役ディレクターは「自分が担うべき責任を、国谷さんに負わせてきたのではないか」と自問し、思った。「責任を果たすため、したたかに番組を作り続けよう」
     *
「SEALDs KANSAI(カンサイ)」のメンバーだった女性(24)は2月、中心メンバー用のLINE(ライン)のグループから「脱退」した。街頭に立つこともやめた。
 「おじさんにばれたら」と気になった。日頃から世話になっているおじは現政権に肯定的。「波風を立てたくない」と思った。
 街頭で「意見を言うことは当たり前」と訴えてきたのに。自己矛盾に陥った。
 今春、大学院を修了。久しく会っていない友人に電話をかけ、政治について話すことを始めた。
 これまでにも、「お祭り騒ぎしたいだけじゃないの?」などとデモへの偏見を耳にしてきた。思いをわかってもらうには一対一で話すことがもっと必要かも。それは、今の私にもできる。
 「街頭で声を上げることと、身近な人と話すことは、私にとって同じ」。これからも自分の考えを言葉にしたい、と思っている。」(
2016/05/03付「朝日新聞」p26より)

政権に厳しい発言をしてきたキャスターは、この春、皆“失脚?”した。会社側は「現場の判断」や「本人の希望」として逃げる。しかし、その現場の実態は違う・・・
それにしても、ここまではっきりと書いた記事はなかった。管官房長官への厳しい指摘と、国谷さんへの、昨年12月に契約を更新しないと伝えられた、という話が対になった記事を・・・

せっかくの文字になった事実。それをここ(このblog)にピンで留めておきたい。

「報道ステーション」古館伊知郎キャスターの降板にまつわる裏話も聞きたいものである。建前の話では無く・・・
でも、どの世界も「長いものには巻かれろ」なので、どうかな・・・

160504wakaranaku <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年5月 2日 (月)

「多数で決めて何が悪い?」

明日は憲法記念日か・・・。今年はなぜか気になる・・・
今朝の朝日新聞の1面に、記事のプロローグとしてこんな記事があった。
「(憲法を考える)立憲vs.非立憲 多数で決めて何が悪い? 論説委員・坪井ゆづる
 「立憲主義って何だ?」
 「これだ!」
 4月29日夜。安全保障関連法の廃止を求める高校生ら約500人のコールが、国会前に響いた。
 これまでの護憲派とは異なるリズム、新しい言葉。
 いま問われているのは護憲か改憲かではない。そんな議論のはるか手前に前提としてあるはずの立憲主義、政府は憲法に従って政治を行わなければならないという「当たり前」が当たり前でなくなっている――立憲に非(あら)ず。こんな現状を許していいのか? そう訴えたくて集まった。
 安倍晋三首相は国会で、憲法解釈の「最高責任者は私」と言い切った。「立憲主義にのっとって政治を行うことは当然だ」と繰り返しているが、本当にそうしているだろうか。
 2014年7月、首相は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。それまでの内閣が重ねてきた憲法解釈を、ひっくり返した。
 その前年、内閣法制局長官に集団的自衛権の行使容認に前向きな外交官を起用したところから、この流れは想定された。権力者が「法の番人」を自分色に変える。日銀総裁。NHK人事。みずからの力をこれほどためらいなく行使する首相はかつてない。
 権力を分散させて相互間の「均衡と抑制」を図る憲法の考え方からは遠い。
 昨年6月の衆院憲法審査会。参考人の憲法学者3人がそろって安保関連法案を「違憲だ」と指摘した。だが耳を傾けることなく採決を強行した。説得して納得を広げるより、結論ありきで走る政治手法が目立つ。
 数の力がすべてだ。○か×か、多数で決めて何が悪いのか――。ぎすぎすとした政治が広がっている。
 だが、これは安倍政権で突然、始まったわけではない。1990年代から少しずつ、私たち主権者の同意を得て準備されてきた。
     ◇
 これまで憲法は「護憲VS.改憲」で論議されることが多かった。でも、それでは見えないことも出てきている。今回は「立憲VS.非立憲」という新しい「レンズ」で、日本の現在に目をこらしてみる。」(
2016/05/02付「朝日新聞」p1より)

そしてこれは少し前の記事だが、「タガを外した」ことについて、こんな記事もあった。
「(社説余滴)大平首相と安倍首相 小村田義之
 サミット、消費税、衆参同日選――。そんな言葉が躍るのは今に限った話ではない。
 大平正芳首相のころもそうだった。
 大平氏は1979年、日本で初めて開かれた東京サミットの議長を務めた。その秋、一般消費税の導入を掲げて総選挙に突入するが、国民の反発を受けて撤回。80年の衆参同日選のさなかに急死する。
 もう一つ、大平氏と安倍首相の類似点を求めれば、ともに歴史的な決断をした政治家ということだろう。
 大平氏は75年、三木内閣の蔵相(現・財務相)として、不況による歳入不足を埋めるため、当時は禁じ手とされていた赤字国債の本格発行に踏み切った。
 バブルで税収が増えた数年間、発行はゼロになったものの、一度外れたタガは元に戻らず、いまや日本は借金漬けである。その後の財政運営まで大平氏の責に帰すのは筋違いだが、時の政権の決断が、思いもよらぬ未来を招く実例と言えないか。
 安倍内閣による集団的自衛権の行使容認はどうだろう。これもいわば歴代政権の禁じ手だった。そのタガを外した安保法制が、日本をどんな方向に導くのか。
 あれが時代の変わり目だったのかと、時が流れて、明確にわかることがある。安保法制に反対する社説を書いてきて、そんなことを思うことが度々あった。
 大平氏の蔵相秘書官だった森田一・元運輸相を訪ねた。見えてきたのは、苦悩の中で赤字国債の発行を決断した政治家の姿である。
 大平氏はもともと、赤字国債に反対だった。高度経済成長は歴史の例外であり、発行すれば歳出の膨張に拍車をかけると見切っていた。省内で何度も会議を開き、部下に「赤字国債は万死に値する」と回避する知恵を求め続けたが、最後は追い込まれた。
 自らを責める思いがあったのだろう。首相になると、財政再建のため一般消費税の導入を訴えた。「説明すればわかってもらえる。国民を信頼している」と漏らしていた。
 信念と正反対の決断をした大平氏と、安倍氏は違うのかもしれない。森田氏は「安倍さんに悩んだ様子はないですね。やりたくないことのために、何度も会議を開いたわけではないですね」と言う。
 どれだけ苦悩したか。決定過程は重視されたか。
 2人の首相の鮮明な対照がそこに浮かびあがる。(こむらたよしゆき 政治社説担当)」(
2016/04/15付「朝日新聞」p14より)

今朝、ボーっとテレビを見ていたら、最近田中角栄の本が売れているという。石原慎太郎の本もベストセラーとか。そして、昔の田中角栄の「日本列島改造論」の本も中古でも高価とか・・・
そして「政治は力だ、力は数だ、数は金だ」という田中角栄の言葉が、思い出されているという。
これらは、米大統領選のトランプ候補の快進撃にも通じる。
世界的に、強いリーダーを求めているのか・・・

さてここからが本題だが、彼のヒトラーも、法に則って、独裁政権を打ち立てた。
戦前の日本も、現在の安倍政権も、全ては遵法で動いているという。
つまり軍も独裁政権も、最初から独裁では無かった。それは国民が支持した結果。
しかし、いざそれらが崩壊すると、国民はさも自分たちが独裁の被害者であるかのように振る舞う。
繰り返すが、それらのリーダーを選んだのは各国の国民であったはず・・・。
戦前の日本の国民は、日露戦争で勝ったと浮かれ、熱狂して、軍をして戦争への道に突き進ませた。
ドイツも日本も米国も、選挙という手段で、幾らでも止められたはずが、結果として“止めなかった”。
現在の安倍政権も同じ。何度か行われた選挙で、安倍政権の専横を止める機会があったにもかかわらず、先の北海道の補欠選挙も含めて国民はそれを“止めなかった”。

さっきニュースで、NHKの世論調査の結果が放送されていたが、国民の認識(勉強)がまだまだのような気がしてならない。
上の記事のように、「一度外れたタガ」は元に戻らない。
安倍首相は、良くも悪くも歴史に名を残しつつある。それをどう評価して、今後も任せるかどうかを決めるのは、やはり国民。
今後、何があっても、国民は被害者の振りする事は出来ないと思うのだが・・・
現代の世代が、将来の世代に対して!

160502dakko <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年5月 1日 (日)

「日本の個人番号カード」に思う

発行でトラブル続きだという日本の個人番号カード(マイナンバーカード)。
少し古い記事だが、こんなに使いこなしている国もあるという。
「(ワールドけいざい)税申告・投票…IDカード1枚 エストニア「電子政府」サービス
 バルト3国のひとつのエストニアでは、税の申告や投票、会社の設立登録や薬局での薬160501bangou1 の受け取りが、一つのIDカードで済ませられる。日本の「マイナンバー制度」に似た、国民番号制度が定着しているためだ。政府は国外に住む外国人にもサービスを使えるようにし、企業誘致にいかそうとしている。
 ■労働時間短縮、GDP2%分の試算
 首都タリンの薬局では、客が差し出したIDカードを読み取るだけですぐ160501bangou3 に、医師が発行した電子処方箋(せん)と客に渡す薬が、薬剤師のパソコン画面に映し出された。薬剤師のマーラ・ニグラスさん(31)は「いちから情報入力の必要がある紙の処方箋に比べ、お客さんの待ち時間もずっと少なくて済む」と話す。いまは9割以上が、IDカードで済ませるという。
160501bangou2  これも「電子政府」のサービスによるものだ。行政への申請手続きは電子化され、役所や公的機関、薬局や病院が必要な情報をやりとりできる。病院では患者が別の病院で受けた治療歴もすぐ調べられる。医師のクリスティーナ・ポルドさんは「別の病院にわざわざ問い合わせる必要はなくなった」と喜ぶ。
 電子政府づくりは、1990年代後半に始まった。旧ソ連から独立を回復し、国の立て直しが本格化したころだ。ICチップ入りのIDカードは、2002年から。15歳以上は所持が義務づけられ、約9割の国民が持つ。政府のポータルサイトからは税金の申告や会社登録などの申請ができ、所得税の還付手続きは通常、数分で済むという。ICチップの情報を入れた携帯端末でも操作できる。
 インターネット上で本人の意思を確認できる電子署名機能を活用して、05年には電子投票を始めた。昨年の議会選では投票した人の約3割が利用した。電子署名はインターネットバンキングや企業の電子契約書へのサインにも使われる。紙のやり取りが減り、労働時間が短縮されて、国内総生産(GDP)の2%分を別の仕事にまわせるとの試算もある。
 ■外国人も2日以内で起業
 政府は14年12月、国外で暮らす外国人も電子政府サービスを使えるようにした。「電子住民」になれば、2日以内で必要な企業の設立登録ができるという。エストニアはEU加盟国で、欧州の共通通貨ユーロを使う。国外の起業家が現地で企業を設立すれば、28カ国が加盟するEU域内で取引がしやすくなる。
 ITコンサルタントのスタニスラフ・ユリンさん(34)は、電子住民のひとり。EU域外のウクライナの首都キエフにいるが、昨年10月、エストニアでIT企業を起こした。「電子サービスで取引上の手続きが簡単。ウクライナは規制が厳しいから」と言う。
 電子住民は2月の時点で約9千人、設立した企業は約340社にのぼり、年内に1500社を見込む。エストニアで、進出する起業家を支援する会社を開いた小森努さん(41)は、これまで日本から約10社の設立を支援したという。
 政府は電子住民を増やそうと、現在は日本を含む約40カ国にある在外大使館での申請窓口を、年内に200カ国以上に増やす。現地で銀行口座を開くには、いまは原則、一度は本人がエストニアに行く必要があるが、この夏以降はネットだけでできるという。
 新たなサービスを模索する動きもある。証券取引所に上場する企業の株主が電子住民なら、その企業の株主総会でネット投票ができるしくみをつくれないか。タリンで取引所を運営するナスダックは、実現に向けた試験を年内に始める。
 国外へのオフィス移転や移住を考える人に、世界各地の生活情報などを提供するIT企業「テレポート」のステン・タムキビ最高経営責任者も「電子住民は、国際的にビジネスの機会を探す企業経営者も多い」と、客が増えていくことを期待する。
 ■データベースを分散 個人情報保護・サイバー攻撃防止
 エストニアでも、政府の情報管理を懸念する声はあった。システム開発に携わったIT企業のサイバーネティカによれば、サイバー攻撃を受けたことは過去にあるが、個人情報の流出の大きな被害はないという。
 システムには、役所など900以上の機関がつながる。一つの巨大なデータベースをつくらないのは、プライバシーを保護し、サイバー攻撃を防ぐため。各機関が管理する個人情報を、事前に決められた範囲のなかでやり取りするしくみという。医師が発行する処方箋を管理するセンターには、薬局は客のIDカードがあればアクセスできるが、政府でも関係がなければアクセスできない。
 カードを持つ人はポータルサイトで、自分のどの情報をだれが閲覧したのかを確認でき、心当たりがなければ通報できる。個人番号は隠さない。カードと暗証番号がそろわないと、個人情報にはアクセスできないと理解されているからだ。
 政府の最高情報責任者のタービー・コトカさん(36)は「人口に対して国土は広く、行政運営を効率化する必要があった。政府の取り組みに批判もあるが、やらないといつまでも(効率的な)電子化の世界に入れない」と説明する。(タリン=寺西和男)」(
2016/03/27付「朝日新聞」p7より)

個人番号カードの是非については、色々な意見がある。しかし日本では既にスタートしている。だったら、より便利になるはず・・・だが、どっこいなかなかうまく行っていないようである。

3つほど例を挙げる。
先日、ある役所に手続きに行ったら、免許証と個人番号カードが必要だという。仕方なく両方を持って行ったら、個人番号カードに写真があるため、それで本人確認が出来るはずが、カードでは番号だけ見て、改めて免許証で本人確認をしていた。
個人番号カードは、免許証に代わって証明出来るはずだが、現場ではまだまだそれが分かっていないようで、全ては従来通り・・・・。
2つ目。ある市役所から、1年半前に亡くなった人宛に、ある請求書が届いた。その担当部門に「死者に請求書が来た」と電話すると、恐縮しながら「返信用封筒を送るので返送してくれ」とのこと。同じ市役所で、死亡届を出したのに、横のつながりはどうなっているのか?
亡くなった情報は、市役所内でコンピュータ上、共有されていないのか??
3つ目。ある市役所から、請求書が届き、少し期限を過ぎたら、矢の催促の電話。
先日、市役所から手紙が来て、「本来免除されるべき金額なので、手続きの書類を送るので、署名捺印して返送してくれ。今まで納入された金額を全額返金する」とのこと。
これも横のつながりが無かったせいか・・・

それにしても、市役所の対応のスピードは、通常のビジネスの世界とはかけ離れて遅い。全ての項目が細かく分かれて人に分散されており、他の人での代用がきかないようで、「担当者が居ないので分からない」となる。

こんな経験もある、死者への請求書を発行した部門のある担当者。本当に親身になって対応してくれ、我が家にとっては恩人とも言える人。その人が、“あまり熱心に対応したせいか?”他の部署に移ってしまった。
働き過ぎて、出る杭になったのでは?と心配したほど・・・

前大阪市長の橋下徹氏。あまり好きではないが、これらの役所の対応を見ていると、役所の職員に厳しかった橋下さんの姿勢に、今ごろ、拍手喝采をしたくなった。
ふと、我々の近くの役所でも、橋下さんのような首長が出て、果敢に改革してくれないかな・・・と思うこの頃。
個人番号カードが利用されて、役人の仕事が減っても、人員減とはならないだろう日本のお役人体質・・・。
自分もこの次に生まれてきたら、潰れる可能性のある会社ではなく、お役人を目指そう!?

160501torikowasi <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月28日 (木)

「看護師」と「准看護師」

今朝朝日新聞にこんな記事があった。
「(ザ・コラム)「戦後の遺物」 准看護師を知っていますか 駒野剛
 パジャマ姿の初老の男が11人の「白衣の天使」たちに囲まれた写真が自宅にある。
 病魔に襲われ、1年がかりで退院目前までこぎ着けた。その折、54度目の誕生日を迎え、病室で彼女らが祝ってくれた。何度も手術で生死の境をさまよった私と、一緒に闘ってくれた同志との記念撮影だ。
 その天使の世界が「看護師」と「准看護師」の二重構造と知って戸惑いを覚えた。
 高卒後、3年以上の専門教育を受けるなどして国家試験に合格した「看護師」と、中卒後、養成所なら2年履修し、都道府県知事の免許を得てなるのが「准看護師」だ。
 全国で就業する看護師は114万人、准看護師36万人(2014年)。7割が病院に集中する看護師に対し、准看護師は病院が40%と最多だが、診療所35%、介護施設など21%と、多様な分野を支えている。
 だが、制服、業務が同じで見分けられない。業務などを定めた「保健師助産師看護師法」(保助看法)は、看護師を「傷病者若(も)しくはじょく婦に対する療養上の世話又(また)は診療の補助を行うことを業とする者」、准看護師は医師や看護師らの「指示を受けて」看護師と同じ業務ができる、とする。(
じょく婦=褥婦=出産後の女性)
 年収はだいぶ違う。14年の調査だと、20代前半看護師の377万円に対し、准看護師は283万円。准看護師で20代前半看護師に追いつくのは30代後半以降からだ。
 東海地方の救急病院に30年余り勤める准看護師は「同じ仕事で当直料が看護師より4千円安い。時給も何年も働いて10円上がるかどうか。昇進もできない」と明かす。
         ◇
 現在の看護の枠組みは戦後日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)公衆衛生福祉局長のサムス准将と、オルト看護課長ら専門教育を受けた女性看護師らが作った。
 彼らは、当時の病院が患者の家族が看護をし食事を作って一緒に食べる「下宿屋」のようだと「大きな衝撃を受けた」。
 「若い娘を医師が引き取って、約1年か2年の間、掃除や洗濯のかたわら看護の仕事を教えただけ」という現実の転換が進んだ。家族を追い出すには、専門職で自立した看護師に任せる改革が必要だった。
 48年制定の保助看法は看護師資格の基礎教育を高校卒業まで12年以上とし、この上に3年の臨床看護コースを置いたが、50年の女性の高校進学率は36%。高卒ばかりに頼れないと、急場しのぎに日本側が提案したのが中学卒の看護師だった。
 看護師不足は続き二重構造がずっと残った。短期で養成でき、給与の安い准看護師に頼る医療機関が少なくなかったからだ。
 准看護師の養成校には大卒、短大卒が2割弱。社会に出た人を含め、より容易に看護職を目指せる道なのも確かだ。
 しかし、結果として看護師の給与も抑え込まれ、就業しない潜在看護師が70万人近くもいる。身近に魅力ある仕事も多い大都市では、求人数に求職者が追いつかない。
         ◇
 95年9月14日、朝日新聞の社説は「『准』看護婦の養成をやめよ」と主張した。「看護婦とまったく同じ仕事をさせられるのに給与は安い」からだ。
 厚生省が設置した「准看護婦問題調査検討会」は、翌年末「21世紀初頭の早い段階を目途に、看護婦養成制度の統合に努めることを提言」したが、統合されぬままだ。
 いま、東京を挟む2県で、百八十度違う取り組みが起きている。神奈川県は12年に准看護師の養成をやめると決めたが、埼玉県では今春、新たな養成校が開校した。
 上田清司埼玉県知事は「人口当たりの医師も看護師も残念ながら全国最下位。今後の高齢化に備えるには数の充足が欠かせない」と訴えるのに対し、ジャーナリスト時代から准看護師の養成停止を訴えてきた黒岩祐治神奈川県知事は「准看護師は終戦直後の遺物。在宅医療などに対応するには看護師の高度化が不可避。今、養成校を新設するなど、『びっくりポン』だ」と話す。
 どちらの知事も問題解決に懸命で、その努力をあげつらうつもりはない。しかし、命の守り手である看護師は、全国同一の基準や態勢であるべきで、都道府県で違いがあるのは国政の怠慢の結果ではないか。
 そうだ。安倍晋三首相は「同一労働同一賃金」を言っている。ならば、戦後の遺物、看護師の二重構造の解消を勧めたい。(編集委員)」(
2016/04/28付「朝日新聞」p16より)

改めて、「看護師」と「准看護師」の取得の違いを読んだ。「准看護師」はなり易いとは聞いていたが、「中卒後、養成所なら2年履修し、都道府県知事の免許を得てなるのが「准看護師」だ」という。
Wikiで見ると、養成機関としては、5年間の看護高等学校や、高校卒業後3年間の看護専門学校や短大、そして大学があり、看護師国家試験の合格率は9割程度だという。
一方、「准看護師(略称「准看」)は准看護師学校(准看護師養成所)あるいは看護高等学校にて1890時間以上の教育を受け、卒業後、都道府県知事試験の受験資格が与えられる。」とのこと。倍率は2.8倍程度とのことで、高卒既卒5割、新卒3割、短大・大学は2割ほどらしい。

それにしても、この二つの資格は、仕事は同じで待遇差別のためだけに現在まで残っているらしい。
Wikiによると、「准看護師が日本で設けられている背景には、戦後の看護師不足に対応するための暫定措置という性格がある。看護師には、ますます高度な専門的知識や技術が要求されるようになりつつあり、日本看護協会は、准看護師制度の廃止を希望しているが、幅広い労働条件の看護労働力を求める日本医師会などの要望もあり、検討段階にある。
厚生労働省の准看護婦問題調査検討会報告では、21世紀初頭の早い段階を目途に看護婦養成制度の統合に努めることを提言しているが、直後に日本医師会は反対意見書を取りまとめている。 現在、准看護師の養成校は徐々に減りつつあり、2004年から、10年以上の臨床経験のある准看護師を対象に看護師となるための通信制の移行教育が始まり、2006年にはこうした教育を受けた者が国家試験を受験している。なお、2013年度をもって神奈川県は准看護師の養成廃止を発した。」

つまりは、医師会が安い賃金で看護師を雇いたいため、残っているのがこの制度らしい。

女性が持つ資格には色々あるものの、看護師という資格は、自分は非常に有用な資格だと思っている。単に大学を出ただけだと何の資格も得られない。男の場合は、それでも会社という組織の中で鍛えられ、資格など無くても生きられるが、女性の場合は、結婚出産などで退職すると、再就職は安いパートなどになってしまう。
その点、看護師のような「業務独占」資格は、再就職には有利。

母子家庭の貧困の話よく聞く。そのきっかけは、離婚または死別によるシングルマザー化が多い。しかし、看護師の資格は、そんな逆境の場合にも有効なのでは?

実は、我が家は少し「看護師」の血が流れているらしい。明治27年生まれの父方の祖母が日赤の看護婦をしていたらしい。
祖母の歌集「筧(かけい)」を見ると、「大正二年三月、日本赤十字社東京支部救護看護婦学校卒業」とあった(ここ)。(自分が小学校5年の時に、水戸の祖父母の家に一人で泊まりに行った時、庭の池に「筧」があった。)
その血を引いたのかどうか分からないが、親父の一番下の弟(叔父)の次女(自分の従妹)が看護師になった。そして、その影響か、その長女(同じく従妹)の娘も看護師になった。
それぞれ高校を卒業したあとに、専門学校に行ったらしい。
先日、その娘の祖母にあたる自分の叔母と話をしたら、その孫は、もう28になるが、まるで結婚の話は無いという。何とか言う歌手の追っ掛けをしているとか・・・。看護師の仕事は厳しいが、収入が安定しているので、気楽な生活を送っているらしい。

ウチの子どもは男だったので、そんな選択肢は無かったが、もし女だったら“イザと言う時”のために、看護師の資格を勧めたかも知れない。なまじの女子大出よりも、よっぽど役に立つかも・・・。
ひょんなことで、看護師の資格について勉強してしまった。

160428touchan <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月25日 (月)

久しぶりの高尾山

今日は、カミさんと久しぶりに高尾山に行ってきた。
高尾山は車で37分(今朝の実績)と近いが、本当に行っていない。特に2007年にミシュランに登録さそれからは、混むからと、敬遠して行っていなかった。
それが、サンデー毎日になって、「連休の後なら空いているかも?」と天気を見ながら、思い付きでの行く日を探っていたが、昨日、明日は曇の天気予報が晴れに変わったので、チャンスかも・・・と行くことにした。

車で9時前に、高尾山口の駅横の市営駐車場に到着。駐車場の車は半分ほど。1日停めても、平日は800円だという。
駅前に行っても「誰もいない~」。つい、菅原洋一の歌が口から出る。
・・・と、駅の構内に「ゆ」の看板。何と、ウワサに聞いていた高尾さんの温泉は、駅とつながっていたのだ。駅から降りて、温泉に直行する人も見かける。帰りに入ることにして、ケーブルカー乗り場に・・・
ここも「誰もいない~」。

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我々は初心者。よって歩いて登る、というような無茶はしない。行きはリフトで、帰りはケーブルカーにするか、と片道切符を買う。(後で気付いたが、リフトもケーブルカーも同じだった。往復切符を買えば良かった。)
それにしても、片道480円は結構高い。リフト乗り場もガラガラ。見ると、営業時間は9時からだという。時計を見ると9時ちょっと過ぎ。空いている訳だ・・・
しかし、乗り場まで結構キツイ階段。登り始めて、たじろいた。足が直ぐに笑い出したのだ。呼吸はフーフー。乗り場に着いた時は、もう1日の体力を使い果たした感じ。そんなにも自分はご老体か!?

でもリフトの片道11分は、乗っていると結構長い。天気は晴れで青空、風もそよそよ。リフトは気持ちがよい。
上に着いて、東京を見るが、遠くはぼんやりしていて、スカイツリーなどは見えない。

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小休止のあと、せめて薬王院までは行こうと歩き出した。そこで大発見!自分の足には「上り坂センサー」が付いているらしい。
「気持ちが良いので、毎週でも来たいね」とカミさんに言っていたと思ったら、少し坂になると、足のセンサーが敏感に反応して「毎月来たいね」と変わり、もう少し坂がきつくなると「年に一回で良いね」と発言が変わるのだ。

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それにしても、前の記憶に対し、周囲の道の横にある設備がいやに整っている。「六根清浄」のお宮も、前にはほとんど覚えがない。でもそれなりに古い・・・。
「眼耳鼻舌身意」毎にあるのか、「耳」があったので、頭を垂れておいた。

薬王院に着いたのが、10時少し前。ブラブラ歩いたので、時間はかかった。それにしても、歩いている人は初老の人が多い。しかも、女性などは一人が多い。皆、杖(ストック(トレッキングポール))を持っている。これが山登りの常備品なのか・・・
山門をくぐると、天狗の像。これは始めて見た。直ぐにミシュランのせいかと勘ぐってしまう。くぐると御利益があるという大きな輪も含めて、まあ“設備”が充実して行くのは結構なこと、と納得。

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カミさんは、いつもの趣味で「お守り」をじっくり見て、「護摩木」に何やら二つ書いていた。何を書いたかは知らない。
帰り道は、階段を降りる。登りと違って、下りは楽・・・。子どもたちの遠足の団体も見かけるようになり、少し混んできた様子。
ケーブルカーの乗り場に着くと、眼下に八王子JCTが見えた。なかなかのスケール。そして、初めて乗ったケーブルカー。走り出すと、あまりの勾配に、尻が椅子からずれ落ちる・・・。

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下に着いたのが、11時を過ぎていたので、早めの昼食にソバを食べて、「TAKAO 599 MUSEUM」に寄ってみた。2015年8月オープンとのことで、真新しい。でも、展示物は・・・まあまあ。
Img_03901 さて、では風呂に入って帰ろう。と温泉に入ることにした。正式名称は「京王高尾山温泉 極楽湯」とあった。駐車場も3時間まで無料とのこと。
入浴料は1000円。タオル類は貸してくれるが、持って行った方が節約になる。中は空いていた。
主に露天風呂で、いくつもある。熱い湯に外人さんが一人。オジサンが英語でさかんに話し掛けていた。もちろん自分は知らんフリ・・・

風呂から出て、食事処でコーヒーとあんみつを食べる。メニューは結構充実していて、それほど高くない。宴会も出来るという。
帰りがけに聞いてみた。「平日で空くのは何曜日?」「曜日よりも天気に左右される。雨の日は空いている」「空いている時間は?」「山から下りてきて、午後3~4時がピーク」
なるほど・・・。

かくして、数十年ぶりの高尾山だった。
結果として、ミシュランで敬遠していたが、平日の朝は、まったく平穏。駐車場も含めて、これからも9時スタートで何度か行ってみることにした。そのうち、高尾山88箇所巡りも!?
お疲れさま。(いや、予想よりも疲れなかった。1万歩は歩いたが・・・。でも家に帰って、ぐっすり昼寝・・・)

●メモ:カウント~880万

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2016年4月24日 (日)

2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位~その2

昨日書いた「2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位」(ここ)という記事の追加である。
同じテーマを2日続けるのもどうかと思うが、どうも気になるテーマなので、内容がダブルのを覚悟で記しておきたい。

今朝の朝日新聞に、「2016年の報道の自由度」について、総まとめのような記事があった。
「(Media Times)報道の自由、海外から警鐘 国連が調査・NGO「世界72位」
 日本の「報道の自由」が脅かされているとする見方が海外で広がっている。来日した国連の専門家が懸念を表明。国際NGOが公表した自由度ランキングも大きく後退した。政治の圧力とメディアの自主規制が背景にあると指摘している。
 「報道の独立性が重大な脅威に直面している」。19日に東京都内で会見した国連特別報告者のデービッド・ケイ米カリフォルニア大アーバイン校教授(国際人権法)は、政府や報道関係者らへの聞き取りをもとに、暫定的な調査結果をまとめ、日本の言論状況に警鐘を鳴らした。
 ■「政府による脅し」
 ケイ氏の指摘は、放送法や自民党の憲法改正草案、特定秘密保護法の問題点など多岐にわたる=表。なかでも、放送の政治的公平性を定めた放送法をめぐり、高市早苗総務相が電波停止に言及したことについて、「政府は脅しではないと主張したが、メディア規制の脅しと受け止められても当然だ」と批判した。
 ケイ氏に面会したフリージャーナリストによると、「『政府の圧力』に対して強い関心を抱いていた」という。高市発言や、前回総選挙前に自民党が放送局に「公平中立」を求める文書を送るなどの事例が相次いでいることが、厳しい指摘につながったとみられる。
 報道側の問題として、記者クラブ制度や、メディアの権力側との距離の取り方などに触れ、「メディア幹部と政府高官、規制される側とする側が会食し、密接な関係を築いている」などと指摘した。
 市民デモにも言及し、「沖縄の抗議活動に対しては、過剰な力の行使や多数の逮捕があると聞いた。心配なのは抗議活動を撮影するジャーナリストへの力の行使だ」と懸念を示した。
 一方で「日本は自由な国で民主主義の歴史もある。憲法21条で表現の自由を保障し検閲を禁じている。ネット環境は政府介入も少なく、世界有数の高い自由度を誇る」と評価し、「だからこそ最近の傾向に注目している」と強調した。
 ■「上から自主規制」
 海外のNGOも日本の言論状況を注視してきた。
 20日発表の「報道の自由度ランキング」で、日本を世界180カ国・地域で72位とした国際160424houdou1 NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は「多くのメディアが自主規制している。とりわけ、首相に対してだ」と断じた。2010年の11位から下がり続けており、「安倍政権となってからの順位低下が著しい」という。
 ランキングづくりにあたっては、各国の記者やブロガーらに「記者は何を恐れて自主規制するか」など87項目の質問に答えてもらい、指数化している。
 日本で活動する記者らと連絡をとるアジア太平洋地区担当のベンジャマン・イスマイールさん(34)は、「メディアに属する記者は(組織の)上からの自主規制を受けることが多い。政治的に微妙な問題に触れるような場合がそうだ」。
 外国メディアも、高市発言や今春のニュース番組キャスターの相次ぐ交代を伝えている。
 「悪いニュースを抑え込む」と題した社説を3月に掲載した米ワシントン・ポスト紙は、「戦後日本が達成した成果とは、経済的な『奇跡』ではなく、報道の独立を含めた自由主義制度の確立だ。(日本が直面する困難に対処する)安倍氏のゴールがいかに価値があるとしても、これらが犠牲にされるべきではない」と訴えた。
 英タイムズ紙のリチャード・ロイド・パリー東京支局長は朝日新聞の取材に、「安倍政権は過去の政権よりも報道に神経質で圧力もかけているが、ジャーナリストが抵抗していれば問題はない。日本の問題は、ジャーナリストが圧力に十分抵抗していないことだろう」と話した。 (編集委員・北野隆一、大島隆、パリ=青田秀樹)

 ■国連のデービッド・ケイ氏の日本の言論状況への指摘
160424houdou2 ・政府は(政治的公平性などを定めた)放送法第4条を廃止し、メディア規制から手を引くべきだ
・自民党の憲法改正草案21条で公益や公の秩序に言及した部分は国際人権規約と矛盾し、表現の自由と相いれない
・特定秘密保護法は秘密の範囲があいまいで、記者や情報提供者が処罰される恐れがある
・慰安婦問題を報じた元朝日新聞記者の植村隆氏やその娘に対し、殺害予告を含む脅迫が加えられた。当局は脅迫行為をもっと強く非難すべきだ
・沖縄での市民の抗議活動への力の行使を懸念
・記者クラブ制度はフリー記者やネットメディアを阻害」
(2016/04/24付「朝日新聞」p34より)

その記事の下にこのような記事もあった。やっぱり・・・である。
原発報道「公式発表ベースに」 NHK会長、部内会議で求める
 熊本地震への対応を協議するNHKの災害対策本部会議で、本部長の籾井勝人会長が原発関連の報道について「住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えてほしい」と話していたことが23日分かった。
 関係者によると、会議は熊本地震の取材態勢などを各部局の責任者が報告するもので、理事や局長ら約100人が出席して20日朝に開かれた。籾井氏は、被災地で自衛隊が活動するようになって物資が届くようになったことなども報じるよう求めたという。
 会議の議事録は局内ネットを通じて関係職員も見られた。職員からは「公式発表を伝えるだけの報道では自主自律の放送とはいえない」「やっぱり会長は報道機関というものがわかっていない」といった声が上がっているという。
 NHK広報局は「部内の会議についてはコメントできない。原発に関する報道については、住民の不安をいたずらにあおらないよう、従来通り事実に基づき正しい情報を伝えている」としている。」(
2016/04/24付「朝日新聞]」p34より)

今夜8時、テレビを注視していたら「民進・泉健太氏の当選確実 衆院京都3区補選」という速報。北海道はまだ分からない。
さてさて・・・・

160424sasimi <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月23日 (土)

2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位

昨年、「報道の自由度、日本は世界140カ国中61位」という記事を書いた(ここ)。
それから1年。今年は「日本は72位」という記事だ。いやはや・・・

報道の自由」72位 日本に海外から懸念も
 日本の「報道の自由」が後退しているとの指摘が海外から相次いでいる。国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)が20日に発表したランキングでは、日本は前年より順位が11下がって72位。国連の専門家や海外メディアからも懸念の声が出ている。
160423jiyuu  国境なき記者団は、180カ国・地域を対象に、各国の記者や専門家へのアンケートも踏まえてランキングをつくっている。日本は2010年には11位だったが、年々順位を下げ、14年は59位、15年は61位だった。今年の報告書では、「東洋の民主主義が後退している」としたうえで日本に言及した。
 特定秘密保護法について、「定義があいまいな『国家機密』が、厳しい法律で守られている」とし、記者が処罰の対象になりかねないという恐れが、「メディアをまひさせている」(アジア太平洋地区担当のベンジャマン・イスマイール氏)と指摘した。その結果、調査報道に二の足を踏むことや、記事の一部削除や掲載・放映を見合わせる自主規制に「多くのメディアが陥っている」と報告書は断じた。「とりわけ(安倍晋三)首相に対して」自主規制が働いているとした。
 日本の報道をめぐっては、「表現の自由」に関する国連特別報告者のデービッド・ケイ氏(米カリフォルニア大アーバイン校教授)が調査のため来日。19日の記者会見で「報道の独立性が重大な脅威に直面している」と指摘した。
 海外メディアも、米ワシントン・ポスト紙が先月の「悪いニュースを抑え込む」と題した社説で、政府のメディアへの圧力に懸念を表明。英誌エコノミストも「報道番組から政権批判が消される」と題した記事で、日本のニュース番組のキャスターが相次いで交代したことを紹介した。(青田秀樹=パリ、乗京真知)

報道の自由度ランキング(カッコ内は前年順位)
<上位5カ国>
 1 フィンランド(1)
 2 オランダ(4)
 3 ノルウェー(2)
 4 デンマーク(3)
 5 ニュージーランド(6)
<G8国>
 16 ドイツ(12)
 18 カナダ(8)
 38 英国(34)
 41 米国(49)
 45 フランス(38)
 72 日本(61)
 77 イタリア(73)
148 ロシア(152)
<ワースト5カ国>
176 中国(176)
177 シリア(177)
178 トルクメニスタン(178)
179 北朝鮮(179)
180 エリトリア(180)」(2016
/04/21付「朝日新聞」p7より)

上のデービッド・ケイ氏の記事。
日本の報道の独立性に「脅威」 国連報告者「政府の圧力、自己検閲生む」
 「表現の自由」に関する国連特別報告者として初めて公式に訪日したデービッド・ケイ氏(米国)が日本での調査を終え、19日に東京都内で記者会見した。「日本の報道の独立性は重大な脅威に直面している」として、メディアの独立性保護や国民の知る権利促進のための対策を講じるよう政府に求めた。
 ケイ氏は日本政府の招きで11日から訪日。政府職員や国会議員、報道機関関係者やNGO関係者らの話を聞き、「特定秘密保護法や、『中立性』『公平性』を求める政府の圧力がメディアの自己検閲を生み出している」と分析。「ジャーナリストの多くが匿名を条件に面会に応じた。政治家からの間接的圧力で仕事を外され、沈黙を強いられたと訴えた」と述べた。
 放送法をめぐっては「放送法のうち(政治的公平性などを定めた)第4条を廃止し、政府はメディア規制から手を引くべきだ」と提言。高市早苗総務相が番組の公平性を理由に放送局の「電波停止」に言及した発言をめぐって、高市氏との面会を希望したが「国会会期中との理由で会えなかった」と明かした。
 特定秘密保護法については「原発や災害対応、安全保障など国民の関心が高い問題の政府情報が規制される可能性があり、内部告発者の保護体制も弱い」と懸念を示した。
 ヘイトスピーチ対策については「ヘイトスピーチの法律は悪用の恐れがある。まずは人種差別禁止法を作るべきだ」と提言。慰安婦問題など歴史問題については「戦争中の罪を教科書でどう扱うかについて政府が介入することは、国民の知る権利を脅かし、過去の問題に取り組む力を低下させる」と懸念を示した。記者クラブの排他性も指摘した。
 ケイ氏は米カリフォルニア大アーバイン校教授で国際人権法などが専門。2014年、国連人権理事会から特別報告者に任命された。今回の訪日についての報告書は17年に人権理事会に提出する予定という。(編集委員・北野隆一)」
(2016/04/20付「朝日新聞」p37より)

「日本は2010年には11位だったが、年々順位を下げ、14年は59位、15年は61位だった。」そして16年は71位。
これは、まさに安倍政権の“実績”だ。

そんな報道に政権はどう言っているかというと・・・
報道の自由、菅氏「極めて確保」
 「表現、報道、編集、そうした自由は極めて確保されている」。菅義偉官房長官は21日の記者会見で、国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)による2016年の「報道の自由度ランキング」で、日本の順位が前年より11下がって72位だったことへの受け止めを問われ、こう語った。
 菅氏は「我が国は放送法で編集の自由が保たれている。憲法においても表現の自由が保障されている」と主張。14年末に特定秘密保護法が施行されて1年以上が経つなか、「報道が萎縮するような実態は全く生じていないのではないか。政府としては、引き続きこの法律の適正な運用を果たしていきたい」と述べた。
 国境なき記者団は、特定秘密法の施行により「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」と指摘。「とりわけ(安倍晋三)首相に対して」自主規制が働いているとの見解を示している。」(
2016/04/22付「朝日新聞」p4より)

「極めて確保されている」という言い方も聞き慣れない言い方だが、ただ単に「報道が萎縮するような実態は全く生じていないのではないか。」は反論になっていない。
つまり、「萎縮している」という指摘に、何の根拠も示さず「萎縮していない」では、水掛け論であり、議論ならない。

海外が指摘しているように、日本のメディアの報道はもはや信用出来ない。つまり、我々は、もう日本国内の情報を、海外メディアを通してしか、入手できない状態に陥っているのかも・・・。
これは北朝鮮と同じ。
まさか日本が独裁国家に突き進んでいるとは、思いたくないが・・・・

日本国民の良識が、明日(2016/04/24)、北海道の補欠選挙で示される!?

(関連記事)
報道の自由度、日本は世界140カ国中61位 

160423unchi <付録>「ボケて(bokete)」より

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