2014年9月20日 (土)

「東大名誉教授 5月以降発生した震度5以上の地震をすべて的中」

先日、こんな記事を見付けた。
東大名誉教授 5月以降発生した震度5以上の地震をすべて的中
 今、最も信頼を集めている「地震予測」は、地震学者の手によるものではない。地震学を専門とせず、地震学会からも距離を置く門外漢の学者が、独自の手法で次々と地震予知を的中させて注目されている。
 その人物とは、東大名誉教授の村井俊治氏。1992年から1996年まで国際写真測量・リモートセンシング学会会長を務めた「測量学の世界的権威」である。村井氏が用いるのは測量学を応用した予測法で、全国で約1300あるGPSの電子基準点のデータを追跡して地殻の微少な変動を計測し、地震の「前兆現象」をとらえるという。
 村井氏は驚くべきことに、5月5日以降、計4回発生した震度5以上の地震をすべて的中していた。村井氏は、本誌5月30日号でこう話している。
〈現時点で注意が必要なのは北海道の函館の周辺です。(中略)函館はこれまで見ていてかなり特殊な基準点で、少し離れたところで地震が起きる際にも前兆現象が確認されることが多い。たとえば、2003年に起きたマグニチュード8.0の十勝沖地震の際にも函館の基準点は動いていた。浦河沖で小地震も観測されているので、函館だけではなく道南の広い地域で警戒が必要です〉
 北海道だけではなく、津軽海峡を隔てた青森でも注意が必要だと語った。
〈東日本大震災も含めた4年間の隆起沈降の記録を分析したところ、東北6県のうち、青森の基準点だけはほかと異なる動きをしていて、北海道と連動していたんです。距離的にも函館に近い青森は注意していたほうがよいでしょう〉
 村井氏はその後も顧問を務める民間会社JESEA(地震科学探査機構)のメールマガジン『週刊MEGA地震予測』の中で「函館周辺は要注意」「青森県北部は要注視」と繰り返し呼びかけた。
 すると7月8日に北海道南部の石狩地方で震度5弱を記録する地震が発生。8月10日には青森県東方沖を震源とする震度5弱(青森県三八上北)の地震が起きたのである。
 7月5日には岩手県沖地震(震度5弱)が発生。これについても、村井氏は毎週のようにメルマガで〈東北・関東の太平洋岸では隆起が非常に貯まっており、いつ地震が起きてもおかしくない〉と警告していた。
 圧巻は9月3日午後4時に配信されたメルマガの予測だ。栃木県を今年初めて「要警戒」と指摘したうえでこう解説した。
〈長野県、群馬県、栃木県、岐阜県の山脈地帯にまとまって異常変動が見られました。上記4県に5センチ超の異常変動があります。要警戒です〉
 その直後の午後4時24分頃、栃木県北部で最大震度5弱(日光市)の地震が発生したのだ。
 村井氏は決して成果を誇らず、「私の予測法は、まだ場所や規模、日時を正確に提示できるような段階にはありません」と今後の課題を語る。
 しかし多くの地震学者たちが長年提示してきた予知がほとんど空振りだったことを考えれば、もっと注目されていい。日本の地震学の最高峰とされる東大地震研究所さえ、2012年1月に「M7級の首都直下型地震が4年以内に70%の確率で起こる」と発表した後に「50%以下」と撤回し、世間を混乱させた程度の精度と自信度なのだ。※週刊ポスト2014年9月19・26日号」(2014年9月11日NEWSポストセブン
ここより)

なかなか面白い話である。
なかなか当たらない地震の予知。それを地殻変動のデータから地震を予知するという。
そもそも地震は地殻の動きで起きるもの。それをこれは、微細な地殻の動きをキャッチして予知するという、実に的を射ている方法だと思うのだが・・・

wikiによると「地震予知とは、・・・学術的には科学的方法により地震の時期・場所・規模の3要素を論理立てて「予測」することを指す」のだという。
しかし、先の東日本大震災の予知が出来なかったことを踏まえると、時期・場所・規模を予測することなど、どだい無理・・・。
すると、このような微細な地殻変動の情報だけでもニュースで流したらどうなのだろう。別に「地震が来る」とは言わなくても、「地殻変動があるよ。地震が来るかも・・・よ」という情報だけでも有用では?
そもそも「地震は忘れた頃にやってくる」のだから、慢心こそが敵。それがこんな情報で、ハッと我に返って、家族内で「もし地震が来たら・・・」とイザと言う時の話をするだけでも良いのでは?
何かあった時の心構え・・・。何事も「あらかじめ」が大切なのかも・・・
(上の話とまったく関係無いが、先ほど12月のお袋の法事の会食の予約を取った。いつもの上野のうなぎ屋。「まだ3ヶ月もあるので予約は後で良いよ」という自分の話に、カミさんが「タカを括っていると取れなくなるよ」と言うので、仕方なく店に電話して「12月の予約取れますか?個室を取りたいんですが・・・」と聞いたら取れるという。日にちが分かっている場合は、甘く見ないで予め動いておくことが肝要ですね。確かに・・・)

140920reizouko <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月18日 (木)

グレープの「哀しみの白い影」

先日買ったSONYにHAP-Z1ESというHDDオーディオプレヤーに、せっせと音楽を貯め込んでいる。EPやLPレコードからの音源にも挑戦中だが、その中で、久しぶりにグレープの「哀しみの白い影」を聞いた。

<グレープの「哀しみの白い影」>

「哀しみの白い影」 
  作詞・作曲:さだまさし

僕の影の隣に
もういないはずの君の
白い影がこしかけて
ゆらり ゆらり ゆらり
それは心変わりで
互いのせいではないと
つまりは若すぎたんだ
ふたり ふたり ふたり

初めが間違っていた
君と出逢う所から
だから今日の日が来て
ひとり ひとり ひとり
僕と君の想い出の
すべてを嘲笑う様に
哀しみの白い影だけが
ゆらり ゆらり ゆらり

哀しみの白い影だけが
ゆらり ゆらり ゆらり

この音源は前に「雪の朝」で紹介したLPレコードからだが(ここ)、Amazonで調べてみると、この歌はあまりCD化されていないようだ。
改めて聞いてみると、このドラムスが何とも心地よい。自分はこのようなドラムスの打ち方が好き・・・。まさにロックだ。

この歌は「精霊流し(1974.4.25発売)」の裏面の歌であり、グレープ2枚面のシングル。まさにさだまさしの初期の作品。自分の好きな小椋佳や喜多郎もそうだが、どうも初期の作品が好き・・・

もうひとつ音源があった。「三年坂」というグレープのライブアルバム。このアルバムには、自分が長く聞いている曲が多い。「縁切寺」「雪の朝」「僕にまかせてください」「無縁坂」「掌」などなど・・・

<グレープの「哀しみの白い影」(「三年坂」より)>

そう言えば、このLPは、何とカミさんの嫁入り道具に入っていたもの。発売は、昭和51年(1976年)2月25日だという。よって自分と知り合う直前に買ったらしい。
カミさんは自分ほど熱心には音楽を聞かないが、でも音楽の趣向は似ているのかも知れない。
そんな因縁のあるグレープの歌である。

140918chaku <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月17日 (水)

熱海の花火と、「伊豆高原ステンドグラス美術館」に行く

この所、旅行に行っていなかった。カミさんが知人から、会員制リゾートクラブの利用券を貰ったので、それを利用して、9/15~16と、熱海の花火見物に出かけた。
自分は縁が無いので知らなかったが、会員制リゾートクラブとは入会金が600万円で年会費が10万円という豪華版。そのリゾートホテルに初めて行った。
一昨日(2014/09/15)、車で着くと、まだ3時前だというのに、女性のドアマンが迎えてくれる。
P10001251 駐車場から、キャリーカートでフロントへ。部屋は広く当然豪華。窓からは熱海の海がキラキラと輝く。海に向かってくつろぐスペースがふんだんにある。
プールに行った。ジャグジーがある。当然風呂にも・・・。プールも露天風呂も、海に向かってせり出している。何とも贅沢・・・
しかし目的は花火。熱海の花火は、夏と秋と冬それぞれ開催されているという。今回は秋P10001151 バージョン。会場までは距離があるので、車で行くことも考えたが、フロントに聞くと、やはり駐車場が大変なので、皆さんは歩きで行くという。ま、想定内。
6時過ぎのシャトルバスで熱海駅に。夕食後、人並みに紛れて、歩いて行くと、海岸に出た。しかしその下り坂の急なこと・・・。熱海が急な斜面に立っていることを初めて知った。
少し歩いて、海岸に面した階段に席を取る。砂浜にも人はいるが、それほどの混み具合ではない。
午後8時20分に花火が上がる。残念ながら、真正面ではなかった。1/3くらいしか正面には見えない。でも目に一杯に花火が飛び込む。前の土浦の花火(ここ)が初体験だったが、やはり花火はナマに限る。ドンという音が腹に応える・・・。

P10000871 P10001051 P10001091

でも後からの「ヤバイ」「チョーヤバイ」という連呼には参った。花火が上がる毎に、若者の叫び声。なぜ「スゴイ」と言わないのか・・・。つくづく日本語が崩壊していることが分かった。
25分間の花火ショーだったが、充分。カミさんは感激で涙が流れたとか・・・。

さて帰りはタクシーを何とか拾わなければ・・・。海岸線の道路ではタクシーが拾えないため、駅まで行くことにして歩き出した。坂や階段の急なこと・・・。フーフー言っていたら、ちょうどタクシーが来たので、何とかホテルに帰れた。やれやれ・・・
タクシーの運転手さんの話によると、熱海は自転車が無い町だという。なるほど、これほど坂ばかりだと、自転車ではツライ・・・

そして昨日(2014/09/16)、朝食は2千円余のバイキングなので豪華。帰りにロビーに行ったら、チラシが置いてあり、近くのモア美術館でも寄ろうかとも思ったが、「伊豆高原ステンドグラス美術館」のチラシが目に止まる。カミさんの好きなステンドグラスなので、帰りに行ってみることにした。場所が伊東なので、小一時間かかる。
P10001431 途中に、大きな道の駅があったので寄った。「伊東マリンタウン」という結構大きな施設。温泉まであるらしい。ここで昼食を摂って、一路ステンドグラス美術館へ・・・。
場所は直ぐに分かった。向こうに海が見える静かな場所に、何ともエキゾチックな建物がある。
HPにはこうある。
「伊豆高原ステンドグラス美術館は、英国から譲り受けた伝統ある1800年代中心のステンドグラスが至る所に配されています。
英国教会で多くのステンドグラスを手がけたチャールズ・ケンプ、童話挿絵でも有名なハリー・クラークのガラス職人時代の作品など、どれも実際に英国の教会や聖堂、貴族の貴賓室やプライベートルームを飾っていた本物のアンティークステンドグラスです。
ステンドグラスやランプの柔らかな光があふれる幻想的な館内は、アンティークオルゴールやアンティークパイプオルガンの音色、アロマの香りが満ちた癒しの空間です。
館内に置かれたソファにお掛けになって、ゆっくりとお楽しみください。」(
ここより)

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まさに1800年代の英国の屋敷。チケットを買うと、午後1時からオルゴールのコンサートがあり、1時半からパイプオルガンのコンサートがあるという。
140917glass それで、見学の前に、それを聴いてからにしよう、と会場の礼拝堂に行く。アンティークオルゴールが2台置いてあり、15分間の演奏会。シューベルトのアベ・マリアなど、何も純なオルゴールの音色が素晴らしい。これもナマならでは・・・。オルゴールは100年前のものだが、掛けている演奏の盤は、日本製で新しい物だという。
続いて教会に行ってパイプオルガンを聞く。女性の演奏者により、バッハのトッカータとフーガニ短調やカッチーニのアベ・マリアなどが演奏された。このパイプオルガンは1922年製で、英国の教会から譲り受けたものだという。これも、さすがナマ・・・。低い音が座っている教会のベンチを揺らす・・・。終わった後に、思わず大きな拍手をしてしまった・・・。会場の他の人も同じ・・・。演奏が終わった後、演奏者がパイプオルガンについて説明してくれた。ピストンのレバーにより、音色が変わり、それを組み合わせて音を出すのだという。よってパイプの数は500本。裏を覗くと大きな送風機。そかし意外と小さい。しかし音は立派。
自分はアンティークグラスに特に興味がある訳ではなかったが、この二つの音楽を聞いただけでで、来た甲斐は充分にあった。(帰ってHPを見たら、(ここ)にパイプオルガンの音が聞けるようになっていた。しかしナマの音とは雲泥の差・・・)
そして会場を一回りしてから、ベランダに出て、置いてある揺れる椅子に座ってゆらゆら・・・。遠くには青い海が見える。何とも贅沢な時間・・・。これも平日で人が少ないご褒美か・・・。残念ながら撮影禁止だったので、チラシとHPから切り取った写真しか紹介できない。まあHP(ここ)が詳しいが・・・

P10001591 P10001501 P10001631

帰りにフロントで聞いてみた。「ここはいつ頃出来たの?」。すると「出来て8年になる」とのこと。どれだけ人が入るか分からないこんな施設は、いったいどんな組織が運営しているのか・・・。帰って、HPを見ると、この施設は栃木にある鈴屋という会社が運営していた(ここ)。この会社は教会や、結婚式場なども運営しているらしい。夢を売る商売か・・・。なるほど・・・。定休日無しで、毎日6回も行われているコンサートの演奏者の維持が大変だな・・・と心配したが(?)、バックが大きいので大丈夫らしい・・・。

加えて、今回初めて先日(2014/06/28)全通した圏央道の、八王子JCTから海老名JCTを走った。行きはスイスイだったが、帰りは渋滞だった。小田原厚木道路から「下に降りろ」と言うカーナビを無視して、東名に入ると直ぐに、八王子方面の看板があり、ホッとした。しかしここからが渋滞。2車線が1車線になり、これで走るのかと思うと、また合流して2車線が1車線に。これでは渋滞は当たり前。今回は平日の夕方だったが、観光シーズンは大変だろう。ウワサに聞いていた海老名から圏央道への渋滞はこれだ。
会社の仲間に言うと、圏央道が開通して、トラックが激増し、(土)(日)の渋滞は慢性だとか・・・。でもトンネル内の明るさにはビックリ。昔のトンネルは、黄色いナトリウム灯?で暗かったが、最近のトンネルは、LEDなのか、自然な光でヘッドライトが不要なほどに明るい。これにも時代を感じた。

ともあれ、今回は花火見物だったが、ひょんな事で、キレイな音楽を聴けた。秋の珠玉の時間ではあった。

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2014年9月14日 (日)

朝日新聞問題を海外メディアはどう報じているか?

今回の慰安婦問題・吉田調書の誤報の、いわゆる“朝日新聞問題”だが、現在の日本のマスコミの“朝日袋叩き”の話はもう飽きたので、海外メディアがこれらをどう見ているかをNetで探してみた。そしてやっとこんな記事を見付けた。

朝日は被害者? 慰安婦、吉田調書問題受け、「右派の攻撃」を米紙強調
 朝日新聞社は11日、東京電力福島第1原発の事故当時の状況を記した「吉田調書」に関する5月掲載のスクープ記事を誤報と認め、取り消した。同社の吉田伊量社長は同日夜、記者会見を開いて「読者の信頼を傷つけた」などと謝罪した。
 海外各紙もこのニュースを報じている。ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)やウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、この原発関連記事の問題だけでなく、慰安婦問題をめぐる誤報やジャーナリストの池上彰さんの連載コラムの掲載拒否問題など、最近の一連の朝日の不祥事についても併せて取り上げている。
木村社長「私自身も責任から逃れられない」】
 今回、朝日新聞が誤報と認めたのは、2011年3月の福島第1原発事故当時、現場職員の9割に当たる約650人が吉田昌郎所長(当時)の待機命令に背いて、約12キロ南の福島第2原発の敷地内に避難したという報道内容だ。政府は、11日夜に急遽開かれた木村社長の会見に先立ち、同日午後に記事の根拠とされた「吉田調書」の公表に踏み切った。そこには従来からライバル各紙が指摘していたように、朝日報道を裏付けるような記述はなかった。
 朝日新聞社は、該当記事の責任者だった杉浦信之取締役編集担当の解任と、抜本的な社内改革の実施を発表した。会見では、木村社長自身も自らの進退について「社内改革を実行した後に速やかに決断する」と発言。WSJによると、「経営のトップとして、私自身も読者の信頼を傷つけた責任からは逃れられない」とも述べた。
【「慰安婦」誤報問題では各紙の論調に温度差
 NYTは、今回の件について報じるとともに、いわゆる従軍慰安婦問題で、朝日新聞が日本軍による強制性の有力な証拠として度々取り上げてきた故・吉田清治氏の証言を虚偽と認め、関連記事を撤回した件についても詳しく論じている。
 NYTはその中で、朝日が誤報を認めるに至ったのは、以前から「朝日新聞の誤った記事によって日本の国際的な評判が傷つけられたという批判が、特に右派のメディア・政治家から高まっていた」からだと記す。そして、「(右派からの批判は)日本で最も抜きん出たリベラルの声である朝日新聞に打撃を与えるための、政治的なキャンペーンだという見方も多い」と、朝日も被害者だとする一部の国内世論を強調している。
 リベラル色が強い論調で知られるNYTに対し、保守系とされるWSJは、一連の誤報を報じる記事で、朝日を「左翼」「安倍晋三首相の政策に批判的な新聞」と表現する。「吉田調書」については、産経新聞などの保守系のライバル紙や週刊誌が、「朝日は故意に物語を誇張し、反原発の主張を強化するために事実をねじ曲げた」と批判を重ねていると記す。慰安婦の誤報については、「ライバル紙は、朝日には慰安婦問題によってこじれた日韓関係を修復する義務があると食ってかかっている」と記している。
 インドの英字紙『タイムズ・オブ・インディア』も、木村社長の謝罪会見の内容と共に「慰安婦」の誤報問題を詳しく報じている。記事の大半は一連の経緯を淡々と追ったものだが、「公式記録が少ない中、多くの研究者は、韓国、中国、インドネシア、フィリピン、台湾の最大20万人の女性たちが、“慰安所”で日本兵のために働いたと見ている」と、独自の見解で結ばれている。
首相、官房長官のコメントも報じる
 『タイムズ・オブ・インディア』は、木村社長が会見で、慰安婦関連の誤報についても「誤った記事を出し、訂正が遅すぎた」と、読者に謝罪したと報じた。 NYT、WSJ、『タイムズ・オブ・インディア』の3紙は、揃って池上彰さんのコラム掲載拒否問題についても触れている。これら海外各紙は、朝日の一連の誤報問題を包括的に捉え、メディア業界のみならず日本社会全体を揺るがしていると見ているようだ。
 菅義偉官房長官は、昨年死亡した吉田所長の遺志に反して「吉田調書」の公開に踏み切った理由を次のように説明した。
 「断片的に取り上げられた記事が複数の新聞に掲載され、一人歩きするというご本人の懸念が顕在化している。このまま非公開とするとかえって遺志に反する結果になると考えた」
 また、安倍首相は同日のニッポン放送のラジオ番組で、「慰安婦についての誤報で多くの人々が傷つき、日本が国際社会で信用を傷つけられたのは事実だと思う」と述べた(NYT、WSJ)。」
(2014年9月12日newsphere ここより)

報道というのは、どこも自分に都合のよい話だけをつまみ食いする、という最近の自分の疑いの目で見ると、どの記事も素直に読めないが・・・。
そして当の朝日新聞はこう報じている。

米韓のメディア、朝日新聞の謝罪を報道 吉田調書巡り
 朝日新聞が「吉田調書」の記事を取り消し、謝罪したことについてウォールストリート・ジャーナル(電子版)は11日、東京発の記事で、「安倍晋三首相の政策に批判的な新聞社の社長が誤報を謝罪した」などと紹介した。ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「読者の信頼を傷つけた」などとする木村伊量社長の発言を取り上げた。
 ウォールストリート・ジャーナルは、朝日新聞について「原発と安倍政権が計画する再稼働に批判的だった」などと指摘。撤回した記事中で、事故から4日後、福島第一原発にいた東電社員らが吉田所長の待機命令に背き、福島第二原発に「撤退」したと報じたことについて、「原発を運営する東京電力に疑問を投げかけるエピソードとして引用した」などと分析した。
 ニューヨーク・タイムズは、朝日新聞が原発事故後、論説面で反原発の論調を掲げてきたと指摘。吉田昌郎氏(故人)の証言の記事について、保守系の他紙から「海外メディアの間に深刻な誤解を生んだ」などと批判されていたとした。同紙は5月、朝日新聞の報道を引用する形で、「パニックになった作業員たちが逃走」などと報じていた。
 また、朝日新聞が8月、韓国・済州島で慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言を虚偽と判断し、関連記事を取り消したことについて、強制連行を否定する他紙などから激しい批判にさらされたことや、ジャーナリスト、池上彰氏の連載コラムの掲載を見合わせた判断をめぐり、読者だけでなく社員からも批判がでたことも紹介した。
 両紙とも、安倍首相が11日のラジオ番組で、個別の報道内容について発言すべきではないとした上で、「慰安婦問題の誤報によって多くの人が苦しみ、国際社会で日本の名誉が傷つけられたことは事実と言ってもいい」などと述べたことを取り上げた。(ワシントン=小林哲)
     ◇
 韓国紙、中央日報は12日付朝刊で「朝日新聞また誤報で波紋…社長退陣示唆」との見出しで報じた。慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言を虚偽と判断し、関連記事を取り消したことに続く誤報だと紹介。朝日新聞が「危機を迎えている」と伝えた。
 東亜日報は12日付朝刊で「朝日新聞また誤報記事取り消し」の見出しで報道した。杉浦信之取締役の編集担当の職を解き、木村伊量社長は改革と再生に向けた道筋をつけた上で進退を決めるなど事実関係を淡々と伝えた。
 聯合ニュースも11日夜に「朝日新聞 また誤報の波紋」との記事を配信した。「朝日新聞は最近、1カ月の間に『吉田』という名前の人物をめぐる2件の大型の誤報の波紋で信頼に傷を負った」と指摘した。(ソウル=東岡徹)」
2014年9月12日19時41分 ここより)

先と同じサイトにこんな記事もあった。
吉田氏らは「福島の英雄」海外紙が敬意 食い違う日本の調書報道にも注目集まる
   政府は、福島第一原発の事故発生時所長として対応にあたった吉田昌郎氏(故人)の聴取をまとめた、いわゆる「吉田調書」を近日公開することを発表した。菅義偉官房長官が先月25日の記者会見で明らかにした。
 吉田調書は、吉田氏本人の意向により当初非公開とされていた。しかし5月に朝日新聞がその内容を入手し掲載、続いて8月には産經新聞も報じたことから、非公開にする意味がなくなったと判断された。
 同調書の内容については、複数の報道機関が伝えているが、その論調は各メディアで全く異なる。この点に海外各紙は注目している。
食い違う2紙の言い分
 各メディアの違いが顕著に表れたのが、「3月15日に職員が福島第二原発へと一時避難した」点についての解釈だ。
 英エコノミスト紙は、まず朝日新聞を「国内きってのリベラル派で原発の再稼働に批判的な媒体」と紹介した上で、職員の避難について朝日は「吉田所長の指示に背き、危機的状況が高まる中逃げたと報じた」と伝えている。
 一方、産經新聞については「朝日とは真逆の保守派ライバル紙」としている。産經は同じことに関して「職員の避難は所長の指示に背いたのではなく、伝え聞きが重なったことにより指示内容に混乱が生じただけ、と報じた」と伝えている。さらには吉田氏自身、後から「その行動はむしろ適切だった」と合意していたくらいだとも報じている。
 この食い違いの背景は、「原発政策の失敗を浮き彫りにしたい朝日」と、「責任をどこかよそへ、とくに2011年当時首相だった菅直人氏に持っていきたい産經」という、それぞれの思惑の違いにある、と同紙はみている。
海外でも広がった誤解
 いまや反原発派の菅直人氏は「東電の全面撤退を阻止した」と主張している。しかし、「そもそも吉田氏率いる現場は撤退など考えもしなかった」ということが、朝日以外のメディアにより伝えられている。
 特に産經新聞は、吉田所長の「菅氏が余計なことをして事態を悪化させた」という認識を強調している、とエコノミスト紙は伝えている。
 また読売新聞も「菅氏が東電の撤退を阻止したと主張しているが、現場は誰も逃げてなどいない」と吉田氏は反発したと報じている。さらに朝日の報道が原因で、海外メディアから「命令に背いて作業員が逃げた」というような報じられ方をされてしまった、と述べている。
真逆のメディアでも唯一合意する点とは
 共同通信は同調書について、吉田氏が「関東も含む東日本全域壊滅」も意識していたことに言及している。そのような最悪のシナリオも有り得たことを考えると、被害は食い止められた、とニューヨーク・タイムズ紙は伝えている。
 それは、注水による冷却措置を続けた吉田所長のおかげによるところが大きい。吉田所長と68人の部下は、日本を最悪の事態から救った人物、と同紙は伝えている。
 エコノミスト紙も、吉田氏を「福島の英雄達の中でも、特筆すべき存在」と述べている。調書の解釈については食い違う各メデイアも、吉田氏が「強い、頼れる男」であったという点では合意している、と同紙は伝えている。」(
更新日:2014年9月8日newsphere ここより)

ついでに下は、同サイトの8月の記事だが・・・
朝日慰安婦記事撤回、勢いづく右派に懸念 問題の本質は変わらない…英紙報道
   朝日新聞が、8月初めに従軍慰安婦問題に関する自社報道を検証し、一部の記事を取り消した問題で、その責任を問う声が、各所から挙がっている。自民党の議員連盟も、緊急総会を開催し、今後、朝日新聞の関係者から話を聞いて、事情を調査することを確認。海外メディアも事件の経緯や影響を報じている。
【国内他紙も反応】
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、普段は互いの活動を報道するのは慎む日本の新聞が、朝日の慰安婦報道取り消しを受けて騒々しくなっていると報じ、国内紙の反応を紹介している。
 保守の産経は、「根拠のない不正確な」記事に関して、朝日は公式な謝罪を掲載すべきと主張。また、発行部数1位の読売は、朝日の間違った報道が日韓の外交における緊張を拡大し、「間違った歴史認識が世界に広がった」と述べた、と同紙は報じている。
【吉田証言は虚偽に同意】
 フィナンシャル・タイムズ紙は、事の発端は「第2次世界大戦中に韓国済州島で何百人もの韓国人女性を誘拐し、軍の売春宿で無理やり働かせた」と主張した吉田清治の話に朝日新聞が「飛びついた」ことだと説明。ここから、慰安婦問題という「日本の過去における汚いエピソード」についての論争が始まったと述べている。
 同紙は、慰安婦問題における最も有名なリベラルな学者、吉見義明氏が、吉田証言が歴史的証拠としては「役に立たない」と述べたことに言及。証言はほぼ確実に作り話で、彼の話や著書が、慰安婦制度の強制性や日本政府の責任を問う、唯一の証拠と呼べるようなものでは到底ないという見方を示している。
【右翼と保守の台頭】
 その一方で、フィナンシャル・タイムズ紙は、日本の右傾化・保守化という面から、今回の事件を眺めている。
 同紙は、朝日が誤りを認めたことで、修正主義者安倍首相の登場で、近年より声高になった右翼の中に、怒りと満足感の入り混じった気持ちが広がったとする。
 また、長らく朝日が「自虐的」歴史観をばらまいた、と非難してきた保守派は、現代的観点からは耐え難いが、慰安婦制度は他国の戦時下における性的略奪行為と変わらないと理解していると指摘。有名な保守派ブロガー、池田信夫氏も、慰安婦は民間の斡旋業者によって仲介されたケースがほとんどで、単に「売春婦」だったと主張していることにも触れている。
 そして最後に、右翼が大胆になり、日本の国際的地位を傷つける可能性に警鐘を鳴らす、慶応大学の歴史社会学専門家、小熊英二氏のコメントを引用している。
「日本の保守派には、軍人や役人が直接に女性を連行したか否かだけを論点にし、それがなければ日本には責任がないと主張する人がいる。」「そうした主張が見苦しい言い訳にしか映らないことは、『原発事故は電力会社が起こしたことだから政府は責任がない』とか『(政治家の事件で)秘書がやったことだから私は知らない』といった弁明を考えればわかるだろう」(
更新日:2014年8月18日newsphere ここより)

海外メディアは、それぞれの新聞に対して、保守だとかリベラルだとか、一方的にそのスタンスを決め付けて報道しているのが面白い。
さて、今回のことを、どう“冷静に”見つめたら良いのだろう・・・。朝日の謝罪と、それを、まるで自分が今まで誤報などしたことがないように避難するマスコミや政治家たち。どっちもどっちではないのか・・・。
これらを冷静に見つめていると期待して、海外のマスコミを眺めてみたが、やはり最後は自分が信頼している人のコメントを聞きたくなる。
今回の朝日問題を、半藤一利氏はどう見ているのだろう?
(何?自分の意見?・・・こんな所では言わないのさ・・・)

(関連記事)
「朝日新聞」の慰安婦報道~池上彰氏コラム掲載拒否のドタバタ劇 

140914kowai <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月12日 (金)

成人の体は60%が水~水分を摂ろう

先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(数字の話)水分量、高齢者は5割
 成人の体は体重あたり60%が水でできている。細胞の内部に40%、血液など細胞の外部に20%ある。
 「みずみずしいという言葉がある通り、新生児では80%、子どもでは65%が水分。年齢とともに減っていきます」。兵庫医科大の服部益治教授はこう語る。65歳以上の高齢者では細胞内の水が30%と少なく、全体で50%になるという。
 高齢者はもともと水分の予備が少ないので、脱水症や熱中症になりやすい。しかし、医師や看護師らでつくる「教えて!『かくれ脱水』委員会」が昨年6月に実施した意識調査によると、高齢者ほど自分は大丈夫と思っているという傾向がみられた。回答者は2100人で、熱中症になる可能性は「あまりない」「全くない」と考えていると答えた割合が、50代以下は30%台なのに対し、60代では45%、70代以上では51%だった。
 成人では1日約2.5リットルの水が失われる。尿や便で1.5リットル、汗で0.1リットル、残りの0.9リットルは呼吸や皮膚などから水蒸気で出て行く。飲み物で1.2リットル、食べ物で1リットルを補えば、栄養素の分解で生じる水分が0.3リットルあり、収支が合う。高齢者は食事量が減りがちなので、注意が必要だ。」(2014/09/02付「朝日新聞」p37より)

半年ほど前に不整脈を発症してからというもの、水分摂取に気を遣っている。よく水のペットボトルを持ち歩いている人を見かけるが、いままで他人事のように見ていた。それが、今はこの光景が自分なのである。
最初は、脱水による不整脈の誘発防止だったが、だんだんと水を飲むことが習慣化してきた。結果として、水分摂取が発作防止にはつながらなかったが、でも続けている。会社で、10時と3時の珈琲は長い習慣だったが、今はそのコーヒーの代わりに、ポカリ。
最初、水を持ち歩いて飲んではみたが、何か色気がない。飲んでいてつまらない。それでホームセンターで買い込んだ箱入りのポカリを飲んでいる。それも甘すぎるので、最近はイオンウォーターが主。

しかし、1日に2.5リットルの水分摂取は結構大変だ。一升瓶が1.8リットル。それでも足りないようだ。「飲み物で1.2リットル、食べ物で1リットル」というが、ポカリを飲んでいても、せいぜい1日に1本半。1.2リットルには足りない。食事の時に、味噌汁とお茶を飲んでも、せいぜい0.5リットル程度。
どうも自分は、元来水分摂取が苦手らしい。しかし、高齢者は水分不足による脳や心臓の梗塞のキケンが強まる。
せいぜい水分を摂るように心掛けましょうね。

140912koori <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月11日 (木)

「少子化対策を考える」~堺屋太一氏の話

先日、こんな記事を見付けた。
戦後の倫理・制度大変革を
        堺屋太一 経済評論家
 今年に入って「人口問題」に関する調査報告や提言が相次いでいる。少子高齢化と人口減少は最も重大な長期問題である。だが、唱えられている対応策は月並みで、到底、根本的な解決になるとは思えない。「戦後日本」が積み上げてきた倫理と体制と制度の塊を抜本的に変えないと、流れを変えることはできない。

 1976年、私は予測小説「団塊の世代」を発表した。47~49年までの3年間に生まれた人口が異常に多いのに着目。この人たちが中年、熟年、老年へと進む過程で生じるであろう出来事を予測し人間ドラマ風に書き上げたものだ。
 この予測小説は評判になったが、人口問題専門家からは嘲笑を浴びた。「団塊の世代は1度限りの現象ではない。そのあとも一世代周期で人口の塊が生まれる。日本の主要な問題は人口過剰と土地不足。干拓などで農耕地を広げ、埋め立てや道路建設で工業用地と住宅団地を増やすことこそ急務」というのだ。
 しかし、団塊の世代の子供たち(団塊ジュニア)までは数多く生まれたが、団塊の孫(団塊サード)は増えなかった。この世代が生まれるはずの2000年代には日本の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子の数の予測値)が1.3にまで下がった。「戦後体制」ともいうべきものが根付いてしまったからだ。
 現在、少子化の著しい国・地域が2種類ある。
 第1は、ルーマニア、ポーランド、ウクライナなど旧共産圏の東欧諸国、もう1つは韓国、台湾、シンガポール、日本そして中国都市部など東アジアの工業化した国・地域だ。
140911sakaiya  ところが、この2つにははっきりとした違いがある。東欧諸国は35歳以上の女性の出産が極端に少ない。出生率がまずまずのロシアでも、35歳以上の出産数は少ない。社会主義体制を採るキューバも同様である。日本やドイツは少子化国だが、35歳以上の高齢出産数はロシアやキューバを上回る。社会主義国家では子育ても「社会化」した。それが高齢出産を減らすらしい。
 一方、東アジアの工業化した国・地域では、24歳以下の若年出産が著しく少ない。例えば日本は、女性1000人当たりの出産数は19歳以下で4人、20~24歳で32人である。韓国の場合は僅かにそれぞれ2人と16人にすぎない。
 これに比べて先進国の中で出生率の高い米国は19歳以下が42人、20~24歳が103人である。フランスや英国も別表のように若年出産が多いのである。日本の若い女性が欧米並みに出産してくれれば、日本の長期人口問題は大幅に緩和されるはずだ。
 では日本をはじめ東アジアの工業化した国・地域では、なぜ若年出産が少ないのか。各国が工業化の過程で「人生の規格化」を進めたせいだろう。

 例えば日本では、高度成長期を含む1960年代から80年代までに、様々な社会経済計画を立て、官僚主導による規格大量生産化を推進した。全国総合開発計画では、工業と農業の生産現場こそ全国に広げるとしたが、経済の中枢機能や情報発信、文化創造などの「頭脳機能」は東京一極集中が前提となっていた。
 教育では、「没個性画一化教育」を徹底、ひたすら教育期間の延長を志向した。
 家庭と家族のあり方も規格化された。日本の家族は夫婦と未婚の子供だけで構成される核家族である。親類との血縁的付き合いや隣近所との地縁的付き合いは淡くし、職場社会にのみ帰属意識を持つべきだ、とされた。職場も、これに対応して終身雇用・年功賃金制度の採用が求められた。
 そうした社会風潮の中で「人生の順序」も規格化された。人生はまず教育を受けることから始まる。教育を終えれば就業し蓄財に励み、一定の蓄えができてから結婚、その後で出産する。
 出産後は育児に励むため多くの女性は退職するが、間もなく職場に戻り夫婦共働きで蓄財に励み、年金掛け金を積んで老後に備える。やがて定年退職、蓄えと退職金と年金で子供に負担を掛けずに老後を送る。それで子供に自宅でも残せれば成功である。
 これが戦後日本の「ジャパニーズ・ドリーム」だ。
 今日の日本の少子化は、この戦後体制に起因している。ここで作られた「人生順序」に従えば、経済が豊かになれば、教育年限が延び、結婚年齢も上昇、出産は高齢化する。
 そのことは当然少子化につながる。35歳から出産すればせいぜい子供は2人止まりだが、20歳から出産した時代には4、5人も普通だった。今も若年出産の多い米国では多数の子を持つ人が多い。
 もちろん、子を産むかどうかは個人の自由だが、個人の意志にも社会の風潮が影響する。好みで服装を選んだつもりでも、時の流行からの影響は免れない。
 高度成長時代に確立された人生順序は、日本人の出生、とりわけ若年出産を阻害する方向に働いた。だが、今や人類の文明は大きく転換した。大型化、大量化、高速化を追求する規格大量生産の近代文明は過去のものとなった。
 先進地域は多様化、情報化、省資源化を追求する多様な知恵の時代(知価社会)に入っている。日本はこの文明変化に乗り遅れている。
 個人の家庭や人生順序までを規格化した戦後体制からの脱却を図らねばならない。

 具体的な政策として、まず「安心して子を産める社会」を実現することである。
 安心して産めるためには、(1)評判(2)経済(3)手間――の3つが改善されねばならない。
 まず考えるべきは、教育期間中の結婚や出産を社会が許容する制度を創るべきだ。
 例えば、大学や専門学校に学生を対象とした託児所を設置させることだ。学生のうちに出産するのを便利にし、社会が認めたことを象徴する効果がある。学生の保育の実習やアルバイトにもなるだろう。大学や学校の経営を圧迫しないよう有料にすべきだ。
 第2は、両親が一定の年齢になるまでは、育児資金を低利で貸与する制度を創設することだ。長期年利が0.5%以下の今日では、ほとんど財政負担もないはずである。
 第3は、農山村に全寮制の保育所や小・中・高校を設けることである。
 もちろん、いずれも有料、前記育児資金の範囲で賄えるようにする。今や大都市周辺にも過疎化した地域は少なくない。そんな場所に都市で働く親が幼少年を週5日、安心して預けられる保育・教育機関を設立する。欧米にはそんな教育機関が数多くある。
 日本は学校を規格化したため、全寮制の幼少年教育機関は育たなかった。これが多数できれば若い親たちの勤労の助けにもなる。子供たちにも、幼少年の農山村経験は意味深い。また、過疎地帯の農山村では、育児・教育が村おこしに役立つに違いない。
 出産の若年化は、個人の人生の問題をも解決する。
 40歳で子を産むと、80歳の親の介護と1歳の育児を同時にしなければならない。それでいて職場では中堅の重責、夫婦で分担しても苦しい。
 仮に20歳から出産すれば、80歳の親の介護は60歳の子と40歳の孫が行い、20歳の曽孫は0歳児の育児に専念できる。それでこそ、伝統や技能の継承もできるのだ。
 少子高齢化の長期抜本的解決には、若い男女が安心して子を産み育てる倫理と制度の普及こそ大切なのである。多少の助成金や施設の改善で解決する問題ではないのだ。
〈ポイント〉
○東アジアの工業国は若年出産が低水準に
○「人生規格化」で教育年限延び結婚も遅く
○大学に託児所、低利の育児資金融資を
 さかいや・たいち 35年生まれ。東大卒、元経済企画庁長官」(2014/09/01付「日経新聞」p19より)

「団塊の世代」という言葉を作った堺屋太一氏の論だけに、興味深く読んだ。この記事へのコメントなど畏れ多いが、この記事に付いているデータが興味深かった。主要国の年齢別の出生率である。このデータを見ると、日本はドイツとほとんど同じ傾向にある。
各国の出生率も、それほど違うようにも見えない。米英仏でもやっと2人・・・。どの国も、これからの難題だ。そしてこれからの人口爆発は、アフリカとインドだという。

氏はここで、少子高齢化に対するかなり具体的な提言をしている。数十年後、この論がどのくらい実施されているかは分からないが、なかなか打開策が見つからない政治家や官僚は、この論に少し耳を傾けてみてはどうなのだろう・・・。
安心して子どもを育てられる社会こそが、真に成熟した社会。子どもは“希望”だ。待ち望んで生まれてくる子どもが、一人でも多くなることを祈りたい。

140911tukiai <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月10日 (水)

「マック・売上高25%減」と最近流行の珈琲店

今朝の朝日新聞に、こんな記事があった。
マック、売上高25%減 期限切れ肉影響 8月前年比
 日本マクドナルドホールディングスは9日、8月の売上高(既存店ベース)が前年同月より25.1%減ったと発表した。単月では、2001年の上場以来、最大の落ち込みだ。ヒット商品がなく売り上げが落ち込んでいたところに、中国で起きた期限切れ鶏肉問題が追い打ちをかけた。
 日曜日の昼下がり、東京・自由が丘のマクドナルド。人気の「妖怪ウォッチ」のキャンペーン中とあって、小雨にもかかわらず路上にあふれるほどの客が並んでいた。
 ■親の不安根強く
 ただ、客の反応は芳しくない。月に数回来るという目黒区の主婦(34)は、2歳と8歳の息子を連れ、チーズバーガーセットなどを買った。子どもは「チキンマックナゲット」が大好きだが、買わなかった。7月下旬にナゲットの仕入れ先の一つ「上海福喜食品」で、期限切れの鶏肉が使われていることが発覚した。「自分で食べるのは構わないけど、小さい体の方が影響が出やすいと思って」と話す。ナゲットはタイ産に切り替わっているが、それでも「何となくためらう」。3歳の息子を連れた世田谷区の会社員男性(41)は「こういう問題があれば、来る回数は減る」。
 ■「もう1品」苦戦
 マクドナルドによると、8月は特にファミリー層が顧客の郊外店が苦戦したという。目立つのはナゲットなど、鶏肉商品の落ち込みだ。ハンバーガー類に加えて買う「もう1品」が売れなくなっている。
140910mc  6月まで14カ月連続で伸びていた客単価は7月に前年同月比でマイナスに転じ、8月は同9.8%減となった。そして来店する客数も同16.9%減った。1人あたりの売り上げも、来客も減るダブルパンチだ。
 そもそもマクドナルドの売上高は低迷している。「100円マック」など低価格で成長を続けたが、その後、価格を値上げ。その強気の戦略が裏目に出て若者離れを招いた。そこで2013年8月、6カ国のマクドナルドの経営で実績があるサラ・カサノバ氏が社長に就任し、経営の立て直しを進めている最中だ。
 しかし、打つ手が当たっているとは言いがたい状況が続く。今年2月以降、売上高は前年を下回ったままだ。100円のコーヒーが人気を集めていたが、コンビニエンスストア各社が相次いでドリップコーヒーに参入したことや、サッカーW杯キャンペーンが振るわなかったことで不振が続く。
 広報担当者は「7月下旬に比べると、底は打った感はある」としているが、「回復とまでは言えない」という。 (吉田拓史)」(2014/09/10付「朝日新聞」p11より)

最近、我が家では「今日もマックに人が入っていなかった」という話題が多かった。自分は、通勤の帰りに、バスの中からマックの店内を覗き、「今日も客がほとんどいなかった」と言い、カミさんも「犬の散歩の時にマックを覗いたが、お客が少なかった」と・・・
我が家は決してマックのファンでもないし、株主でもない。ただ心配なのは、家の近くのマックが撤退しないことだけ。あれが無くなると、やはり寂しいので・・・。

マックの業績不振について、こんな記事もあった。
業績低迷のマクドナルドから放課後の高校生とスマイル0円が消えていく理由とは?
ビッグマックを“ごちそう”だと思わなくなったのは、いつからだろう?
・・・
2011年から2期連続で純利益減となると、昨年8月にはサラ・カサノバ氏が社長就任。期間限定メニューなど新商品を次々と打ち出したが、いずれも不発。今年上半期純利益は前年同期比59%減の18億円。さらに一連の不祥事を受け、今年下半期の決算予想を取り消し「未定」と発表する異例の事態に……。
・・・
ちなみに、ほかのバーガーチェーンの状況はどうか。
「ここ数年の業績を見ると、モスバーガーは好調。ロッテリアやフレッシュネスバーガーは横ばいか微減という程度。マクドナルドのひとり負けという印象が強いですね」(重盛氏)
・・・
そんな苦しい状況を打開する人材として、昨年8月に社長に就任したのがサラ・カサノバ氏。だが、評判は芳(かんば)しくない。
「これまで米マクドナルドは日本には独自経営で任せてきましたが、テコ入れとして、過去に日本で『チキンタツタ』をヒットさせたカサノバ氏を送り込んだのです。しかし、彼女は残念ながら日本のマーケットをわかっていない。
例えば先月、『ビッグマック』や『えびフィレオ』といった定番メニューのセット価格を期間限定で値下げしたんですが、これは元の価格に戻ったときに割高感が出てしまう最悪なキャンペーン。さらに期限切れ鶏肉問題が発覚してから約1週間後に会見するという対応の遅さや、謝罪をしないまま『ウチの商品は安全だ』と宣言するスタンスなどに批判の声が上がっています」(新井氏)
カサノバ氏は就任した1年前からファミリー路線回帰をうたっているが、これまでのところ、うまくはいっていない。マックの復活にはまだまだ時間がかかりそうだ。(取材/昌谷大介、武松佑季)」(
2014年9月8日(月)6時0分配信 週プレNEWS(ここ)より)

我が家では、上にある中国の鶏肉問題でのマックの社長の記者会見のスタンスが、今でも大不評。ファミマが早々に社長が記者会見し、「信頼関係を裏切られた。国内ではお客さまの信頼を裏切った。 大変申し訳ない」と謝罪したのと違い、カサノバ社長は「マクドナルドは、だまされたと考えている。ですので、責任として、品質の高い、安全な食品を提供したいと考えている」と話した。
日本人は、だれもマックが被害者なので、可愛そうだなどとは思っていない。食材の管理責任を含めて、最終顧客であるお客に、そんな食品を提供したマックには重大な責任があると思っている。
それが「自分も被害者だ」と開き直られたら、「製造物責任」など飛んで行ってしまう。

そしてこんな記事もあった。
マックの全席禁煙「cafe戦略のブレで来店動機薄れる」と識者
 中国製鶏肉の品質問題に続き、商品代金の取り過ぎまで発覚して消費者の信頼を大きく失墜させてしまった日本マクドナルド。来店客数が直近14か月連続で前年比マイナスを続けていることは当サイトでも報じた通りだが、このまま加速する“客離れ”を食い止められなければ同社の業績回復は望めない。
 しかし、客数減にさらなる追い打ちをかけてしまいそうな懸念材料もある。8月1日から国内すべての店舗(3135店)で実施している「全席禁煙化」だ。
 これまで店内喫煙に関するマックのスタンスは、分煙化の推進だった。
<それぞれの店舗では、店舗をご利用されるお客様のニーズを踏まえて、禁煙や時間帯あるいは曜日によっての分煙を実施いたしております>(以前の同社HPより)
 喫煙スペースはタバコの煙が漏れないよう、天井から床まで四方を仕切った席を設ける店舗が多く、愛煙家のビジネスマンやシニア層の“憩いの場”となっていた側面もある。事実、こんな声が聞かれた。
「毎朝、散歩がてらにスポーツ新聞を買い、マックで一服しながらコーヒーを飲むのが定年後の日課になっていました。コーヒーの味も数年前のリニューアルで深みが増して気に入っていたのに……。7月に突如タバコが吸えなくなってからは、駅前のコーヒーチェーンに行っています」(千葉県在住・60代男性)
 同社は全席禁煙を決めた理由について、<お子様連れを含むすべてのお客様に、よりきれいな空気と健康に配慮した環境のなかでお食事をお楽しみいただけるよう配慮してまいります>とコメントしている。
 確かに今期の業績テコ入れ策として、キッズ・ファミリー客をターゲットに店舗改装や子供向けセットメニューの拡充を図ってきた同社にとって、全席禁煙はイメージ戦略上も必須だったのかもしれない。
 だが、急激な方針転換に疑問を投げかける向きもある。過去にハンバーガーチェーンの立ち上げにも関わった経験を持つフードコンサルタントの白根智彦氏はこんな見方をする。
「マックは4年前から禁煙化を進めてきたと説明していますが、この4年間はスターバックスをはじめとするコーヒーチェーンやコンビニコーヒーなどの台頭で『カフェブーム』が盛り上がっています。
 マックもご多分に漏れず“プレミアムコーヒー”や“マックカフェ”などデザートメニューを増やして客数アップのけん引役にしてきました。分煙対策を進めたのも、カフェ化の強化でリピーターを増やそうとしていたからです。
 それが、今になって急に全席禁煙を打ち出したのは、中国問題を受けて品質・環境問題をアピールする必要に迫られたのはミエミエ。あまりにもマーケティング戦略がブレ過ぎていると言わざるを得ません」(白根氏)
 マックはこれまで低価格商品を武器にあらゆる客層を呼び込んで高成長を続けてきた。苦境に喘ぐいま、禁煙化で自ら客層を絞ってしまえば、ますます他社との競争力も失いかねない。白根氏が続ける。
「バーガーチェーンではモスバーガーだって分煙スペースを残していますし、ファミレスのロイヤルホストも席は禁煙ですが店の入り口付近に喫煙部屋を設けている店舗があります。駅の構内ではタバコを吸う権利を得るためにコーヒー代を払って店に入る人も多いのが現状です。
 飲食店の分煙化は時代の流れです。喫煙・非喫煙者どちらも同じ顧客でしょう。売り上げ確保のためには、両者へ配慮するのは当然のことです。そんな中、マックはただでさえ客離れに歯止めがかからないうえに、少数派とはいえ喫煙客を排除してしまったら、それこそ来店動機は薄れる一方です」
 信頼回復を目指しているマクドナルドだが、サービススローガンでは“すべてをお客様のために”とうたっている。ならば、喫煙・非喫煙者の双方に配慮する手立てはなかったのだろうか。今回の全店での全席禁煙化はそのスローガンと矛盾してはいないだろうか。(
NEWS ポストセブン 9月5日(金)7時6分配信)」(ここより)

なるほどね・・・。
たま~に行くモスバーガー。ここはとにかく高い。でも「たぶん国産で安心だろうから」と思って我慢していたが、先日の騒動で、やはり中国の食材を多く使っていることを知った。ナーンダ・・・
でも、量はあるが薄くてお湯のようなマックのコーヒー。そして、100円だがやはりそれなりのシェイク。まあそんなに行きたい場所では無くなった。

話は変わるが、今日、カミさんのリクエストで、「さかい珈琲(町田多摩境店)」というところに行ってきた。帰って調べてみると、ここは関東第一号店 で、8月25日オープンとか・・・。まだ開店2週間しか経っていない。どうりでメニューのあちこちに「10月8日から」とか書いてあり、まだそれほどメニューが多くない。まだ見習い中だ。ここは岐阜が本拠地だという。店内は広々していて、余裕があり、「トレンディ」をゆっくりと読んできた。
最近、ウチのカミさんはこのような新規喫茶店がお気に入り。先日、ひょんな事で「コメダ珈琲店」(ここ)に寄ったが、このような喫茶店があいついで開店しているらしく、カミさんがハシゴをしている。近くの「高倉町珈琲」や「星乃珈琲(八王子堀之内店)」など。

どの店も、店に入れずに長蛇の列。どこも大人気らしい。しかし、今日は昼食時だったが、店内の9割以上は女性のグループ。夫婦連れは他に一組見ただけ。でもオジサン一人という席もあった。
店の入り口には雑誌類が置いてあり、店内が明るいとは言え、まあ喫茶店。もちろん分煙も徹底。
これからは、マックやファミレスからこんな喫茶店に、流行が移っていくような気がする。
スタバなどと違って、女性Grの長居にも好評と聞く。なんせ3~4時間は普通だと言うから女性はスゴイ。

ま、そんな世の中だが、今後も、犬の散歩の時にたまに寄りたいので、近くにあるマックは、何とか頑張って欲しいもの・・・。

140910kyou <付録>「ボケて(bokete)」より

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2014年9月 9日 (火)

SONYのHDDオーディオプレーヤーNAC-HD1のアナログ音源の、HAP-Z1ESへの乗り換え

先日「SONYの「HDDオーディオプレーヤーHAP-Z1ES」が素晴らしい」(ここ)という記事を書いた。
Z1ESを買ってから、ちょうど1ヶ月になるが、まさにZ1ESに夢中になっている。思い出すと、小学校3~4年生の頃、竹ひごの模型飛行機に夢中になっていた時、「こんなデザインの飛行機に改良しよう・・・」と、夜の床の中で想像し、翌朝部品を買いに模型屋に走ったことを思い出した。それを彷彿とさせるワクワク感なのである。ま、大人のオモチャだが・・・

自分の趣味は、主に日本の「歌」を良い音で聞くこと。ジャンルは、童謡から歌謡曲・演歌まで。若い人向けのJ-POPは苦手だが・・・。
その「日本の歌」を“良い音”で手に入れるため、FMアンテナに凝り、FMチューナーに凝り、そして録音機材に凝った。そしてここ3年ほど安定して運用している機材が、L-02TというFMチューナーとNAC-HD1というPCM録音機での音源集め。FM放送から集めた音源が、もう1000曲以上、NAC-HD1に入っている。
NAC-HD1については、前に「SONYのHDDオーディオレコーダー(NAC-HD1)に惚れた話」(ここ)という記事を書いた。
自分は、NAC-HD1を“一生”使うものだと思ってきた。しかしHAP-Z1ESを買ってからというもの、HD1を全く聞いていないことに気付いた。なぜZ1ESが自分を虜(とりこ)にしているのか・・・。音のしなやかさ、柔らかさは、まさに自分好みで良いのだが、それ以上に、タブレットによる、収録音源の“中味(曲名)が丸見えになる機能”がこの上なく魅力であり、もうHD1には戻れない。HD1が「頑丈で中に誰も入れない密室」とすれば、Z1ESは、まるで「ホテルのロビー」のようだ。誰でも入れるロビーにファイルを置いておくだけで、Z1ESがそれをキレイな音にして再生してくれる。PCオーディオがわずらわしい我々オジサンには、打って付けのコンセプト。(前に「SONYのHDDオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」の残念な仕様」(ここ)ナンテ言う記事を書いた事など、今は夢のよう・・・)
しかしそれには、音源データを、改めてZ1ESに入れる必要があり、CDからリッピングをするしかない。それはそれで良いのだが、肝心のHD1に録り溜めた音源を何とかZ1ESで聞きたい。これが最大のテーマ。しかし、HD1は内部のデータを外に書き出すのは、SONYの固い著作権へのスタンスからMP3でしか出来ない。仕方がないので、256KのMP3でFM放送からのアナログ音源を全部書き出し、Z1ESに入れてみたのだが、それを再生して愕然! CD音源との差があまりに大きく、とても聞けない。何とか、HD1の箱を開けて、WAV音源を取り出したい所だが、如何ともし難い。せっかく溜めたFM音源が宝の持ち腐れ・・・

そして試したのが、いつも聞いているHD1→D/Aコンバータ(DA-200)から出たアナログ信号を、前から持っていたICレコーダーでPCM録音して、そのWAVデータをZ1ESに転送してみること。すると音質がMP3とは全く違う。これなら充分に聞くに堪える・・・。
かくして、試行錯誤の末、何とかやり方が分かり、現在せっせとHD1のFM音源をZ1ESに移している。今日は、自分用の備忘録として、その段取りをここにメモしておくことにした。

<HD1の音源情報の収集>
HD1のFM音源には、全て曲名、アーティスト名、アルバムなどの音源情報が付いているので、このデータを利用することにして、WAV録音用にこれから連続再生するフォルダまたはプレイリストから、あらかじめそのままMP3で外部USBメモリーに書き出しておく。音質は問わないので96Kbpsで充分。

<NAC-HD1音源のWAV化>
前に三洋のICR-XRS120MFというICレコーダーを買った(ここ)。
このICレコーダーは、ライン入力からのPCM録音が出来る。これでWAV化することにした。たまたまHD1で、FM音源を集めた時、月毎にプレイリストを作っておいたので、HD1を再生するときはそれを利用して、連続再生した。ICレコーダー側も、1.5G(2時間余)毎にファイルを作り直すが、連続録音出来る。これで大量のWAVファイルが出来た。

<連続WAVデータの曲間分割
さて、連続したWAVデータを1曲毎に分割するのだが、これには「Audacity(オーダシティ)」(ここ)(ここ)を使った。(インストール方法は省略)
1)WAVファイルをAudacityにドロップ。
2)上のメニューで「解析」→「silence finder」で出てきた窓で、分割するレベルを40dB(デフォルトは26dB)、分割する無音時間を0.7秒(デフォルトは1.0秒)にする。(これは録音された状況により調整する)
3)「OK」をすると、波形ウィンドウの下にLabel Trackウィンドウが表れる。(音源によっては、最初の曲の頭にトラックラベルが付かないことがあるので注意。その時は下記の「分割の5)」のように手動で付ける)
4)メニューバーの「ファイル」→「複数ファイルの書き出し」をクリック。
5)出てきた「複数ファイルの書き出し」窓で、「書き出し場所」を設定。「書き出し」をクリック。
6)出て来た「メタデータを編集」窓は気にせず、全て「OK」。(面倒なのでそのまま)
7)指定した「書き出し場所」のフォルダに、分割されたファイルが出来る。

<曲間分割の確認>
1)保存されたフォルダをエクスプローラで開き、分割されたWAVファイルは、「S」「S-2」・・・と並ぶので、「S」は「S-01」に、そして一桁台の「S-2」~「S-9」は「S-02」~「S-09」に変更する。(後で、昇順で並べるため)
2)先に保存しておいたMP3のリストをエクスプローラで開き、分割ファイルの時間を上から順位に比較していく。

(曲の再分割)
3)例えば分割不足で、「S-17」に2曲入っていた場合。改めてそのファイルを「Audacity」にドロップ。「解析」→「silence finder」で出てきた窓で、分割するレベルを35dBまたは30dBなど、そして分割する無音時間を0.5秒などに変えて実行してみる。分割し過ぎた場合は、上の「←」(取り消し)アイコンで元に戻す。
4)分割し過ぎた不要なラベルを消す場合は、「トラック」→「ラベルの編集」で、不要なラベルを選択し、「削除」。
5)うまく2曲の間にトラックラベルが付いたら、波形窓の曲の先頭の部分をクリックして、メニューの「トラック」→「選択した範囲にラベルを付ける」で、出てきた窓に「S-17-1」と入れる。
6)次に2曲目の最初のラベルを「S」から「S-17-2」に変更。そして前と同じく「ファイル」→「複数ファイルの書き出し」をクリックして前と同様に書き出すと、二つのファイルに分割される。
7)上記でうまく分割できない場合は手動でも出来る。カーソルを分割したい部分の前後でドラッグして、色が変わった部分を目安に、メニューのアイコンをデフォルトの「I(選択ツール)」の下の「拡大ツール(ひしゃく形)」に変え、波形窓で左クリックすると時間軸が拡大する。
8)カーソルを「I(選択ツール)」に戻して、分割したい部分の前後を再生して確認後、分割したい部分でクリック。
9)メニューの「ラベル」→「選択した部分にラベルを付ける」で新しいラベルができるので、上記5)以降を実行。
10)または書き出したい部分をドラッグして「ファイル」「選択範囲を書き出し」でも良い。
11)元の「S-17」ファイルは削除。

(曲の結合)
12)1曲が2つのファイルに分割されてしまい、例えば「S-11」と「S-12」を結合したい場合は、「Audacity」を起動して、後ろに結合したい「S-12」を読み込み、「編集」「選択」「全て」で曲全体を指定して、「編集」「コピー」を押す。
13)次に、「ファイル」「開く」で、前に来る「S-11」読み込み、曲終わりにカーソルを置いて、「編集」「ペースト」を押すと2つの曲が結合される。
14)メニューの「ファイル」→「書き出し」で「S-11-1」として保存する。
15)元の「S-11」「S-12」ファイルは削除。

16)これを繰り返して、MP3リストと同じ曲の配列にする。つまり、演奏時間が同じ順に並ぶようにする。(HD1のMP3リストには、フォルダ毎に曲名のテキストファイルが出来るのでこれは削除しておく)

<WAVファイル→FLAGファイルへの変換>
タグ情報の管理のため、WAVからFLACへ変換する。ソフトは「xrecode II」を使った。
(インストール方法は省略~立ち上げる毎に、カウンタが動くが、カウンタがゼロになって色の変わった1~4のどれかのボタンを押すと無料で使える)
1) 音量のノーマライズ(音量のレベル合わせ)の設定は、「入力設定」の「正規化を実行」のボックスにチェックを入れる。右隣に「設定」という名のボタンが出てくるのでクリック。「正規化」を選んで、レベルをデフォルトの「89.0」から「93.0」に変更。(リッピングしたCDの音源のレベルと、合わせるため。89dBでは小さいので)。「オーディオに適用」を選択。(ここ参照)
2)「目的の形式」で「FLAC」を選択。
3)変換するWAVファイル(フォルダ)を、「xrecode II」の窓にドラッグして、「開始」ボタンを押すと、音量のノーマライズとFLACへの変換をしてくれる。

<FLACファイルへのタグ情報の埋込>
「STEP_M」(ここ)を使用。
*「オプション」「オプション設定」「表示項目設定」で「更新日」と「演奏時間」にクリックを入れておくと便利。
1)WAVファイル(フォルダ)と、同じ順序で並んだMP3ファイル(フォルダ)の二つをドラッグ。
2)上の「ファイル名」を2~3度クリックすると、昇順、降順に並びが変わるので、WAVファイルの順番と、MP3ファイルの順番が合致していることを、確認。
3)MP3リストの「トラック名」「アーティスト名」「アルバム名」など必要な項目をドラッグして選択し、「編集」「コピー」。
4)WAVファイルの該当する最初の部分にカーソルを置いて、「編集」→「貼り付け」。
5) WAVファイルの一番左の欄を下方向にドラッグしてWAVファイル全体を選び、「変換」→「デフォルト変換」→「トラック名→ファイル名」を選ぶ。
6)自分は、後で区別出来るように、「アルバム名」と「ジャンル」を「●WAV」という名前に変更した。ジャンルの変更は、直接入れようとすると窓が出てきてしまうので、「アルバム名」にある「●WAV」の文字をコピーし、ジャンル欄のひとつ上の欄から下までドラッグして、cont+Vで貼り付けた。
7)メニューのフロッピーの絵のアイコンの「タグ情報の更新」をたたくとタグ情報が変更される。

以上の作業で、1000曲以上のHD1の録り溜めたFM放送の楽曲がFLACファイルに化けた。そして、併せてHD1を買う前に集めていた音源のMP3は、そのままHAP-Z1ESに取り込んだ。よって、今まで録り溜めたFM音源は、全てZ1ESに取り込んだことになる。

自分にとってみると、CDからリッピングした音楽より、FMから録った音楽の方がよっぽど愛着がある。併せて、数十年に亘って集めてきたMP3のFM音源の数千曲もZ1ESに入ったので、今までほとんど埋もれて聞いていなかった音源が、タブレットの軽快な操作で直ぐに再生が出来る環境になった。これは画期的なこと。

これらの音楽データは自分の貴重な人生の財産。Z1ESは、HD1のように、数十時間という長大な時間をかけて計画的にバックアップしておく必要がないため(元のHDDにデータがある)、故障時も安心。
しかし、このHAP-Z1ESを買ってから、自分の音楽生活が一変した。
これからは、HD1はタイマーやアナログ録音が出来るメリットから、FM放送の録音はHD1で、そして集まったFM音源は、上記の方法で、Z1ESに取り込んで、聞くのはもっぱらZ1ES、ということになりそうだ。
そのうちに、Z1ESの製造完了のころに、予備としてもう一台買っておこう。
こんな素晴らし音楽を充分に楽しむため、「長生きしなくては!」とまで思わせた「HAP-Z1ES」である。

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●メモ:カウント~630万

140909touhi <付録>「ボケて(bokete)」より

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